14/04/28 up

Cardiovascular biomarkers in vertically HIV-infected children without metabolic abnormalities;

Sainz T, Diaz L, Navarro M, Rojo P, Blázquez D, Ramos J, de José M, Alvarez-Fuente M, Serrano-Villar S, Mellado M, Muñoz-Fernández M, Madrid Cohort of HIV-infected children and adolescents, integrating the Pediatric branch of the National AIDS Research Network of Spain (CORISPE) ;

Atherosclerosis 233 (2), 410-4 (Apr 2014)

早期に心血管系合併症がART施行中のHIV垂直感染小児で懸念される。しかし有効性が示された予防法はまだ確立されていない。今回の研究では完全なマーカーを決定するためにIMT(内頚動脈中膜肥厚)をふくめて64例のHIV感染小児と30例の非HIV感染小児で比較することで検討した。対象患者の平均年齢は14.1 ± 5歳であった。

HIV感染小児では血液中の脂質は正常で少しだけ中性脂肪が高い位であり、IMTも量群間で違いはなかった。

HIV感染小児では可溶性CD14(sCD14)や可溶性血管細胞接着分子(cVCAM)が高値をしめした。(いずれもp<0.05) しかし、CRP、IL-6、ミエロペルオキシダーゼ、MCP-1、Pセレクチン、そし組織プラスミノーゲンアクチベーターは量群間に差がなかった。

ART施行中の垂直感染小児患者では代謝異常は示さずにsCD14やsVCAMが上昇しているが他の炎症性バイオマーカーの上昇プロセスには作用していなかった。

厳密な脂質代謝コントロールがどのように影響するか、ならびにこの一定の患者層において有効な予防戦略を定めるためにより大規模な研究で検証される必要がある。

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Recurrent lower gastrointestinal bleeding due to primary colonic Kaposi's sarcoma in a patient with AIDS;

Ling J, Coron R, Basak P, Jesmajian S;

Source: International Journal of STD & AIDS (Aug 2013)

Kaposi肉腫の発生はHIV感染症関連悪性腫瘍としてもっとも普遍的なものでAIDS患者では高い罹患率と死亡率である。

原発性の内臓カポジ肉腫(皮膚病変のないもの)で今回の報告にある下部消化管出血を来すものはまれである。

カポジ肉腫は腸管のどこに出現してもよく、消化器症状は時に非特異的で慢性の貧血や嘔吐、下痢、腸閉塞などである。

こういった患者では輸血を繰り返す必要のある重度の腸管出血はきわめてまれである。臨床医は腸管のカポシ肉腫で内臓病変だけの場合もあることを念頭に置かなければならない。下部消化管出血を来したAIDS患者においては内視鏡的な生検は診断に有用である。

消化管出血の鑑別疾患にカポシ肉腫を念頭に置いておくべきである。

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HIV viremia and incidence of non-Hodgkin lymphoma in patients successfully treated with antiretroviral therapy;

Achenbach C, Buchanan A, Cole S, Hou L, Mugavero M, Crane H, Moore R, Haubrich R, Gopal S, Eron J, Hunt P, Rodriguez B, Mayer K, Saag M, Kitahata M, on behalf of the Centers for AIDS Research (CFAR) Network of Integrated Clinical Systems (CNICS) ;

Clinical Infectious Diseases (Feb 2014)

Background. HIV感染者における非ホジキンリンパ腫の発症率はARTが進んだ現在も依然として高い。

Methods. CFARネットワークのIntegrated Clinical Systems (CNICS)に登録されたARTを開始されHIVを抑制された患者を対象にNHLの発症率について検討した。

ハザード比をHIVウイルス量の時間経過およびCD4数の推移の二つについて周辺構造モデル(marginal structural models)を用いて計算した。

Results. 6036症例について21,607人・年の経過観察で37例のNHL症例を経験した。 発症率は10万人あたり 年171となる(95% CI: 124, 236)). NHL発症率はCD4数の最低値が低いほど高くなりCD4数が200以上では10万人あたり年140となった。 (95% CI: 80, 247)). HIV RNAでみると≤50 copies/mLより51-500copies/mlの間でNHLの発症率が高くなった。 (HR current=1.66; 95% CI: 0.70, 3.94, HR 3-month lagged=2.10; 95% CI: 0.84, 5.22, and HR 6-month lagged=1.46; 95% CI: 0.60, 3.60) さらに>500 copies/mL ではさらにハザード比が上昇した。(HR current= 2.39·; 95% CI: 0.92, 6.21, HR 3-month lagged=3.56; 95% CI: 1.21, 10.49, and HR 6-month lagged=2.50; 95% CI:0.91, 6.84). 連続変数 としての 現在の HIV RNA数 も、NHL発症と関係していた。 ( log10 copies/mL につき HR=1.41 )

Conclusions. 今回の報告でHIV感染症患者はNHLの発症率がART施行中でも高いことが示された。さらにHIV量がNHLの発症に関与すると考えられ、より早期のARTと最大限HIVを抑制し続けることが将来のNHL発症リスクを低下させるかもしれない。

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Raltegravir Plus Darunavir Non-Inferior to Tenofovir/Emtricitabine/Darunavir in First-Line HIV Therapy: Presented at CROI

By Alex Morrisson

Source: DGNews

BOSTON -- March 7, 2014 – HIVに対する2剤治療においてRAL+DRV/rtvレジメンが第一選択レジメンであるTDF/FTC+DRV/rtvと非劣性であることが第21回Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections (CROI)で報告された。

「今回のよくデザインされた無作為化研究では一日2回のRALが一日一回のTDF/FTCと比較して一日一回のDRV/rtvとの併用で忍容性がすぐれ、効果も比較にたり得るものであった。」と3月5日にフランスのナンテス医科大学のFrancois Raffi,医師がコメントした。

オープンラベルの第3相試験であり、96週においてRAL+DRV/rtv群の17.4%がウイルス学的失敗となったが、TDF/FTC群では13.7%であったことから3.7%の違いが見られた。この違いは非劣性の証明における信頼区間9%の範囲内であった。

今回の試験では401名の患者が2剤レジメンに登録され、404名が対称群である標準治療群に登録された。患者は初回治療でCD4陽性細胞が500以上あって、耐性変異をもっていなかった。

一次エンドポイントはウイルス学的失敗までの期間で、さらにすべての死亡、新たなあるいは再発性のAIDS指標疾患の発症そして非AIDS疾患でも重篤な合併症の発症をチェックした。

結果として今回の観察期間において5名が死亡した4例がRAL群で1例がTDF群であった。サブ解析で検討するとCD4陽性細胞数が200以下の症例ではRAL群はTDF群に劣っていた。この群にはいっている患者の39%で先述したエンドポイントイベントがみられており、TDF/FTC群の21.3%より有意であった。(P=0.02)

重篤な有害事象は10.2/100人・年がRAL群で8.3/100人・年と比較してP=0.17と安全性と忍容性について統計学的有意差はみられなかった。

[Presentation title: First-Line Raltegravir Plus Darunavir/Ritonavir is Non-Inferior to Tenofovir/Emtricitabine Plus Darunavir/Ritonavir: The NEAT001/ANRS 143 Randomized Trial. Abstract 84LB]

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Immune activation and microbial translocation in liver disease progression in HIV/hepatitis co-infected patients:results from the Icona Foundation study;

Marchetti G, Cozzi-Lepri A, Tincati C, Calcagno A, Ceccherini-Silberstein F, De Luca A, Antinori A, Castagna A, Puoti M, Monforte A, Icona Foundation Study Group ;

BMC Infectious Diseases 14 (1), 79 (2014)

BACKGROUND

我々は免疫の活性化 (IA)と細菌の腸管からの移行(MT)がHIVとHBV,HCVの合併感染患者において肝機能の増悪に関与しているかどうか検討した。

METHODS

Icona登録患者でART導入前のHIVとウイルス性肝炎の合併患者についてCD4陽性細胞数が>200以上でHIV陰性から陽性に変化したときの日付が判明していて1つ以上血清が保存されている症例をエントリーし検討した。 血清のMTマーカーはLPS、sCD14で、IAマーカーはIL-6とTNF-αの測定で行い、さらにCD8陽性(T細胞)、CD38陽性(活性化細胞マーカー)HLA DR(これも活性化細胞に多く発現する)をフローサイトメーターで判定した。すべての患者が一回はこの計測をおこなってるが、2回以上計測できた症例はすくなかった。

今回計測したバイオマーカーと そのときの i) ALT>200 IU/l、ii) Fib-4>1.45との相関についても検討した。

回帰分析による生存曲線をすべての評価に用いた。経過観察は患者の最終受診まで行われた。

RESULTS

127例のHCV、HBVを合併感染しているHIV感染者をエントリーした。118例がHCVとの合併感染で9例がHBVであった。全例の平均CD4数、VL、年齢はそれぞれ596/μl (208~1303), 3.8 log10cp/mL (3~4.3), 34 歳(22~56)であった。 TNFの高値はFib-4>1.45のリスクより13倍関連が強く (RH 13.05, 95% CI 2.43-70; p = 0.003)、MTマーカーは肝臓病との関連を示さなかった。興味深いことに、高いCD14の値は他のバイオマーカーとは独立してFib-4>1.45となるリスクを低下させることに相関していた。 (RH 0.20, 95% CI 0.04-0,9; p = 0.04).

CONCLUSIONS

HIVと肝炎ウイルスとの共感染者でART未施行の場合は高いTNF-α-の値がFib-4が1.45以上に上昇するリスクと13倍の相関があった。これはHIV感染が炎症誘発状態でHCVの病勢を早めることを示唆する。 可溶性CD14が LPSと喰細胞の細胞膜に存在するCD14との結合を阻害することを考慮するとい可溶性CD14の血中レベルが高いことは炎症のダウンレギュレーションとしての機能を通して肝臓の機能を保護しているという病態モデルを提案する。

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Association between short leukocyte telomere length and HIV infection in a cohort study; no evidence of a relationship with antiretroviral therapy;

Zanet D, Thorne A, Singer J, Maan E, Sattha B, Le Campion A, Soudeyns H, Pick N, Murray M, Money D, Côté H, for the CIHR Emerging Team grant on HIV therapy and Aging: CARMA ;

Clinical Infectious Diseases (Jan 2014)

Background.

HIV感染者は一般人口に比して加齢が早いといわれいている。HIV感染そのもの、抗レトロウイルス療法が原因と考えられているが、あるいは社会的その他環境因子も関連しているかもしれない。

今回、我々は細胞の年齢マーカーである白血球のテロメアの長さ(LTL)をHIV感染者と非感染者で比較検討した。

Methods.

CARMAコホートの参加者から臨床データや血液を収集した。単因子解析した変数で重要なものを多因子解析をおこなった。

Results.

229例のHIV感染者と166例のHIV非感染者をエントリーし76%が女性で71%が喫煙者(現在禁煙した患者も含む)であった。

すべての登録者について多因子解析を行った。年齢が高いこと(p<0.001)、HIV感染者(p=0.04)、活動性HCV感染者(p=0.02)、喫煙(p<0.003)がLTLの短さに関連していた。

また、HIV非感染者においてのみ喫煙がLTLの短さに相関しているという事実も判明した。

今回の解析の中で年齢と喫煙(p≤0.01)はLTLの短さに関連していた。

またHIV感染者での検討では年齢(p≤0.00 2)に対して活動性HCV感染(p=0.05)あるいはピークの HIV ウイルス量100,000 copies/ml 以上(p=0.04)の両者がLTLの短さと相関しており、他のHIV関連疾患や治療パラメーターでは相関がみられなかった。

Conclusions.

今回の我々の結果はHIV感染ならびにウイルス量そのものが初期の反応としてLTLの短さと相関していることが示唆された。

HIV感染が判明してからの期間、抗レトロウイルス療法あるいは免疫不全の程度といった項目がLTLと相関していないことは治療や病期の程度より感染そのものが関連していることを示しているのであろう。

喫煙のLTLの短さへの影響はHIV感染でマスクされるがHCV感染はLTLの短さを加速させる、特に供感染者ではそれが顕著である。今後は早期の治療介入の効果を評価すべきと考える。

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Impact of the peginterferon-α 2a and ribavirin plasma levels on viral kinetics and sustained virological response in genotype 1 HCV/HIV-co-infected patients with the unfavourable non-CC IL28B genotypes;

Torres-Cornejo A, Ruiz-Valderas R, Jimenez-Jimenez L, Abad-Molina C, Gutierrez-Valencia A, Viciana P, Lopez-Cortes L;

Journal of Viral Hepatitis 21 (3), 178-88 (Mar 2014)

ペグインターフェロンαとリバビリン療法における血中濃度と持続的ウイルス学的反応(SVR)関係は、CCタイプIL-28Bで矛盾する結果であったが、ほとんどの症例でIL-28Bの遺伝子多型は事前にチェックされていた。

本研究の目的はジェノタイプ1のHCVとHIVの供感染症例においてIL-28Bの遺伝子多型によるペグインターフェロンα-2aとリバビリンの血中濃度とウイルス量の推移そしてSVRとの相関について明らかにすることである。

コホート研究でHCVについて未治療のHCV-1/HIV供感染症例のペグインターフェロンおよびリバビリンの有効性をper-protocol analysisで検討した。

ペグインターフェロンとリバビリンの血中濃度はELISA と HPLC-UVでそれぞれ計測した。宿主やウイルスの因子による相関について血中薬物濃度とウイルス量推移とで多因子解析を行った。

今回の検討は131例の白人でさらに肝硬変が38.9%含まれていた。全例でのSVR達成率は39.6%であった。

そしてCC IL-28Bタイプの症例ではSVR達成率はペグインターフェロン濃度およびリバビリン濃度には相関しなかったが、CT/TT IL-28Bタイプでそれぞれが独立してSVR達成率と相関していた。(OR, 5.02; CI95 , 1.45-17.1; P = 0.001 and 4.0; CI95 , 1.08-14.7; P = 0.038)

さらにCT/TTタイプの患者でペグインターフェロン濃度が3400 pg/mL、リバビリンが1.6 μg/mL以上で早期のウイルス低下が見られた。

CCタイプの患者と対照的に、CT/TTタイプの患者ではウイルス排除の早さやSVR達成率に血中薬物濃度よる相関がみられた。

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Treatment Considerations for HIV-Infected Individuals with Severe Mental Illness;

Blank M, Himelhoch S, Walkup J, Eisenberg M;

Current HIV/AIDS Reports 10 (4), 371-9 (Dec 2013)

統合失調症や、鬱病、双極性障害、PTSD等の精神疾患がHIV/AIDSに合併してみられるのは一般的である。HIV感染症と重症精神疾患との関連についてその病態生理や管理についてはまだよくわかっていない。そしてHIVといくつかの病態が重なって、さまざまな症状がみられる場合の予防や治療についての研究は少ない。

ここで我々は最近のHIVと精神疾患について報告された研究について検討し、さらにHIVと精神疾患と薬物常用者という三つの病態をもつ患者についてよりよい治療の必要性についても検討した。

最後には向精神薬、抗HIV薬との薬剤相互作用についても検討しこの領域におけるすぐれたガイドラインの必要性についても言及した。

一例としてこういった病態の患者をへらし、患者のQOLを向上させるためにhealth navigators としての役割をになうadvanced practice nurses (APNs)が有効であることを示した。

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