16/12/27 up

Hepatitis C Infection and Other Drug Related Harms Among Inpatients Who Injected Drugs in Turkey;

Alaei A, Alaei K, Waye K, Tracy M, Nalbandyan M, Mutlu E, Cetin M;

Source: Journal of Viral Hepatitis (Dec 2016)

HCVは注射器具の共用により容易に感染が広がる。HCV感染有病率の増加も減少も容易であることから、西ヨーロッパで危険な注射行為(risky injection practices)とHCV、HIV、HBVの罹患率が同様なのかどうかについて注射薬を使用している人々で2012年から2013年までに公立、私立に関わらずトルコ薬剤治療センターに入院した患者について検討した。

その他には注射針の共有(needle sharing)とHCV感染の関連を明らかにすることも目的としている。4694例の注射薬使用歴のある入院患者と3914例の直近30日以内に注射を行った症例においてほぼすべて(98%)でヘロインの使用歴があり、全患者の73.4%、直近30日の注射を使用した患者の79.3%に注射針の共用があった。また、患者の平均初回注射薬使用年齢は23歳であった。

現PWID者の51.9%がHCV陽性で5.9%がHBV陽性であった。PWID既往も含めてもHIV陽性は0.34%であった。若年者を含めて注射針の共用の増加を予測する因子としては無職、教育レベルの低さ、ヘロイン使用歴であった。

有意なHCV感染の予測因子については40歳以上、地中海沿岸地域での治療歴のある患者、最初に使用した薬物がヘロインであること、薬物使用歴が長いこと(年数は記載なし)そして注射針の共用であった。

この情報をもとに、トルコに清潔な注射器具へのアクセスを改善させることが、さらに清潔な注射手技に関する教育やHCVの検査やHCVの治療をPWIDに対して広げることが重要である。

PWID;people who inject drugs

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北アメリカのHIV感染成人における糖尿病、慢性腎疾患、高血圧の初回発症 2000-2013

First occurrence of diabetes, chronic kidney disease, and hypertension among North American HIV-infected adults, 2000-2013;

Wong C, Gange S, Buchacz K, Moore R, Justice A, Horberg M, Gill M, Koethe J, Rebeiro P, Silverberg M, Palella F, Patel P, Kitahata M, Crane H, Abraham A, Samji H, Napravnik S, Ahmed T, Thorne J, Bosch R, Mayor A, Althoff K, North American AIDS Cohort Collaboration on Research and Design (NA-ACCORD) ;

Source: Clinical Infectious Diseases (Dec 2016)

BACKGROUND

HIV患者の加齢化で非感染性疾患(non-communicable diseases: NCDs)の発生について懸念されているが、人口統計学的subgroupの間での相違がART治療患者の間で存在するかどうか報告はほとんどない。

METHODS

我々はNorth American AIDS Cohort Collaboration on Research and Designの中でtype2 糖尿病(DM)、慢性腎疾患(CKD)、治療されている高血圧症(HTN)の初回発症が記載されたものを年齢、性別、人種ごとに評価した。ARTを開始されたHIV感染成人(18歳以上) が初回のNCD発症について2000年の1月1日~2013年の12月31日まで調査された。70歳での累積発症率が死亡の競合リスクとして算出された。人口統計的なsubgroupによってNCDの発生率を比較するためにポアソン回帰分析が使用された。

RESULTS

フォローアップ期間中に50000人以上、250000人年が含まれた。フォローアップ期間の中央値は4.7年( 四分位範囲(IQR):2.4-8.1)であった。初回発症率(100人年当たり)はDMが1.2、CKDが0.6、HTNが2.6であった。非黒人女性と比較して黒人女性は累積発症率が高かった(HTNで68% vs. 51% , DMで52% vs. 41% , CKDで38% vs. 35% ;すべてp<0.001)。この違いは男性にも認められた(HTNで73% vs. 60% ,DMで 44% vs. 34%、CKDで30% vs. 25%; すべてp<0.001)。

CONCLUSIONS

北アメリカでケアを受けるHIV人口に対し、DM, CKD、HTNの発症率について人種の違いによる予防や治療オプションの必要性が強調された。

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Antiretroviral Therapy Initiation Is Not Associated With Risky Sexual Behavior Among Heterosexual Human Immunodeficiency Virus-Infected Persons in Serodiscordant Partnerships;

Mujugira A, Celum C, Ngure K, Thomas K, Katabira E, Baeten J, Partners PrEP Study Team ;

Source: Sexually Transmitted Diseases (Nov 2016)

BACKGROUND

いくつかの前向き研究でパートナーのどちらかがHIV感染が判明している場合にART開始が性行動に変化を与えていることが示唆されている。

METHODS

今回、ケニアとウガンダにおいて感染していない方のパートナーにPrePを行う長期的な検討を行った。抗ウイルス療法と性行動についての自己報告を3ヶ月毎に行った。ARTの性行動に対する効果について負の2項回帰モデルで検討した。

主たる観察項目はコンドームを使用しない性行為の回数、妊娠、新たなSTIの罹患である。

RESULTS

1817例のHIV陽性者(58%が女性)をART前に864人年経過観察しART開始後に771人年観察した。CD4数の中央値は277でHIV RNAは4.18 log10 copies/Mlであった。

ARTはHIVに感染していないパートナー有意にコンドームを使用しない性行動を減少させたが(0.65 vs 0.39 per month; rate ratio, 0.64; 95% [CI], 0.55-0.75; P<0.001)、nonprimaryなパートナーに対するコンドームを使用しない性交渉は減少しなかった。(1.30 vs 1.04 per month; rate ratio, 0.94; 95% CI, 0.94-1.20; P = 0.62).

妊娠についてはART後に減少した(13.2 vs 8.4 per 100 person-years; HR, 0.71; 95% CI, 0.60-0.84; P<0.001). STIは不変であった (odds ratio, 1.05; 95% CI, 0.86-1.29; P = 0.63).<

CONCLUSIONS

堅実なリスク補償は東アフリカのHIVに感染していないパートナーをもつHIV感染者にはみられなかった。HIVの予防目的のARTと危険な性行動を確認した今回の研究法で主要なリスク対象群のHIV感染の減少を相殺しなかったことが示された。(直訳)→PrePしてかえってコンドーム不使用の性交渉が増えたがHIV感染は増えず、妊娠は減少してSTIも変化なかった。

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Medicaidサンプルにおける高齢HIV感染成人の多剤併用ARTに対するアドヒアランスと臨床的予後

Adherence to combination antiretroviral treatment and clinical outcomes in a Medicaid sample of older HIV-infected adults;

Abara W, Adekeye O, Xu J, Rust G;

Source: AIDS Care 1-8 (Nov 2016)

多剤併用ART (cART)のアドヒアランスの閾値は歴史的に95%以上と設定されている。我々はcARTのアドヒアランスが異なった場合(≥95% [適正なアドヒアランス], 90-94%, 80-89%, <80%)、異なった臨床的予後と関連するかどうか(救急外来受診[ED visits] 、入院期間)、HIV感染のある(PLWH)高齢者(50-64 歳)について調査した。

cARTのアドヒアランスが測定され、 人種や性別、年齢、都市化の程度、合併症など共変量に関してのデータを得た。

対象者の特徴を明らかにするために記述統計を行った。

我々はcARTアドヒアランスと救外受診、入院期間との関連を評価するために単変量解析、多変量回帰解析を行い、共変量(人種、性別、年齢、都市化の程度、合併症)を調整した。

全対象者(n = 5177)のおよそ32%が最適なcARTアドヒアランスであった。

共変量を調整するとアドヒアランス≥95%と比較してアドヒアランス<80%だけが救外受診(調整オッズ比=1.34, 95% CI = 1.08-1.48, p < .0001) と入院期間延長(回帰係数=1.24, 95% CI = 0.53-1.96, p = .0007) が多かった。

≥95%と90-94%、80-89%アドヒアランスの間に救外受診と入院期間延長について有意差はなかった。

共変量による有意差はみられた。有害転帰は高齢PLWHにおいて低いcARTアドヒアランス(<80%)と関連していた。

最適アドヒアランスと中等度アドヒアランス(90-94% と80-89%)の間には差がみられなかった。

最適なcARTアドヒアランスは重要なゴールではあるが、高齢PLWHにおける臨床予後について中等度と最適アドヒアランスの間に差はないのかもしれない。

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Hepatitis C virus infection: opportunities for an earlier detection in primary care;

Lapi F, Capogrosso Sansone A, Mantarro S, Simonetti M, Tuccori M, Blandizzi C, Rossi A, Corti G, Bartoloni A, Bellia A, Baiocchi L, Cricelli I, Cricelli C;

Source: European Journal of Gastroenterology and Hepatology (Nov 2016)

BACKGROUND/AIM

C型肝炎ウイルス感染症は治癒が可能な直接作用型抗ウイルス薬(direct-acting antiviral medications :DAA)の時代に入っているが、一般人口における実際の疫学的検討は不明な部分が多い。我々はHCV罹患率とイタリアにおけるプライマリケア領域でのHCVの感染事例のリスク要因について検討した

METHODS

2002年1月1日から2013年6月30日までの外来患者で15歳以上のItalian Health Search IMS Health Longitudinal Patient Databaseに登録された患者を検討した。

HCVの年間罹患率の変化を評価した。HCV感染のリスク要因については地理的(居住地)、性別、年齢、HIV感染の有無、HBV感染あるいは多の肝炎の有無。そして違法薬物の摂取とした。

RESULTS

コホートで確認可能な826,300例(53.5%が女性で平均年齢は48.1±19.1才)を検討した。

11年間でのHCV罹患率の推移は0.24から0.5%でわずかに男性が女性より増加が顕著であった。リスク因子としては年齢では24歳以上が14歳から24歳までより高く、最大で65歳から74歳の群より5倍のリスクであった。また、イタリア南部の島に在住する場合、HIV,HBV,そして違法な薬物の摂取が有意にHCV感染に相関していた。

CONCLUSION

今回の検討によりイタリアにおけるHCVの罹患率が10年で倍になっていることがわかった。さらにある地域あるいは他の臨床的な特徴によってHCVの感染リスクが高まることも明らかとなった。この点を理解することで一般の医師は高リスク患者のふるいわけ、早期診断、治療に重要な役割をするかもしれない。

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結核妊娠女性における内科的産科的な予後:780万出生の集団関連研究

Medical and obstetric outcomes among pregnant women with tuberculosis: a population-based study of 7.8 million births;

El-Messidi A, Czuzoj-Shulman N, Spence A, Abenhaim H;

Source: American Journal of Obstetrics and Gynecology 215 (6), 797.e1-797.e6 (Dec 2016)

BACKGROUND

世界的に結核は主な健康問題で、2014年の感染者は推定960万であり、3分の1が女性であった。結核は一般人口よりも妊娠女性においてより流行しやすいと推定されている。今まで妊娠における母体や新生児合併症結核について一致したevidenceはない。

OBJECTIVE

妊娠結核の発生について傾向を明らかにし、妊娠結核と母体・胎児合併症との関連を調査すること。

STUDY DESIGN

2003年から2011年のHealthcare Cost and Utilization Project Nationwide Inpatient Sample を使用し後方視的コホート研究を行った。女性の分娩入院について結核・非結核を確認し、結核の発生について経時的なパターンを概算し、肺結核と肺外結核の割合を算出した。多変量ロジスティック回帰解析を使用し、母体と新生児の予後における結核の調整した影響を算出した。

RESULTS

調査期間中7,772,999 出生があり、そのうち2064が結核女性で、発生率は10万出生当たり26.6であった。2003年から2011年までで1万出生あたり1.92-4.06へと結核の発生は上昇傾向にあり(P <.0001)、ほとんどは肺外結核の増加によるものであった。 非結核患者に比べ、結核は25-34歳とヒスパニック系の女性に頻度が多かった。有意に多くの結核女性がHIVを合併していた。さらに 結核合併分娩入院は非結核と比べより絨毛羊膜炎、早期陣痛、分娩後貧血、輸血、肺炎、ARDS、人工呼吸器管理が多かった。母体の死亡率は有意に結核女性で増加していた。 先天性奇形は結核女性の分娩でより高かった。

CONCLUSION

妊娠結核の割合はアメリカで増加している。この増加は多くは肺外結核によるものであるが、母体の呼吸器合併症の発生・死亡率・産後罹患率の増加もみられた。

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Incidence of tuberculosis meningitis in a high HIV prevalence setting: time-series analysis from 2006 to 2011;

Chaya S, Dangor Z, Solomon F, Nzenze S, Izu A, Madhi S;

Source: International Journal of Tuberculosis and Lung Disease 20 (11), 1457-1462 (Nov 2016)

SETTING

この研究は南アフリカのソエト周辺の状況を確認した。

結核性髄膜炎(TBM)は肺外結核の重篤な合併症である。

OBJECTIVE

2006年から2011年の間のTBM患者で罹患率、死亡率、臨床的経過についてHIV感染者と非感染者において検討した。

DESIGN

後ろ向き横断式記述研究

METHODS

電子化されたデータベースと個人患者記録から退院時の診断がTBMであったすべての小児について罹患率比、臨床症状、検査結果、画像所見をHIV感染と非感染で比較した。

RESULTS

全TBM罹患率は10万人あたり2006年で6.9人(95%CI 4.4-10.3)で2009年には9.8人 (95%CI 6.9-13.6)と増加したがその後の2011年には3.1(95%CI 1.6-5.5)に減少した。

その内訳としてはHIV感染小児のTBM罹患率が大きく減少していた。 (IRR 0.916, P = 0.036). 全死亡率は6.7%であった。予後、髄液所見、脳CT画像所見についてはHIV感染、非感染で有意な差はみられなかった。

CONCLUSION

TBMは今回の観察期間において減少していた。そして部分的に関与していると考えられるのはARTの実施率が上昇していることである。

※ソウェト(アフリカーンス語: 英語: Soweto)は、南アフリカ共和国ハウテン州ヨハネスブルグ市都市圏D区にある地区。

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HIV感染女性における悪性疾患

Malignancies in women with HIV infection;

Oliver N, Chiao E;

Source: Current Opinion in HIV and AIDS (Nov 2016)

PURPOSE OF REVIEW

HIV感染女性に影響する異なった癌の状況について現在の認識をレビューすること

RECENT FINDINGS

多剤併用ART時代のHIV患者の予後改善とともに、この患者人口での悪性疾患の状況は大きく変化し、AIDS関連悪性疾患(ADM)はより少なくなり、非AIDS関連悪性疾患(NADM)の数が増えた。しかしながら女性は子宮頸癌、肛門癌、乳癌のようないくつかのADMやNADMリスクに脆弱な人口であり続け、サハラ以南のアフリカのように資源の少ない国ではHuman papillomavirusを介した癌は不均衡に女性への負担がかかっている。Kaposi肉腫や肺癌、肝癌、結腸直腸癌などの癌では女性の負担は男性と比較しより低い。しかし、特に女性においてこれらの疾患状況を特徴づけるエビデンスは不足している。

SUMMARY

HIV女性における癌は世界的に特に低所得国では罹患や死亡の主な原因となり続けている。スクリーニング方法、HPVやウイルス性肝炎に対するワクチンを通した一次予防、多剤併用抗ウイルス療法は依然として癌予防の土台となっている。

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Boceprevir plus Peginterferon/Ribavirin to retreat HCV genotype-1 in HIV-HCV coinfected patients. Final results of BOC HIV-HCV Spanish Study;

Laguno M, Von Wichmann M, Van den Eynde E, Navarro J, Cifuentes C, Murillas J, Veloso S, Martínez-Rebollar M, Guardiola J, Jou A, Sirvent J, Cervantes M, Pineda J, López-Calvo S, Carrero A, Montes M, Deig E, Tapiz A, Ruiz-Mesa J, Cruceta A, de Lazzari E, Mallolas J;

Source: International Journal of Infectious Diseases (Nov 2016)

INTRODUCTION

Boceprevir (BOC)は最初に開発された経口HCV NS3 プロテアーゼ阻害剤である。

今回はジェノタイプ1に対するHCV/HIV合併患者のBOC+PEG IFNα2a/ribavirin (P/R)の安全性と効果を検討した。

METHODS

第3相前向き試験でスペインの16施設においてHCV/HIV-GT1の合併感染患者を4週間P/Rで導入しその後BOCを加えて肝硬変患者で最大44週間経過観察した。

主観察項目は24週目でのSVR導入率である。

そして安全性と効果の判定については一回でも薬剤の投与をうけた患者を対称として判定した。

RESULTS

2013年6月から2014年4月まで102例が登録された。98例が一回以上薬剤を使用した。73%が男性で34%は肝硬変でIL-28b CC型が23%でGT1aが65%、41%はnull-respondersであった。

null-respondersと肝硬変患者はSVR導入率が低かった(それぞれ57% and 51%)

76例(78%)は治療が完遂されたが、もっともよくみられた治療中断の要因は12週での治療反応性不良(12例)でついで有害事象での中断が6例であった。

CONCLUSIONS

P/R先行のBOC併用療法のSVR導入率は全体として67%で肝硬変患者では51%であった。

治療の認容性は良好であった。現在の標準治療にはこのBOC+P/R療法は含まれていないが、この併用療法は新しいDAAによるHCV治療に奏効しない症例には有用であると考える。

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HIV関連認知障害の検出改善:International HIV Dementia Scale(IHDS)と簡易スクリーニングバッテリーとの比較

Improving detection of HIV-associated cognitive impairment: Comparison of the International HIV Dementia Scale and a Brief Screening Battery; Monteiro de Almeida S, Kamat R,

Cherner M, Umlauf A, Ribeiro C, Paula de Pereira A, Franklin D, Heaton R, Ellis R;

Source: Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes (Nov 2016)

OBJECTIVES

The International HIV Dementia Scale (IHDS) はHIV関連認知症(HAD)をふるい分けるために発展したが、より一般的にはHIV関連神経認知障害(HAND)に対して使用されている。

この研究ではブラジル人のHIV感染患者コホートにおけるIHDSの正確性を測定し、その成績をHAND同定の代替スクリーニングバッテリーと比較する。

METHODS

108人の患者(60人のHIV感染患者を含む)がIHDSと17のテストからなるゴールドスタンダード神経心理学的(NP)バッテリーを施行された。代替スクリーニング法としてすべてのNP総合テストから3つのテストを組み合わせて検査され、優越性指数(感度と特異度のマーカーになる)が測定された。

RESULTS

標準的なIHDSのカットポイント10を使用したHANDに対する特異度と感度はそれぞれ36%と75%であった。感度と特異度のもっともよいバランスはカットポイントを11.5としたもので、感度は72%、特異度は58%に達した。ゴールドスタンダードNP総合テストと比較したとき、もっとも感度のよいテストの組み合わせトップ2 は Trail Making Test A, WAIS-III Digit Symbol (DS)と HVLT-R Total Recall(感度91%、特異度96%)とDS, BVMT-R Total Recall とGrooved Pegboard Test-Dominant Hand(感度94%、特異度91%)であった。

CONCLUSIONS

どのテストの組み合わせも10分以下で行うことができ、HIV陽性患者を神経認知が障害されているか障害されていないかHIV陽性患者を判別するのにIHDSよりもより正確であった。これらのデータは、少量の時間と人材でできる神経認知測定を一般に使用した人口統計学的に補正されたTスコアはHANDの患者の同定を改善させ、より広範な神経認知試験から利益を得るかもしれないことを示唆する。

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HIV-Positive Patients With Depression Have Increased Risk for MI

Source: DGNews

CHICAGO -- August 24, 2016 –

26,000名を超えるHIV大うつ病(major depressive disorder;MDD)合併患者において心筋梗塞を発症するリスクがMDDを合併していない症例より高い可能性があることがJAMA cardiologyに発表された。

HIV感染者が長期に生存できるようになり心血管疾患(CVD)のリスクが上昇しており、あらたなリスク因子や予防法の解析が必要である。HIV陽性患者ではうつもまた多くみられ、それが一般人においてはCVDリスクと相関があるといわれているがHIV感染患者では検討されていない。

テネシー州NashvileのVanderbilt大学Matthew S. Freiberg医師は 26,144例のHIV陽性でCVDの既往のない退役軍人で1998年から2003年までにUS Department of Veterans Affairs Veterans Aging Cohort Study登録された患者を対象に2003年から2009年まで解析した。研究では4853例(19%)のMDD合併症例がみつかった。そして5.8年の経過観察において490例の急性心筋梗塞イベントがみられた。CVDのリスク因子、HIV特有の関連因子を検討したところMDD合併のないHIV陽性患者よりMDD合併症例のほうが30%急性心筋梗塞の発症が多かったことが判明した。

この心筋梗塞の発症率の上昇はそのほかの因子(C型肝炎の有無、腎疾患、アルコール、コカイン使用あるいは依存、Hb値)で調整したところ25%まで低下した。

「我々の発見した危険率の上昇は一般人口においてもあてはまる可能性があるが、HIV陽性患者における動脈硬化性のCVDの有病率に独立して関与しているかもしれない。この領域の検討の少なさを考慮すると退役軍人以外や女性のHIV陽性患者における疫学や発症機序の解明の研究が必要である。」と筆者は記載している。

SOURCE: JAMA Cardiology

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Efavirentzの中枢神経系毒性や治療アウトカム、用量調整におけるチトクロムP450 2B6 薬理遺伝学の役割

Role of Cytochrome P450 2B6 Pharmacogenomics in Determining Efavirenz-Mediated Central Nervous System Toxicity, Treatment Outcomes, and Dosage Adjustments in Patients with Human Immunodeficiency Virus Infection;

Vo T, Varghese Gupta S;

Source: Pharmacotherapy (Oct 2016)

HIV感染初回治療患者にとってTenofovirとEmtricitabineと合剤のEfavirentz(EFV)はかつて広くその有効性や合剤としての内服のし易さで処方された。

しかしEFVの中枢神経(CNS)毒性が高率であることからアメリカ保険社会福祉省はEFVベースのレジメンを推奨から代替薬へと迅速に変更した。

ARTを新規で推奨する基準に適合する患者にとって、新しいARTはより高価なので、EFVは実現可能なオプションであり、しばしばアメリカ外での治療の大黒柱である。

EFVの標準推奨量で発症するCNS毒性は問題を残しており、EFVを非活性代謝物に転換するのに主要な代謝経路と関係ある酵素チトクロムP450 (CYP) 2B6の多型性に起因するかもしれない。

CYP2B6の機能的に欠損した対立遺伝子であるCYP2B6*6, *18, *22は1日600㎎の標準量でEFVを有意に高い治療濃度にする要因かもしれない。

CYP2B6の多型性と副反応やウイルス学的抑制を含む治療反応性、免疫反応、耐性、治療継続不可との関連を明らかにするためにreviewを行った。

CYP2B6の遺伝型でガイドされたEFV治療によって症例をサポートすることへのEvidenceが注目される一方で、臨床的な有用性を評価するために前方視的、比較対照臨床研究が必要性である。