07/25/02配信分

Pilot Study Success For Antiretroviral Therapy In Africa

- (DGReview: Lancet)


AIDSと闘っている貧窮国では限られたhealth care システムしか持たないが、早期発見しHAARTを買うことが出来れば、AIDSとの闘いにおいて成功を収める様になるであろう。

Dr.Paul Weidleら(the Centers for Disease Control and Prevention,Atlanta,Georgia,USA)は、アフリカにおける抗レトロウイルスの最初のpilot programの1つとして、ウガンダで、協議して値段を下げた治療を患者に行い、上記のことを明らかにした。
ほとんどの患者がHIVのadvanced stage(CD4平均値 73 cells/mm3,ウイルス量の平均193817 コピー/ml)であり、治療に入った。

3つのCentersで476人の患者が評価された。399人が抗レトロウイルス療法を始められ、うち204人(51%)がHAART、189人(47%)がヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤の2剤併用療法(2NRTI)、6人(2%)がNRTI単独療法であった。
治療を受けた患者の治療効果を解釈した。結果は患者の中で、信頼できるmanagementに基づき、連続して投薬を受けたものとした。
治療のregimenは、患者に良く馴染み、またウイルス学的、免疫学的反応も、もっと進んだセッティングを受けた患者のと近かった。
6ヶ月経った時点で63%の患者が生存しており、治療を続行していた。1年後には49%に減った。
HAARTを受けている群のウイルス学的反応は2NRTIに比べはるかに良かった。

このpilot programで、発展途上国でのAIDS患者を抗レトロウイルス療法で上手くmanagement
できることを示せた。と研究者たちは述べている。早い段階での治療、HAARTの使用を増やすこと、そして治療費を下げることが、更なる結果の改善につながる。

別のstudyではDr.James Whitworthら(British Medical Research Programme on AIDS in Uganda)が次のように述べている。低riskなSEXが増え、HIV-1の流行が衰えている証拠がみえる。
このことは、低riskなSEXを通してAIDSのコントロールが出来るという希望を抱かせてくれるものだ。

Lancet 2002; 360: 34-40. "Assessment of a pilot antiretroviral drug therapy programme in Uganda: patients' response, survival, and drug resistance"

 

One-In-Two HIV Patients May Already Have Drug Resistant Virus Before Starting Treatment

Visible Genetics Inc.


Visible Genetics Inc. スペインのセビルで行われたXI International HIV Drug Resistance Workshopで、まだ未治療のHIV感染者のウイルスのうち50%以上がすでに耐性ウイルスであったといういくつかの報告がなされた。
従って治療前にgenotype薬剤耐性検査を行う有用性が強調し始められている。

英国で、初感染時にすでに耐性ウイルスである割合は20%前後であるという報告、アメリカでは9%であったという報告、ベルギーでは53%にのぼったという報告などばらついており、蔓延の状況がロケーションにより差がある。
米国やヨーロッパのガイドラインでは、治療の失敗やレジメンの変更時に限って薬剤耐性検査が勧められていた。
しかし、最近の報告を受けて、治療前にチェックされるべきとの認識が広まっており、ますます有用性を増すと考えられる。
米国CDCより、治療前の耐性ウイルスを認識しることにおいては、phenotype検査よりも
genotype検査の方がより有用であったという報告が出された。
薬剤耐性を起こしうる遺伝子変異が入っているだけで、phenotype検査で耐性と判定される例が半数以下ではあるが散見されたという。
genotype検査の方が、HAARTによりどのようにselectされ、その後、初感染者にどう蔓延したか推定するのにも有用との情報もある。

HIV DRW: Phase II Study Finds Tipranavir Suppresses HIV/AIDS Virus Resistant To Available Protease Inhibitors

-48週で、20種までの耐性変異のあるHIV陽性患者でも、Tipranavir にはまだ感受性が残っているー

Tipranavirを基本としたHIV治療のレジメンは、以前、protease inhibitor (PI) レジメンで治療を受けた患者においてもHIV-1量を有為に低下させるという報告があった。
Tipranavirの独特の耐性を示すデータが、スペイン、セビーリャでの11回国際HIV薬剤耐性ワークショップで示された。Tipranavirは、最初のnon-peptide protease inhibitor (NPPI) であり、HIV-1感染の治療でIIB相臨床試験に入っている。
最初のスタディーでは、ベースラインとして、複数のPIで治療を行った患者では20種までのPI耐性変異を持っていた。治療48週後で、それらの患者のウイルスはTipranavirに感受性を示していた。11-20個のPI耐性変異を持っていた患者でも、ウイルス量が低下していた。
この臨床試験で見られるウイルス量の低下は、in vitro の試験で認められているTipranavirの独特の耐性を示している、とBoehringer Ingelheim のウイルス学者であるDouglas Meyers博士は言っている。さらに第III相試験を行い、従来のPIに耐性を示す患者で、Tipranavirの効果と安全性を示したい、としている。


-耐性試験の結果-
このスタディーで、HIV-1に対して、Tipranavirと従来のPIとのIC50を比較した。
IC50 は、ウイルス増殖を50%抑制するために必要なウイルスの濃度を示す。
IC50 が増加したことは、ウイルスの薬剤に対する感受性が低下したことを示す。
多剤のPI で治療を受けた患者から分離されたウイルスでは、薬剤感受性を持っている ウイルスよりもTipranavirに対し、より感受性を示していた。従来の薬剤のIC50の変化は、 nelfinavir-24, retonavir-18, indinavir-9, saquinavir-6, amprenavir-1 であった。
これと比較してTipranavirの変化は、0.8であった。


-研究の背景-
第II 相試験では、41人の患者でのphenotype、genotype、ウイルス量の検査がなされた。
それら全ての患者は、2回目のPI 療法が失敗して、NNRTIは使用しておらず、
ウイルス量は5000 コピー/ml 以上であった。通常量のefavirenzと1剤の核酸系薬とともに、
1日2回でのTipranavir(1000mg)とRitonavir(100mg) かTipranavir(500mg)とRitonavir(100mg)
が割り振られた。

Tipranavirで最もよく出現した副作用は、従来の PIと同様、下痢や吐気、嘔吐であった。
副作用はTipranavirの形態をゲル化したカプセルに代える、等で後には減少した。

別の研究で、Tipranavirの感受性の低下は、緩やかで複雑なことが示された。
感受性を低下させる変異型についても調査された。
Tipranavirの感受性の低下を誘導する変異型をあきらかにすることは難しい、 なぜならばTipranavirに対する感受性の低下を示すウイルスは非常に少ないからだ、 とBoehringer Ingelheimの化学者、L.Doyon博士は言っている。緩やかで複雑な変異型の変化が おこっているのであろう、と述べている。
この研究では、wild typeで薬剤耐性のないHIV-1 に感染させた細胞を8ヶ月間、Tipranavirの 濃度を増加させながら培養した。Protease gene とウイルスの増殖に必要な部分の遺伝子を PCRで増殖させて、変異の試験を行った。変異ウイルスで、Tipranavirと従来のPI 剤に対しての 感受性を調べた。
Tipranavirの存在下で発育したウイルスでは多くの変異部位があった。6つの変異部位があり、 そのうちの5個は、proteaseのactive site 内やその近辺にあった。これらの変異は、 L33F, I84V, K45I, I14V, V32I, V82L であった。これらの変異は、 各々ではTipranavirの感受性の低下につながるものではなかった。Tipranavirの感受性の低下を 示した患者では、L33F, V82L, I84V の変異があった。


-抗ウイルス薬の薬剤耐性-
HIV-1への薬剤耐性は、世界中で大きな問題になってきている。アメリカで行われたスタディーでは、 78%が耐性ウイルスであると予測されている。新たな変異は薬の効果が減少することにつながる。 これはアメリカでは78%の人が少なくとも1つの薬剤に対しての感受性が低下したウイルスを 持っていることを意味する。耐性を持っている人は、抗ウイルス療法を行っている人が(87 %)、 行っていない人(41%)よりも多い。
(文献 1)

-Boehringer Ingelheim-
Boehringer Ingelheim社は、抗ウイルス薬の研究と開発に携わっている。
Viramune(nevirapine)はBoehringer Ingelheimが開発したものであり、最初に出たNNRTI薬である。
また、最初のnon-peptide protease inhibitor (NPPI) であるTipranavirの開発、研究も進めている。
この会社はHIVの治療の発展に貢献している。