08/09/02配信分

AIDS 2002: Elevated Liver Enzymes and Anemia Are Associated with
Decreased Survival in HIV-Infected Patients

By Jay Owens


肝酵素の上昇と貧血がHIV患者の生存率を下げることに関連する

効果的な抗レトロウイルス治療薬によりHIV患者の生存は長くなり、またそれらに伴う症状での死亡も増えている。
2つのHIVのobservational study ( the Collaborations in HIV Outcomes Research-US;CHORUS, the Veterans Aging Cohort 3 Site;VAC3) から 肝酵素の上昇(AST,ALTの上昇)と貧血(Hbの低下)が生存の低下に関連していることが解析された。
これらはCD4+細胞の数や、HIV-1 RNAレベル、年令からも独立して生存率と関連していた。

 更に肝酵素の上昇と貧血の両方とも認められる患者の方がどちらか一方認める患者より生存率が下がるため、患者に認められた場合は注意が必要である。

Amy Justice, MD, PhD, from the Veterans Healthcare System and University of Pittsburgh, Pennsylvania, United State, presented the study results on July 8 during the XIV international AIDS Conference (AIDS 2002), held in Barcelona, Spain

IDSA: Simple Diagnostic Guide Helps Predict Lactic Acidosis in HIV Patients

SAN FRANCISCO, CA-October 31, 2001-


簡単な臨床そして生物学的インデックスを用いると,HIV患者において致死的治療副作用である乳酸アシドーシスの発症の危険性を評価できるらしい.

HAARTで治療されているHIV患者の臨床そして検査データの記録からある知見が明らかになってきた.

あるインデックスを用いると高い精度で乳酸アシドーシスの発症を予測できた.
インデックスの中身はLDHレベル(正常値の2倍以上の上昇),AST,ALTレベル(正常値の2倍以上の上昇),嘔気/嘔吐からなる.
乳酸アシドーシスの発症は稀だがHIV患者において起こると致死率が高い.最初の症候は軽度で非特異的であり結果として診断が遅れる可能性がある.

第39回IDSAで米国,ノースカロライナのTriangle Pharmaceuticalsの研究者達がこの検討結果を発表した.

3つの臨床試験に登録されている1003名の患者を対象にそれぞれ検討を行ったところ,8名で高乳酸血症が認められ,うち2名は乳酸アシドーシスを来していた.
治療開始から症状が発現するまでの平均期間は,41.5週(27-61週)であった.
1名は劇症型乳酸アシドーシスで死亡した.他の全例では治療中止によって改善が認められた.
地勢学,臨床データ,検査値の統計学的検討が行われたが,年齢,LDHレベル,重炭酸レベルが乳酸アシデミアの発症と有意に相関していた.
ウイルス量とCD4細胞数は関連が認められなかった.
これらの知見に基づいて同研究者達は診断のためのインデックスを作成した.

この検討におけるインデックスの診断特性は感度100%,特異度98%,陰性的中率100%, 陽性的中率50%であった. これらの結果は前向き検討で確認される必要があるとコメントしている.

Nastech Announces FDA Approval of Nascobal (Cyanocobalamin) Labeling Supplement to Include Maintenance of Hematologic Status in Patients With HIV Infection, AIDS, Multiple Sclerosis and Crohn's Disease

Nastech Pharmaceutical Company Inc.はFDA(米国食品医薬品局)がHIV、AIDS、 クローン病、多発硬化症にビタミンB12製剤であるNascobal(シアノコバラミン... Nascobal R NDA)を追加認可したと発表した。
結果としてビタミンB12欠乏をきたす、これらの病気で、NascobalはビタミンB12の 血中動態を維持に導く。

Nascobal(シアノコバラミン,USP)ジェルは経鼻投薬で、安全かつ効果的にビタミンB12 の血清濃度を治療レベルに保つ。更に注射ではないので、自分自身で投薬でき、 他のビタミンB12製剤と比較しても患者の利便性の幅は広がっている。

アメリカのCrohn`s & Colitis FoundationのRodger L.DeRose氏は次のように述べている。
「今までは腸の炎症であるという理由でクローン病の患者はビタミンB12の吸収が困難 であった。これらの患者にとってNascobalは、この重要な栄養物(ビタミンB12)をより 簡便に提供する道を開いた。」

 ビタミンB12の維持がこの様々なgroupの患者達にどれほど重要であるかは、 例えば下記の医学的な研究結果を参照してほしい。
 
300人以上の血清学的にHIV(+)の患者によるstudyではビタミンB12の血中濃度が 低かったもの(<120pmol/L)はそうでないものに比べ、AIDS発症までの期間が明らかに 短かった。(4年 対 8年,P=0.004)AIDSの治療にかかる高費用、副作用などを考えると AIDS発症までの期間を延長するという事がいかに重要かということかわかる。  
別のstudyでは70%を超えるAIDS患者がビタミンB12欠乏かSchilling test(経口による ビタミンB12吸収テスト)で異常が見つかっている。更に末期AIDS患者の30%以上が、 ビタミンB12依存性transmethylation pathwayの異常によると考えられるミエロパチーを 含む痴呆を呈している。(このpathwayは神経を取り囲むミエリン鞘の維持に関る。)

外科的手術を受けたクローン病の患者総てがビタミンB12欠乏症になっているが、 手術前に既に欠乏状態になっている。これは、吸収不良という病気自体に起因するもの だろう。ある研究では手術を受けていないクローン病患者の60%以上がビタミンB12欠乏 状態の兆候を示していた。

多発性硬化症についていえば、200人以上の患者のうち20%を超える頻度で血清ビタミンB12値 の異常低値を認めた。脳脊髄液中の濃度も低下しており、多発性硬化症は脱髄 (demyelination)を特徴とする疾患であるため、ビタミンB12はこういった部分の transmethylationに重要なcomponentを占めているのでは。といった推測もされている。

「FDAがNascobalを認可してくれたことは大きな喜びだ。NastechはNacobalで重要なmarketの 機会を得た。これからも益々成長していくだろう。」
とSteven C. Quay, M.D., Ph.D., Chairman, President, and Chief Executive Officer of Nastechは語っている。

 アメリカ国内だけでも50万人のクローン病の患者がおり、うちビタミンB12の治療対象と なるのは17万5千人になる。国内80万人のHIV、AIDS患者のうち10〜20%(8万〜16万人]が ビタミンB12欠乏である。多発性硬化症はアメリカ国内で35万人にのぼる。  
ビタミンB12の欠乏症状は倦怠感、脱力、舌痛、健忘、体重減少、協調性の欠如、 歩行困難が挙げられる。さらにビタミンB12の欠乏は貧血を導き、腸の障害を及ぼし、 不可逆的な神経のダメージを起こす。

患者さんや医者でNascobalに関して更なる情報を知りたい方は下記まで
Gerard Cignarella at Nastech Pharmaceutical Company Inc. toll-free at 1-888-627-2579,
or email gcignarella@nastech.com,
or visit our website at http://www.nastech.com/nascobal.

Nastech currently manufactures Nascobal at its FDA approved cGMP facility
in Hauppauge, New York.