13/03/18 up

CThe contribution of hiv to pregnancy-related mortality: a systematic review and meta-analysis;

Calvert C, Ronsmans PC;

Source: AIDS (Feb 2013)

OBJECTIVES:: HIV感染成人の死亡率はよく知られているが、妊娠に関連したHIV関連死亡率はよくわかっていない。今回は経験的なデータのシステマティックレビューによりHIVと妊娠との間で相関を検討した。

METHODS:: 妊娠中および産褥期における死亡率について非感染女性との比較し、メタアナリシスにより相対危険度と寄与危険度を算定した。様々なHIV流行レベルの推定を用いることで全人口における妊娠関連死亡の影響を予測した。

RESULTS:: サハラ以南からの17報告を含む全23報を検討した。HIV 感染した女性にはHIV感染してない女性と比較して妊娠関連の死亡のリスクが8倍になることが、メタアナリシスから示された。 (pooled RR: 7.74, 95% CI 5.37-11.16). さらにHIV 感染した女性の分娩後のHIVに起因している死亡率は、100,000人の妊婦につき994であった。全妊婦のでHIV感染率が2%の地域においては妊娠中ならびに分娩後1年までの間のすべての死の12%がHIV/エイズに起因していると予測された。さらに流行レベルが15%まで上昇することで関連死亡は50%まで上昇する。

CONCLUSION:: 今回の検討でHIV流行が高度でかつ妊娠関連の死亡も高い地域はHIV情報や生殖医療サービスの統合することの重要性が示された。

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HIV感染者における膿胸の原因微生物

原題:Etiologies of non tuberculous empyema in adult patients infected with HIV in a service of pneumology, Abidjan (Ivory Coast);

著者:Achi VH, Brou Ahui JC, Anon JC, Kouassi AB, Bi Djè H, Horo K, N'dhatz MS, Koffi N, Aka Danguy E;

出典:Revue de Pneumologie Clinique (Feb 2013)

目的:HIV感染患者における膿胸の原因微生物を同定する。

方法:1998年1月から2010年12月の期間、Abidjan大学病院に入院した症例を対象に、膿胸の原因微生物を分析する後ろ向き研究を行った。細菌学的に膿胸と診断が確定し、HIV感染症の血清学的検査を受けた全ての症例が含まれていた。HIV感染の有無によって、原因微生物を比較した。

結果:42例の膿胸症例のうち、24例(63.3%)がHIV陽性、18例(36.7%)がHIV陰性であった。平均年齢はHIV陽性例で41.2歳、陰性例で44.8歳であった。入院の時点でHIVの診断がついていた症例は4.8%にとどまっており、そのほとんどの症例で免疫能が抑制されていた(平均のCD4数は96/mm3)。複数菌が検出された症例はHIV陽性例で16.7%、陰性例で5.6%であった。HIV陽性例の58.3%でグラム陰性菌が検出され、陰性例の61.1%で肺炎球菌が検出された。

結論:HIV感染者において、グラム陰性菌が膿胸の主要な原因微生物である。

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HIVカップルの安全な妊娠:HIV感染パートナーからの処理された精液での受精

Safe Conception For HIV-Discordant Couples: Insemination With Processed Semen From The HIV-Infected Partner;

Semprini AE, Macaluso M, Hollander L, Vucetich A, Duerr A, Mor G, Ravizza M, Jamieson DJ;

American Journal of Obstetrics and Gynecology (Feb 2013)

Source: Am J Obstet Gynecol

OBJECTIVE: 男性がHIV陽性、女性がHIV陰性時の妊娠達成のための、洗浄精子の子宮内受精(SW-IUI)の安全性を評価する。

STUDY DESIGN: SW-IUIプログラムに登録された635カップルの後向き分析を行い、その後367人のイタリア人女性を追跡した。妊娠、生児出生、多産率を計算し、受精後のHIV状態を評価した。

RESULTS: 635カップル(2113回のSW-IUI)の後方解析において、41%の女性(95%CI:37-45%)が生児出生していた。(SW-IUI 1回あたりの生児出生率は13%:CI11-14%)SW-IUI後のHIV状況は、調査可能であった女性において陰性であったが、26%の女性において不明であった。不足したHIV状況はHIVリスクとの相関は関連していなかった。367カップル(SW-IUI 1365回)の追跡調査において、47%の女性(CI:42-25%)が生児出生していた(SW-IUI1回あたり生児出生率14%:CI12-16%)。受精後のHIV状況の確認は完全であり、SW-IUIに起因するHIV感染は確認されなかった。HIV感染率の上限95%信頼限界は、後方解析では1000回毎に1.8、追跡調査では1000回毎に2.7であった。

CONCLUSIONS: 男性がHIV感染している場合、妊娠達成にSW-IUIは安全かつ効果的な方法であると考えられる。

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HCV RNA decline in chronic HCV genotype 2 and 3 during standard of care treatment according to IL28B polymorphism;

Stenkvist J, Sönnerborg A, Weiland O; Journal of Viral Hepatitis 20 (3), 193-9 (Mar 2013)

Source: J Viral Hepat

IL-28遺伝子はジェノタイプ1型の肝炎ウイルス感染者に標準療法であるpeg-IFNとribavirinの併用療法をおこなった時の治療感受性(SVR)に高く相関している。 また、治療開始後速やかなHCV RNAの減少とも相関している。

ジェノタイプ2や3についてはまだデータが不足している。今回、早期のウイルス抑制(RVR)とSVRおよび第1期、第2期でのHCV RNAの減少についてIL-28Bとの相関を100例のHCV単独感染者、13例のHCV/HIV合併感染患者で検討した。

IL-28BのSNPでCCパターンをとる患者では有意に血中HCV RNAが高いこと(CC群6.99log、non-CC群で6.30log(p=0.02)を見いだした。さらにCC群では有意に第1期のHCV RNAの減少が早かった(2.03および1.37log)がSVRは単独感染症例で87%、合併感染者で77%でIL-28SNPとは有意差はなかった。

単独感染患者におけるRVR群においてはSVRは高く、IL-28Bとは相関がなかった。単独感染者でRVRが得られなかった患者はCC群と非CC群ではSVRが64%と67%であった。ジェノタイプ2あるいは3に感染している患者は第1期でHCV RNAの減少は早く、IL-28BのCCや非CCで有意差はなかった。また、RVRやSVRに達する患者が高率であるということではない。そのため臨床的にIL-28BBについて治療前に検査するとSVRが得られる確率が高いかどうかは疑問である。

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HIV感染女性におけるゴナドトロピンと性ホルモン分泌量と、それらのアテローム性動脈硬化症との関連

原題:Gonadotropin and Sex Steroid Levels in HIV-Infected Premenopausal Women and Their Association With Subclinical Atherosclerosis in HIV-Infected and -Uninfected Women in the Women's Interagency HIV Study (WIHS);

著者:Karim R, Mack WJ, Kono N, Tien PC, Anastos K, Lazar J, Young M, Cohen M, Golub E, Greenblatt RM, Kaplan RC,Hodis HN;

出典:Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism (Feb 2013)

背景:HIV感染女性は遷延性の無月経を経験する可能性があり、これはゴナドトロピンと性ホルモン・レベルの変化を示唆する。ただし、HIVに感染した女性におけるアテローム性動脈硬化症に対するこれらの内分泌系の攪乱の影響は、これまで評価されなかった。我々は、潜在的なアテローム性動脈硬化症をもったHIV感染および非感染の閉経前女性を対象に、性ホルモンとゴナドトロピン濃度の関連を、Women's Interagency HIV Studyのデータを用いて調査した。

方法:Bモード超音波によって、総頸動脈内膜-中膜厚と伸展性を評価した。サイクルに特異的なFSH、総エストラジオールとインヒビン-B濃度を、584例(HIV感染例 414、非感染例 170)の女性で評価した。総テストステロン、硫酸デヒドロエピアンドロステロンとSHBGのランダムな濃度を1094例(HIV感染者771例、非感染者323例)の女性で評価した。

内分泌については、超音波検査前か検査時に評価した。性ホルモン、FSHとSHBG濃度をHIV感染およびHIV感染してない女性の間でノンパラメトリックに比較した。線形回帰モデルは頸動脈内膜-中膜厚で性ホルモン、FSHとSHBGの関連を評価するのに用いた、伸展性は交絡因子のために調整した。さらにHIVの状態によって、個別に解析を行った。

結果:HIV感染してない女性と比較して、HIV感染女性で、エストラジオール、テストステロンとデヒドロエピアンドロステロン硫酸塩濃度は有意により低かった、そして、SHBGはより高かった。交絡因子のために調整し、テストステロンは、HIV感染女性の間で伸展性(β-推定値= .04、P = .0005)と有意に相関し、関連の度合いはCD4細胞数によらなかった。エストラジオールは、CD4陽性細胞数が350細胞/μL未満のHIV感染女性の間で伸展性と有意に相関した。

結論:HIV感染女性は、HIVに感染してない閉経前女性と比較して、エストロゲンとアンドロゲンが低下していた。テストステロン欠乏症は、免疫抑制に関係なく頸動脈剛性で関連があるのに対し、エストラジオール欠乏は免疫不全状態のHIV感染閉経前女性の間で頸動脈剛性に関連していた。更なる研究は、HIV感染女性における促進的な心臓血管疾患リスクにおける、内分泌の調節不全の影響を理解するためには、さらなる研究が望まれる。

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Epidemic of Lung Cancer in Patients With HIV Infection;

Winstone TA, Man SF, Hull M, Montaner JS, Sin DD;

Source: Chest 143 (2), 305-14 (Feb 2013)

ここ20年の間にHIV患者の予後は著しく改善し、特に日和見感染や悪性リンパ腫やカポジ肉腫といったHIV関連悪性疾患の減少が大きい。

しかし、生存率の改善にともなって例えば固形腫瘍といったHIV非関連の疾患の罹患率や死亡が増えてきている。その中でも肺がんの死亡はHIV感染者では最多ですべてのHIV患者の癌死亡の中の30%を占めている上、すべてのHIV非関連の死亡の中の10%に達している。重要なのは肺がんの発症年齢がHIV感染者は非感染者や非喫煙者に比べて25年から30年も若いことである。

今回はHIV感染者における肺がんの疫学データを紹介し、いくつかの重要なリスク因子や発症の要因について検討した。

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抗レトロウイルス治療未経験のHIV-1株のクレードC、F、B/F間の抗レトロウイルス治療における表現型感受性

Phenotypic Susceptibility to Antiretrovirals among Clades C, F, and B/F Recombinant Antiretroviral-Naïve HIV-1 Strains;

Sucupira MC, Munerato P, Silveira J, Santos AF, Janini LM, Soares MA, Diaz RS;

AIDS Research and Human Retroviruses (Feb 2013)

Source: AIDS Res Hum Retroviruses

ブラジルで流行している野生型HIV-1株の表現型の抗レトロウイルスの感受性を評価するために、サブタイプC (n=16), F (n=9), or B/F (逆転写酵素がBでありプロテアーゼがF)(n=7) に感染している 抗レトロウイルス治療を行っていない患者のサンプルをAntivirogramTM Assay (Virco, Mechelen, Belgium)を使用して表現型を解析した。

1人のC、3人のFの分離株において、プロテアーゼ阻害薬(PI)に対して感受性の低下を認めた。これらの検体ではPIの既知の耐性変異は認めなかった。一つのPIへの表現型変化倍率はFは3/96(3.1%)、Cは1/96(1%)で生物学的カットオフ値を超えていた。少なくとも1つのヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)への表現型耐性が2人のB/F、4人のC、3人のFで見られた。NRTIsへの感受性の表現型変化倍率はCで9/111(8.1%)でカットオフ値を超えていた。Fで3/63(4.8%)、Bで2/49(4.1%)であった。Non-NRTI(NNRTI)での表現型変化率はCで7/32(21.9%)とカットオフ値を超えていた、一方Fでは感受性の低下はみられなかった。Cサンプルの2/16だけがNNRTIsの既知の耐性変異があった。NNRTIsの表現型変化倍率はBの逆転写酵素を表すブラジルの組み換え流行株B/Fの表現型決定の3/14(21.4%)でカットオフ値を超えていた。NNRTIの感受性はCとB/F組み換えでよりよく調査されるべきです。

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周産期の抗HIV薬内服:新生児の発達についての検討

Safety of Perinatal Exposure to Antiretroviral Medications: Developmental Outcomes in Infants;

Sirois PA, Huo Y, Williams PL, Malee K, Garvie PA, Kammerer B, Rich K, Van Dyke RB, Nozyce ML,for the Pediatric HIVAIDS Cohort Study;

Pediatric Infectious Disease Journal (Jan 2013)

BACKGROUND:: 今回の研究で周産期の抗HIV薬の暴露によるHIV非感染であるがHIVに暴露している新生児の神経系の発達の影響について検討した。

METHODS:: HIVに暴露したが感染が成立しなかった新生児(生後9-15ヶ月)を多施設前向きコホート試験としての計画されたSMARTTに登録した。新生児、乳児発達に関するBayleyスケール第3版において、認知、言語機能、動作、社会性と感情、適応行動について評価した。線形回帰モデルを使用してBayleyスケールとの関係を周産期ないし新生児期におけるHIV薬の有無で検討した。レジメンはcARVとnon-cARV、あるクラスの薬剤同士、新生児に対して行ったcARVについてそれぞれのレジメン別に比較した。

RESULTS:: 2010年5月に374例の新生児を評価した。年齢の中央値は12.7ヶ月で49% が男性、79%が黒人、16%がヒスパニックであった。 79%はPIを含むレジメンを使用した。さらに9%はPIとNNRTI、5%はPIなしのNNRTIを含むレジメンそして14%がNRTIのみであった。全体として83%がcARVを受けていた。Bayleyによる評価ではすべてのcARV暴露者で有意な結果は得られなかった。ARVのレジメンや新生児期の予防内服でもやはり有意な差は見られなかった。個々のARVレジメンにおいてATV内服をした新生児のみ有意(p=0.01)にsensitivity analysesでの言語発達が低下していた。

CONCLUSIONS:: 今回の結果は新生児期のARV使用は安全であることを支持する。しかし、将来の研究で神経発達についてモニタリングを継続することによって、ATVの安全性が検証されなければならない。

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HIVと肝炎ウイルスの同時感染において、炎症および凝固マーカーは死亡と肝炎再燃に関連している

Biomarkers of inflammation and coagulation are associated with mortality and hepatitis flares in persons co-infected with HIV and hepatitis viruses;

Andrade BB, Hullsiek KH, Boulware DR, Rupert A, French MA, Ruxrungtham K, Montes ML, Price H, Barreiro P, Audsley J, Sher A, Lewin SR, Sereti I, for the INSIGHT Study Group;

Source: J Infect Dis

Background:HIVとHCVやHBVの混合感染はいずれかの単独感染より死亡リスクを上げる、またART開始時の肝炎再燃と頻繁に関連している。

Methods:ARTの血漿検体のある287人のHBVやHCV混合感染患者(HBV70人、HCV207人、HBV+HCV10人)の後ろ向きコホート研究で、死亡(4年以内)とART開始後の肝炎再燃(4か月以内)に関連するバイオマーカーを評価した。予測バイオマーカーのリスクスコアを算出した。

Results:48例の死亡、50例の肝炎再燃が発生した。非生存者はより高齢であり、AIDSイベント発症早期、ART治療前のトリグリセリド、AST値が高値であった。ヒアルロン酸の検出、D-dimer, IL-6, IL-8, and sCD14高値は単変量モデルで死亡と関連し、また複合バイオマーカーリスクスコアと関連していた。肝炎再燃のリスクはHCV混合感染(13.5%)よりHBV混合感染(24.3%)、HBV+HCV混合感染(50%)で高かった。ALTとIL-10高値もまた肝炎再燃に関連していた。

Conclusion:ARTを開始しているHBV or/and HCV混合感染HIV患者において、炎症や凝固バイオマーカーは死亡のリスク上昇に関連し、HBV混合感染とART前のIL-10高値が肝炎再燃に関連している。

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HIV感染症患者の合併症:高齢者の増加とQOLに関連した健康状態の増悪

Co-Morbidities in Persons Infected with HIV:Increased Burden with Older Age and Negative Effects on Health-Related Quality of Life;

Rodriguez-Penney AT, Iudicello JE, Riggs PK, Doyle K, Ellis RJ, Letendre SL, Grant I, Woods And The Hiv Neurobehavioral Research Program Hnrp Group SP;

AIDS Patient Care and STDs 27 (1), 5-16 (Jan 2013)

Abstract:年齢とともに増加するHIV感染症における合併症、そしてその臨床的事象と生涯にわたる健康に関連するQOLとの相乗効果について検討した。対象は年齢(≤40 と ≥50)およびHIV感染の有無で4つに層別化した262例である。

医学的な合併症の増加についてはthe Charlson Co-morbidity Index (CCI)を用いて評価した。重回帰分析によって人口統計学的、精神医学的および身体医学的要因は年齢とCCIによって高齢者のHIVコホートにおいて合併症の増加がしめされた感染者との間で関連があることが示された。高年齢のHIV陽性患者群の半数近くが少なくとも一つ以上の医学的な合併症をもっていて糖尿病(17.8%)、症候性の神経疾患(15.4%)、悪性疾患(12.2%)と続いていた。

ウイルスの血中での検出とAffective distressは若年でも高齢でもHIV陽性患者においてそれぞれCCIと有意に相関していた。

重篤な合併症の増加は低い身体的HRQoLと相関していた。今回の結果はHIV感染症の流行と高齢者の合併症の増加を示し、さらに早期発見や早期の治療導入の重要性を強調する。

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HIV陽性喫煙者のHIV症状の苦痛と喫煙転帰予期

HIV Symptom Distress and Smoking Outcome Expectancies Among HIV+ Smokers: A Pilot Test;

Grover KW, Gonzalez A, Zvolensky MJ; AIDS Patient Care and STDs 27 (1), 17-21 (Jan 2013)

Source: AIDS Patient Care STD

Abstract

HIV/AIDS患者の間では喫煙率が高いことが知られている。しかし喫煙がHIV感染者に及ぼす影響については十分な注意が払われていない。特に症候性のHIV感染症患者が喫煙との関連をどのように認知していくかについて今回の検討ではHIVの症状にともなう苦痛(例:HIVに伴う症状で煩わされる程度)と喫煙結果予測との間の相関で検討した。

57例のHIV感染喫煙者(82.5%が男性、平均年齢47.18歳、白人45.6%、黒人28.1%、ヒスパニック17.5%)をAIDSサービスオーガニゼーションと病院を中心とした通院患者から協力を得て研究に登録した。

HIV感染を知ってから平均16年が経過しており、66.6%が無防備な性交渉によって感染した患者であった。

各症例はHIVに関連した症状、喫煙行動、喫煙結果予測について計測した。HIVの症状による苦痛は喫煙行動の増加や継続については負の相関、喫煙結果予測については正の相関があった。

HIVに関連した症状による苦痛は喫煙結果予測を理解する上で重要であることが示唆され、かつ禁煙治療の成功率の向上を含めてHIV陽性と喫煙との臨床的な関連がHIV陽性喫煙者という特異なグループにおいて検討された研究である。

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Long-term response rates of successful hepatitis B vaccination in HIV-infected patients;

Lopes VB, Hassing RJ, de Vries-Sluijs TE, El Barzouhi A, Hansen BE, Schutten M, de Man RA, van der Ende ME;

Source: Vaccine

BACKGROUND: HIV感染者におけるHBVに対するワクチンの長期間の抗体持続効果についてのデータは不十分である。

OBJECTIVE: HBs抗体価の長期評価をするために155人のHIV陽性者において最初のワクチン接種から最長で5年間の経過観察の結果を検討した。

METHODS: 以前のHBVワクチンに関する多施設臨床試験で最初のワクチン接種から28週後の抗体価が≥10IU/l の患者を登録した。抗体価は保存血清で年1回最長5年にわたって計測した。抗体価が<10IU/Iに低下した患者を一時的反応者{transient responders (TR*)}とし、 ≥10IU/I をキープした患者を長期反応者{long-term responders (LTR^)}とした。

RESULTS: 155例において87例が TRで68例がLTRであった。LTR とTRにおいて平均年齢、男女比、HAARTの内服期間は同様であった。初回接種後の抗体価のレベルが長期の反応の予測因子であった。 抗体価が10-100IU/I だった場合に比べて>100-1000IU/Iの場合はOR 8.3, 95% CI 3.38-20.16; p<0.0001で、>1000である場合はOR 75.6, 95% CI 13.41-426.45; p<0.0001であった。抗体消失までの期間はそれぞれ2.0年、3.7年 、4.4年であった。HIV-RNA量が検出限界以下であることや、HAARTの継続期間についてはLTRとの相関はなかった。

CONCLUSION: anti-HBs 抗体価の有効値の持続期間は初回ワクチン接種後の抗体価のレベルに最も相関する。ワクチンへの反応を高めるための接種スケジュールの検討は必要であろうし、HBVブースターの効果についてはまだ検討の余地がある。

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ヨーロッパにおいてのHIV男性患者における勃起増強薬(EEM)やparty drugの使用

The use of erection enhancing medication and party drugs among men living with HIV in Europe;

De Ryck I, Van Laeken D, Noestlinger C, Platteau T, Colebunders R;

Source: AIDS Care

Abstract: 研究によると同年齢のHIV陰性者に比べHIV男性患者におけるED(勃起不全)は多い。一般的な男性集団に比して、HIV男性によってより頻繁にEEMが使用される。EEMを使用しているEDのHIV男性患者において性感染症が増加している。この研究で、HIV男性患者におけるEEMとparty drug(MDMA:通称XTC、GHB."fluid XTC"、アルキル亜硝酸塩"poppers")の使用を検討した。ヨーロッパの17のHIV治療センターにかかるすべての患者に自記式質問表を連続して配布した。サンプルは1118人のHIV男性であり、74.5%が同性間セックスを行なっていた。EEMの使用は、異性愛者より同性愛者男性でより頻度が高く(OR3.33、p<0.001)、また、性的リスク行動の増加に関連していた(OR3.27.p<0.001)。EEMの非医学的使用はparty drugの使用増加と関連していた(OR2.30.P=0.01)。MLHIVを治療する医師はEEMの(非医学的)使用、party drugの使用率が高いことに気づく必要があります。EEMの医療提供は、安全な性行動における状況と、不正なEEMとparty drugの併用したリスクについてを併せて議論すべきである。

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