12/09/13 up

FDA Approves First Drug to Reduce Risk of Sexually Acquired HIV Infection

Source: DGNews

ROCKVILLE, Md -- July 16, 2012 --

ハイリスクの成人のHIVの感染リスクを低下させるためにセーファーセックスの教育と組み合わせた暴露前予防として毎日の錠剤内服が認められた。

暴露前予防の一部としてハイリスク者のHIV感染リスクを低下するために連日薬剤を内服することになる。 今回の暴露前予防の認可は薬剤内服だけでなく包括的なHIV予防戦略としてセーファーセックス教育とカウンセリングと定期的なHIV検査を組み合わせることがその適応条件に含まれている。 暴露前予防薬を処方するには少なくとも3ヶ月の間隔で定期的に非感染を確認した上でなければならないことを医療者と非感染の薬剤内服者両者に対してFDAは強調している。  HIVの感染の状態が不明な患者には禁忌とされている。この点についてもFDAは強調している。

暴露前予防に使用するEmtricitabine/tenofovirはRisk Evaluation and Mitigation Strategy (REMS)に従って感染率と耐性化を防止することになる。 REMSの中心的な戦略は内服前ないし内服を考慮して処方する前に行うカウンセリングを含む教育プログラムである。 FDAの薬剤評価研究センターのJanet Woodcock医師がコメントしている。 「ツルバダの暴露前予防使用の前に行うREMSは 医療者と非感染者双方が不必要な負担をかけることなしにその薬剤の使用法を正しく理解する手助けをすることが目的である。」 暴露前予防としての薬剤の安全性と効果は二つの大きな二重盲検比較試験で確認されている。 iPrEx試験では2,499例のハイリスク行動をとることが証明されている非感染女性ないしMSMを対象として行った試験である。研究の結果からは上記のリスク群に対してツルバダを使用するとHIV感染リスクをプラセボに比して42%減少させることが示された。そして効果は薬剤のアドヒアランスに強く相関していた。

※ハイリスクの定義;コンドームを全く使用しないかあるいは非継続的な使用にとどまる状況でHIV陽性者あるいはHIVの感染状態が不明な人と性行為を行う人、多くのセックスパートナーがいる、売春行為をしている。  ついでPartners PrEP試験は4758例の一方のHIV感染症罹患がわかっていてもう一方は陰性であることがわかっている異性間性交渉カップルを対象としている。そしてツルバダの効果と安全性についてプラセボと比較している。結果はプラセボに比して75%リスクを低下させることが示された。  両試験ともに新たな有害事象は報告されず、もっともよく見られた有害事象は下痢、嘔気、腹痛、頭痛そして体重減少であった。重篤な有害事象として一般的なもの、特に腎障害や骨障害については不明である。  承認の条件として薬剤の製造会社であるGilead社は合剤を内服している間に感染した個人からHIVの分与をうけて耐性検査をすることが義務づけられた。  さらに、合剤を予防として使用している期間に妊娠した女性については出産後の経過およびアドヒアランスと有害事象の発現の頻度との関係や耐性獲得、感染率等のデータ収集も義務づけられた。

SOURCE: US Food and Drug Administration

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HIV性患者における免疫性再構成炎症性症候群の徴候として出現した橋本病

原題:Hashimoto's Thyroiditis Presenting as Acute Painful Thyroiditis and as a Manifestation of an Immune Reconstitution Inflammatory Syndrome in a Human Immunodeficiency Virus-Seropositive Patient;

著者:Visser R, de Mast Q, Netea-Maier RT, van der Ven AJ;

出典:Thyroid (Jul 2012)

背景:

免疫性再構成炎症性症候群(IRIS)は、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)感染患者で抗レトロウイルス療法(ART)のスタートの後、免疫修復をより複雑にする可能性がある。IRISを背景とするバセドウ病(グレーブス病)の発生は、よく認められる。我々は急性甲状腺炎として、そしてIRISの合併症として現れる橋本病の症例をここに報告する。

概要:

甲状腺中毒症を伴う痛みを伴う急性甲状腺炎は、ARTの開始の10ヵ月後に、37歳のHIV感染女性に起こった。この甲状腺炎の後に、抗甲状腺ペルオキシダーゼ(抗TPO)抗体の高い力価の出現と、持続性の甲状腺機能低下症が続いた。そして、チロキシン補充療法を必要とした。

結論:

橋本病は、ART開始後のHIV感染患者における甲状腺中毒症を伴う急性甲状腺炎として現れる可能性がある。HIV感染患者を診療している臨床医は、この可能性を考慮すべきである。

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Significant pharmacokinetic interactions between artemether/lumefantrine and efavirenz or nevirapine in HIV-infected Ugandan adults;

Byakika-Kibwika P, Lamorde M, Mayito J, Nabukeera L, Namakula R, Mayanja-Kizza H, Katabira E, Ntale M, Pakker N, Ryan M, Hanpithakpong W, Tarning J, Lindegardh N, de Vries PJ, Khoo S, Back D, Merry C;

Source: Journal of Antimicrobial Chemotherapy Online (Jun 2012)

OBJECTIVES:

artemether/lumefantrineと抗レトロウイルス薬の同時投与により、薬物動態学的な相互作用の発生の可能性がある。Efavirenzもしくはnevirapineとartemether/ lumefantrineとの薬物相互作用について調査した。 METHODS: efavirenzもしくはnevirapineの投与前と定常状態時に、artemether/ lumefantrine(80/480mg)を6回服用する標準治療を受けた、HIV感染患者について交差試験を行った。Artemether、dihydroartemisinin、lumefantrine、efavirenz、nevirapineの血中濃度を測定し比較した。

RESULTS:

Efavirenzはartemether、dihydroartemisinin、lumefantrineの血中濃度を有意に減少させた(Artemether: Cmax; median 29 vs. 12 ng/ml, P<0.01, AUC; median 119 vs. 25 ng*h/mL, P<0.01. Dihydroartemisinin: Cmax; median 120 vs. 26 ng/ml, P<0.01, AUC; median 341 vs. 84 ng*h/mL, P<0.01. Lumefantrine: Cmax; median 8737 vs. 6331 ng/ml, P=0.03, AUC; median 280370 vs. 124381 ng*h/mL, P<0.01)。Nevirapineはartemether、dihydroartemisininの血中濃度を有意に減少させた(Artemether: Cmax; median 28 vs. 11 ng/ml, P<0.01, AUC; median 123 vs. 34 ng*h/mL, P<0.01. Dihydroartemisinin: Cmax; median 107 vs. 59 ng/ml, P<0.01, AUC; median 364 vs. 228 ng*h/mL, P<0.01)。Lumefantrineに関しては、nevirapineによるCmax及びAUCの有意な減少は認められなかった。Artemether/lumefantrineはnevirapineのCmax及びAUCを減少させたが(Cmax; median 8620 vs. 4958 ng/ml, P<0.01, AUC; median 66329 vs. 35728 ng*h/mL, P<0.01)、efavirenzへの影響は認められなかった。

CONCLUSIONS:

artemether/lumefantrineとefavirenzもしくはnevirapneの同時投与により、artemether、dihydroartemisinin、lumefantrine、nevirapineの暴露低下が認められた。これらの薬物相互作用はマラリアの治療失敗とartemether/lumefantrine及びnevirapineの耐性誘導のリスクを上昇させるかもしれない。これらの相互作用を評価するため、集団でのPK/PD試験に基づいた臨床データが、早急に必要とされる。

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再発または難治性のAIDS関連非ホジキンリンパ腫に対するgemcitabine, dexamethasone, cisplatin (GDP)の有効性に関する研究

Study on effectiveness of gemcitabine, dexamethasone, and cisplatin (GDP) for relapsed or refractory AIDS-related non-Hodgkin's lymphoma;

Zhong DT, Shi CM, Chen Q, Huang JZ, Liang JG;

Source: Annals of Hematology (Jul 2012)

非ホジキンリンパ腫(NHL)はHIV感染患者のなかで二番目に多い悪性腫瘍合併症です。

NHLは一般的に初期の化学療法に感受性は良好ではあるけれども、失敗や再発は依然として多くの患者で起こります。我々は再発や難治性のAIDS関連NHL(AIDS-NHL)に対してのgemcitabine, dexamethasone, cisplatin (GDP)の有効性と安全性を評価するための回顧的な研究を実施した。

48人の再発や難治性AIDS-NHL患者がGDPによる化学療法で治療された。全体的な客観的奏効率は、10人完全寛解、16人部分寛解で、54.1%(95%信頼区間CI、40.1〜68.3%)であった。

2年全生存率(OS)は70.8%(95%CI:58.0-83.7%)、5年OSは41.7%(98%CI:27.7-55.6%)であった。2年無増悪生存率(PFS)は、37.5%(95%CI:23.8-51.2%)、5年PFSは25.0%(95%CI:12.8-37.3%)であった。

無増悪生存期間の中央値は8.8ヶ月(95%CI:0-20.3ヶ月)、全生存期間の中央値は40.6ヶ月(95%CI:22.6-58.6ヶ月)であった。

再発はしたが、B症状のない患者、臨床病期がⅠ/Ⅱの患者、節外浸潤臓器が2つ未満の患者、CD4陽性細胞数が200以上の患者、LDHが正常上限以内の患者においてGDP治療は有益であった。LDHはGDPによる化学療法の反応率に大きな影響を持った。(P=0.015)骨髄抑制が主要な副作用であり、Grade3-4の貧血が8.3%、白血球減少が37.5%、血小板減少が48.3%であった。単変量および多変量解析を行い、OSおよびPFSの変数を決定した。

本研究では、GDPが再発または難治性AIDS-NHLに効果的で安全なサルベージ療法であることを確認しました。これは、この治療がCD4陽性リンパ球数は緩徐に減少すること、HIV-1ウイルス複製に変化を与えないことに関連しています。

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Co-formulated elvitegravir, cobicistat, emtricitabine, and tenofovir versus co-formulated efavirenz, emtricitabine, and tenofovir for initial treatment of HIV-1 infection: a randomised, double-blind, phase 3 trial, analysis of results after 48 weeks;

Sax PE, DeJesus E, Mills A, Zolopa A, Cohen C, Wohl D, Gallant JE, Liu HC, Zhong L, Yale K, White K, Kearney BP, Szwarcberg J, Quirk E, Cheng AK, GS-US-236-0102 study team;

Source: Lancet 379 (9835), 2439-48 (Jun 2012)

BACKGROUND

インテグラーゼ阻害剤であるelvitegravir (EVG)とCYP3A4阻害剤であるcobicistat (COBI)、そしてTDF、FTCとの合剤が開発され、今回このEVG/COBI/FTC/TDF と標準治療レジメンである EFV/FTC/TDF(これも合剤)を比較した。

METHODS

北米の外来未治療患者を対象にコンピュータで無作為に1:1に割り付けてプラセボも組み合わせて二重盲験化して行った第III層臨床試験である。 組み入れ基準としてはHIV-RNAが5000copies/ml以上でefavirenz, emtricitabine, tenofovir.に感受性を有する症例である。 一次エンドポイントは48週時点でHIV-RNA<50copies/mlにコントロールされるかどうか。 ClinicalTrials.gov, number NCT01095796として承認されている。

FINDINGS

700例がエントリーされ、348例がEVG/COBI/FTC/TDF群で352例がEFV/FTC/TDFであった。 50 copies/ml未満に到達した症例が305/348 (87·6%) 対296/352 (84·1%)となりEVG/COBI/FTC/TDFはEFV/FTC/TDFに対して非劣性が証明された。 (difference 3·6%, 95% CI -1·6% to 8·8%).  有害事象により継続ができなかった症例は EVG/COBI/FTC/TDF 群で13/348、EFV/FTC/TDF 群で18/352 であった。

悪心は EVG/COBI/FTC/TDF群でEFV/FTC/TDF より多く(72/348 vs 48/352)。めまいでは(23/348 vs 86/352)、異常な夢(53/348 vs 95/352)、不眠(30/348 vs 49/352)そして皮疹 (22/348 vs 43/352) ではいずれもEFV/FTC/TDF よりす少なかった。血中creatinine値は 48週時点でEVG/COBI/FTC/TDF 群でEFV/FTC/TDF 群より上昇した (median 13 μmol/L, IQR 5 to 20 vs 1 μmol/L, -6 to 8; p<0·001)。

INTERPRETATION

承認されれば、未治療患者に使用できる唯一のインテグラーゼ阻害剤配合の一日一回1錠の薬剤となる。

FUNDING Gilead Sciences.

「cobicistat」は、体内に存在する薬物代謝酵素であるチトクロームP450 3A(CYP3A)の働きを阻害することにより、「JTK-303(elvitegravir)」など同酵素により代謝を受ける薬剤の血中濃度を上昇させ薬物動態学的な増強作用を有する。「cobicistat」は、インテグラーゼ阻害剤である、elvitegravirを含む配合剤に含まれる。(単剤はまだ未承認)

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LPV/rtvにラルテグラビルを追加後に発症した重篤な脂質代謝異常

原題:Severe dyslipidaemia after the addition of raltegravir to a lopinavir/ritonavir-containing regimen;

著者:Huesgen E, Burgos R, Goldstein DA, Max B, Jarrett OD;

出典:Antiviral Therapy (Jun 2012)

我々は、ラルテグラビルがロピナビル/リトナビルによる療法に加えられた後で、重篤な異常脂質血症(総コレステロール600mg/dl、中性脂肪>5,000mg/dl、高密度リポ蛋白質<5mg/dl)を呈した55歳のHIV-1陽性の55歳男性を報告する。

これは、ラルテグラビルのロピナビル/リトナビル・ベースの療法への追加と関連する重篤な異常脂質血症で、薬剤相互作用が示唆されるものとしては、我々の知る限りでは最初の報告となる。 脂質は、ラルテグラビルの継続とロピナビル/リトナビルの中止の後、急速に正常化した。そして、ロピナビル/リトナビルが有害事象を惹起する原因であったことが示唆された。

ヌクレオシド温存療法に対する関心が高まる中、高度耐性化しているウイルスに対して薬剤を選択するにあたり、、今回のような臨床的に重要な有害事象についての知識は、HIV臨床医にとって重要である。

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Sustained Efficacy and Safety of Raltegravir after 5 Years of Combination Antiretroviral Therapy as Initial Treatment of HIV-1 Infection: Final Results of a Randomized, Controlled, Phase II Study (Protocol 004);

Gotuzzo E, Markowitz M, Ratanasuwan W, Smith G, Prada G, Morales-Ramirez JO, Strohmaier KM, Lu C, Bhanja S, Nguyen BY, Teppler H, for the Protocol 004 Study Team;

Source: Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes (Jun 2012)

ABSTRACT::

初回HIV治療としてのraltegravirを二重盲検試験で評価した; tenofovir/ lamivudineを併用薬として、160名をraltegravir群(400mg 1日2回)へ、38名をefavirenz群へ割り付けた。240週の時点で、HIV-RNA< 50 copies/mLが維持されたのはraltegravir群で68.8%、efavirenz群で63.2%であった。CD4数増加はraltegravir群で302 cells/μL、efavirenz群で276 cells/μLであった。両群において、早期のHIV-RNA量減少効果は、その後のCD4数増加に反映されていた。ウイルス学的失敗を認めたraltegravir投与患者10名のうち3名でraltegravirの耐性が観察された。48週経過時点で、薬剤関連の有害事象はほとんど報告されず、raltegravirの脂質を含めた検査値への影響はごくわずかであった。Raltegravirとtenofovir/lamivudineの併用は、5年以上に渡り、長期の効果と良好な忍容性を示した。

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HIVクリニックにおける診断未確定結核患者:抗レトロウイルス療法(ART)と結核発見強化、INH予防投与、感染管理 (3I’s)の関連

Undiagnosed Tuberculosis Among HIV Clinic Attendees: Association With Antiretroviral Therapy and Implications for Intensified Case Finding, Isoniazid Preventive Therapy, and Infection Control;

Kufa T, Mngomezulu V, Charalambous S, Hanifa Y, Fielding K, Grant AD, Wada N, Chaisson RE, Churchyard GJ, Gounder CR;

Source: Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes 60 (2), e22-8 (Jun 2012)

OBJECTIVES:

抗レトロウイルス療法(ART)と3I(INH予防投与(IPT)、結核発見強化(intensified case findings)、感染管理(infection control))の開始は、HIV関連結核を防止するための戦略です。 南アフリカのHIVクリニックに通院しているHIV感染患者の診断未確定結核患者に関連する要因、3I’sの意味合いを検討する。

DESIGN:

HIVクリニック受診者の便宜的サンプル

METHODS:

HIV感染患者に対し、症状、喀痰塗抹顕微鏡検査、喀痰・血液抗酸菌培養、腫大したリンパ節穿刺、胸部X線を使用して結核の有無を評価した。

RESULTS:

422人の患者が登録され、年齢の中央値は37歳、四分位範囲(IQR)31から44歳、CD4 陽性T細胞数、中央値215cells/μl、IQR:107-347cells/μLであった。 47%がARTを受け、期間は中央値8ヶ月、IQR3.3〜22.8ヶ月であった。 361人(85.6%)の患者が結核の症状を報告した。27人(6.4%)が細菌学的に結核の診断基準を満たし、50人(11.6%)が他の診断基準を満たした。細菌学的に結核と確認された患者は、CD4陽性T細胞100cells/μl以下(CD4陽性T細胞数>200cell/μlと比しオッズ比5.05、95%信頼区間1.69-15.12)と、ヘモグロビン値(Hb<10でオッズ比3.12、95%信頼区間1.26-7.72)と関連していた。

CONCLUSIONS:

HIV感染外来患者における未確定結核はARTの状況にかかわらず、CD4陽性T細胞低値に関連していた。 CD4 陽性T細胞数とヘモグロビン検査を含む結核スクリーニングアルゴリズムはHIV感染クリニックにおいて診断未確定結核のリスクが高い患者を識別するための効果的な方法になりうる。Isoniazid予防療法と結核感染制御は、ART開始後でさえHIV関連結核の発生を低減するために不可欠です。

WHO は行動を起こすため2008 年に3Is ポリシーを打ち出した。 すなわちINH予防投与(IPT)、結核発見強化(intensified case findings)、感染管理(infection control)の3 つを抗レトロウイルス治療(ART)と並行でスケールアップさせる。

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High Dose Vitamin D3 Supplementation is a Requisite for Modulation of Skin-homing Markers on Regulatory T Cells in HIV-infected Patients;

Khoo AL, Koenen H, Michels M, Ooms S, Bosch M, Netea M, Joosten I, van der Ven A;

Source: AIDS Research and Human Retroviruses (Jun 2012)

Background

ビタミンD3には免疫調整機能があることは知られている。我々はHIV感染患者における免疫調整機能と制御性T細胞(Treg)のケモカインレセプターの発現について検討した。

Methods HIV陽性でビタミンD3欠乏患者にcholecalciferol(ビタミンD3)を一日800IUで3ヶ月間 補充する群(n=9)と週に25,000 IUを2ヶ月補充する群(n=7)に分けて観察した。ビタミン補充の前後で末梢血単核球を単離してCCR4およびCCR10というskin-homing TregとCCR9 and integrin α4β7というgut-homing Tregでの発現をFACSで検討した。さらに血清中の25(OH)ビタミンD3と副甲状腺ホルモン(PTH)レベルのベースラインを測定し治療後に再測定した。

Results

週に25000IU使用した群では25(OH)D3の目標値である>75 nmol/L を超える症例が多かった。 高用量ビタミン使用例ではTregのskin-homing マーカーであるCCR10のレベルが上昇しCCR4値はその発現レベルも低下しかつCCR4発現Treg自体の数も低下した。  両群でgut-homingマーカーであるCCR9とインテグリンα4β7は有意な変化がなかった。

Conclusions

高用量のビタミンD3投与はHIV感染患者のビタミンD3欠乏の回復に必要である。そしてTregのskin-homingマーカーの変化をもたらしたが、gut-homingマーカーについては影響がなかった。 通常の使用量である一日800IUの使用ではベースにT細胞の機能異常がある患者において血清中25(OH)D3の改善が不良でありかつ免疫調整作用もなかった。

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ART施行中のHIV感染成人における、総ビリルビンと内皮機能、炎症、酸化ストレスの関連について

原題:Relationship between total bilirubin and endothelial function, inflammation and oxidative stress in HIV-infected adults on stable antiretroviral therapy;

著者:Hileman C, Longenecker C, Carman T, Milne G, Labbato D, Storer N, White C, McComsey G;

出典:HIV Medicine (May 2012)

目的:

HIV感染症では、ウィルスが抑制された場合であっても、炎症反応の増強が明かである。HIV感染とは別個の分野で、総ビリルビンの高値と内皮の機能との独立した相関関係と、冠動脈性心疾患の低い罹患率が報告され、ビリルビンの抗炎症および酸化防止効果の結果と推定されている。本研究の目的は、そのような関連がHIV感染症例にもみられるかどうか、判定することである。

方法:

総ビリルビンと内皮機能(上腕動脈の血管内皮依存性 血管拡張反応(flow-mediated dilatation;FMD))、炎症マーカー(インターロイキン-6(IL-6)、可溶性腫瘍壊死因子レセプター、CRP、接着因子)、凝固マーカー(フィブリノゲンとD-ダイマー)、酸化ストレスマーカー(F(2)-イソプラスタン)と総ビリルビンとの関係を調べるために、HIV-1に感染した成人で、抗レトロウイルス療法(ART)が安定して行われている症例を対象に、横断調査が行われた。

結果:

本研究では、合計98例の成人が対象となった。総ビリルビンはアタザナビル群で非アタザナビル群と比較して高い傾向にあった(中央値(四分位数間領域)1.8(1.1-2.6)対0.6(0.4-1.4)mg/dL; P < 0.01)。インスリン、インスリン抵抗性(HOMA-IR)とフィブリノゲンも同様の結果であった。総ビリルビンはフィブリノゲンと正の相関を示したが、他の項目との相関は見られなかった。調整の後、総ビリルビンもアタザナビル服用の有無も、血管内皮依存性血管拡張反応とは相関しなかった。

結論:

ARTが安定して行われ、ウイルス学的に抑制されたHIV感染成人において、総ビリルビンもアタザナビル使用も、血管内皮依存性の血管拡張反応によって評価された内皮機能とは相関していなかった。バイオマーカーで評価された炎症または酸化ストレスについても同様に関連は見られなかった。

※上腕動脈の血管内皮依存性血管拡張反応(flow-mediated dilatation;FMD)は 血管内皮細胞から分泌されるNO増加によって誘発され、血管内皮機能を評価できる。

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Frequent Emergence of N348I in HIV-1 Subtype C Reverse Transcriptase with Failure of Initial Therapy Reduces Susceptibility to Reverse Transcriptase Inhibitors;

Brehm JH, Koontz DL, Wallis CL, Shutt KA, Sanne I, Wood R, McIntyre JA, Stevens WS, Sluis-Cremer N, Mellors JW, for the CIPRA-SA Project 1 Study Team;

Source: Clinical Infectious Diseases (May 2012)

Background:

逆転写酵素(RT)のconnectionドメインやribonuclease Hドメインにおける変異が、サブタイプC HIV-1感染への第一次抗レトロウイルス治療(ART)にどれだけ影響するかは分かっていない。また、これらの変異が他の抗レトロウイルス薬の感受性に与える影響も明らかでない。

Methods:

CIPRA-SA studyに登録された63名のサブタイプC HIV-1感染者について、治療前に逆転写酵素の完全長配列を調べ、第一次ARTのウイルス学的失敗を比較した。ウイルス学的失敗に至ったN348Iを含む組み換えウイルスについては薬剤感受性についても評価した。

Results:

RT polymeraseドメインのY181C及びM184V変異はstavudine/lamivudine/ nevirapineでの治療失敗と相関があり(p< 0.01)、K103N・V106M・M184V変異はstavudine/lamivudine/efavirenzでの失敗と相関がみられた(p< 0.01)。RT connectionドメインのN348Iは、nevirapineを含むレジメンの治療失敗で45%(p= 0.002)に、efavirenzを含むレジメンの失敗で12%(p= 0.06)に見出された。長期的な解析では、一般にpolymeraseドメインにおけるNNRTI耐性変異が最初に現れていた。N348IはM184Vと同時か、その後に出現していた。N348Iはpolymeraseドメインの変異との関連で、nevirapine、efavirenz、etravirineの感受性をそれぞれ8.9~13倍、4~56倍、1.9~4.7倍減少させ、さらにzidvudineへの過感受性を1.4~2.2倍低下させた。

Conclusions:

サブタイプC HIV-1感染に対する第一次ARTのウイルス学的失敗において、N348Iがしばしば認められる。またN348Iはnevirapine、efavirenz、etravirine、zidovudineの感受性を減少させる。サブタイプCが優勢な医療資源の限られた状況で、2次・3次療法に対するN348Iの影響を明らかにするため、さらなる研究が必要である。

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免疫不全で発生したカポジ肉腫以外の肉腫について:系統的文献レビューからの解釈

Sarcomas other than Kaposi sarcoma occurring in immunodeficiency: interpretations from a systematic literature review;

Bhatia K, Shiels MS, Berg A, Engels EA;

Source: Current Opinion in Oncology (Jun 2012)

PURPOSE OF REVIEW:

免疫不全者において、肉腫のリスクが増加しているのは、カポジ肉腫によるものである。 免疫不全者において、他の肉腫の割合が上昇しているかどうかは知られていない。そのため、肉腫をきたしたHIVやAIDS、臓器移植患者についての症例報告を見直した。比較として、米国の一般人における肉腫をSurveillance Epidemiology End Results (SEER) データを使って評価した。

RECENT FINDINGS:

トータルで176人の非カポジ肉腫が確認され、そのうち75人がHIVやAIDS患者、101人が移植者であった。肉腫と報告されたもののうち、平滑筋肉腫が最も多く(n‱01)、ついで血管肉腫(n′3)、線維組織球腫瘍(n‱7)であった。平滑筋肉腫は、小児期、若年成人期での2つの年齢のピークが報告されている。EBVが、HIV感染患者、移植者の平滑筋肉腫の腫瘍細胞内に検出され、その頻度はそれぞれ85%,88%であった。血管肉腫と線維組織球腫瘍は男性に多い。腎移植者において、肉腫の20%が動静脈瘻の部位に発生していた。比較として、米国の一般人における肉腫として平滑筋肉腫は16.9%、血管肉腫は3.8%、線維組織球腫瘍は18.7%を占めている。

SUMMARY:

平滑筋肉腫、血管肉腫は免疫不全者に偏って発症する可能性がある。平滑筋肉腫はEBVとの関連、一方、血管肉腫は動静脈瘻と相関している可能性がある。肉腫の原因に対して、免疫不全が関わるかどうかはっきりするには、さらなる研究が必要である。

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