05/29/01配信分
Variable exposure of Nelfinavir in neonates calls for therapeutic dose monitoring
A DGReview of : "Dose-escalating study of the safety and pharmacokinetics
of Nelfinavir in HIV-exposed neonates"

オランダ,オーストラリア,タイの研究者等によると,HIVに曝露した新生児におけるNelfinavirの全身投与では,薬物血中濃度の測定が必要であることが示された.

HIVに曝露した新生児をNelfinavir の投与量によって3群(15mg/kg,30mg/kg,45mg/kg,1日2回)に分け,StavudineとDidanosineを同時に生直後から4週間投与した.

Nelfinavir投与量15mg/kgの群(6名)では,最低血中濃度の中央値は初日に0.19mg/Lであり,7日目には1.21mg/L,14日目には0.51mg/L,28日目には0.33mg/Lであった.

Nelfinavir投与量30mg/kgの群(5名)では,最低血中濃度の中央値は初日に1.02mg/Lであり,7日目には3.18mg/L,14日目には0.73mg/L,28日目には0.55mg/Lであった.

Nelfinavir投与量45mg/kgの群(11名)では,最低血中濃度の中央値は初日に0.067mg/Lであり,7日目には3.21mg/L,14日目には0.70mg/L,28日目には0.73mg/Lであった.
14日目,28日目のAUC(h・mg/L)の中央値は,それぞれ14.4,8.7(Nelfinavir投与量15mg/kgの群),19.4,15.8(Nelfinavir投与量30mg/kgの群),23.4,18.5(Nelfinavir投与量45mg/kgの群)であった.

研究者等は,生後7日目以降にNelfinavirの血中濃度が低下するのは,肝酵素の誘導による薬物代謝と薬物吸収の変化によると結論している.

Journal of AIDS 2002; 29: 455-463

Glaxosmithkline alerts patients, pharmacists and physicians to watch for third party tampering that incorrectly labels Ziagen (Abacavir sulfate) as Combivir (Lamivudine plus Zidovudine)


Philadelphia, PA--May 13, 2002--GlaxoSmithKline社から同日付けで以下の注意が喚起された.
CombivirRとラベルされたボトルに実際にはZiagenRが含まれている可能性がある.
このような報告が4件寄せられており,ラベルの貼り間違いがあったと考えられる.
現在までのところ,これによる有害事象や事故の報告はなく,薬剤そのものには問題がないことが確認されている.GlaxoSmithKline社とFDAが目下調査中であるが,薬剤師,患者とも自分の薬剤が正しいかどうか確認するよう注意を喚起している.
CombivirRは白色のカプセル型の薬剤で片側にGXFC3と刻印してあり,ZiagenRは黄色のカプセル型の薬剤で片側にGX623と刻印してある.薬剤を間違えて服用した際の問題は,ZiagenRの場合約5%の患者に過敏症状が出現し,致死的になることもある点である.しかしながら殆どは服用を中止すると消退する.
ただし再服用は厳禁で,過敏症状が出現した場合に再度服用を行うと,数時間以内にショックを呈し死に至ることがある.そうでない場合でも服用薬剤が2剤から1剤に減ることになるCombivirR=AZT+3TC→ ZiagenR=ABC)ので,抗ウイルス効果が減少するかもしれない.
Immunization With Remune (HIV-1 Immunogen) In Immunocompetent HIV-Infected Patients May Lead To Stronger Immune Responses And Possible Control Of Viral Replication

Immune Response Corporation は、RemuneR (HIV-1 Immunogen) による治療的な免疫 療法による免疫反応は、CD4数が高く、ウイルス量が低いHIV感染者には治療の選択 になると述べている。“治療的ワクチンによるHIV特異的リンパ球増殖の免疫応答の 予測”という記事がClinical and Experimental Immunologyの5月号に掲載された。

38人のHIV 陽性患者による治験で、血液中のCD4数やウイルス量のような治療開始 前のパラメーターが、RemuneRのHIV特異的リンパ球増殖反応の大きさを関連があるか どうかについて調べられた。HIV抗原によるリンパ球の増殖反応は、免疫を有意に反 映していた。RemuneRによる免疫後28週目に測定された際に、免疫前にウイルス量 が低く、CD4数が上昇していることが、より良いリンパ球の増殖反応と関連してい た。さらに、免疫の活性化の指標となるIgG量が低いことがワクチン後のより良い免疫反応と関連していた。


筆者は、“CD4数が上昇してウイルス量が低く免疫の活性化が低い際のワクチンは、より強い免疫反応とウイルスの増殖を抑制できる。”と結論つけた。
Immune Response Corporation は、ワクチン療法が、HIVや自己免疫疾患や癌の治療に対する特異的T細胞応答を誘導することを研究している製薬会社である。
このニュースは、以下のコメントとともに、届けられた。本来の結果は、過去の治験が将来のことと合致するか、臨床治験が最終的に成功するか、RemuneRが最終的に商品化されるか、さらにこの会社が新たな財源を得られるか、というような問題と関わってくる。Immune Response Corporationは、この治験を2001年12月31日 に終了した。この会社は今後の起こり得ることに対する報告義務がなくなった。

Triple-Therapy and Protease Inhibitors More Than Double Length of AIDS Incubation Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes 2002;30:81-87.
"Time to AIDS From 1992 to 1999 in HIV-1-Infected Subjects With Known Date of Infection"


プロテアーゼインヒビターを含む3剤併用療法の導入が主な理由で、HIV感染からエイズ発症までの潜伏期が、1992年の段階に比べ2倍になっていることが報告された。
フランスの病院における4072人の患者の分析による結果である。
単剤治療が主流だった1992年1月から1995年6月、2剤併用がスタンダードであった1995年7月か1996年6月、3剤併用が普通になった1996年7月から1999年6月の3期に分けて発症までの期間を比較したところ、それぞれ平均8.0年、9.8年、20.0年であった。
より早い治療、治療者の増加、薬剤選択の変化が背景にあり、実際1期では25.6%が単剤で治療され、2期では34.6%が2剤で治療され、3期では53.4%が3剤で治療されていた。

Drug Breaks for HIV-Infected Individuals May Put Certain Immune Cells at Risk

DALLAS, TX -- May 2, 2002 –


HIV感染患者が抗ウイルス療法を中断した場合、リバウンドによって、血中のT細胞が致死的ウイルスに感染するリスクを高める可能性がある。

血中ウイルス量が測定感度以下に低下した患者は、しばしば一時的に抗ウイルス療法を中断し、ウイルス量がリバウンドした場合に治療を再開する。、
構造化した治療中断と呼ばれる、この治療放棄は、CD8 T細胞と呼ばれるHIVと闘うT細胞の数を増加させる。
別のタイプであるCD4 T細胞もまた、HIVと闘う重要な役割を果たしている。

ダラスのUT南西医療センターで集められたデータによると、たとえ治療中断によってCD8 細胞が増加したとしても、HIV 特有のCD4 細胞は治療中断の間、ウイルスに対して易感染傾向となるように見受けられた。
CD4細胞の感染は、それらの破壊を促進し、身体中の他細胞への疾患を広めることになる。
そのうち、患者の免疫システムが次第に弱まるとともに、AIDSを発症する。
患者は再びウイルスをコントロールするために、抗ウイルス薬を再開できるが、その治療ではAIDSは治療できない。
一旦、感染症を発症した場合、HIV特有のCD4細胞が再生するのにどれくらいの期間がかかるのか、また、抗ウイルス療法の再開によってCD4細胞が再生できるのかさえ、
不明である。

“治療中断中に、HIVと闘うCD8細胞が増えたとしても、ウイルスがリバウンドした場合、HIV特有のCD4細胞は感染するようになる”、とDr. Joseph Casazzaらは述べている。

SOURCE: UT Southwestern Medical Center