11/01/01配信分
Fusion Inhibitor T-20 (Enfuvirtide) Improves Viral Load Profiles Across HIV-infected Treatment Groups ICAAC 28th at the annual Interscience Conference

期待される抗HIV薬fusion inhibitorのenfuvirtid(T-20)を、既治療患者の従来のHAARTレジメンに加えていくことで、新たなウイルス学的効果が得られることが報告された。

人種差や性差、使用前ベースのCD4細胞数に関係なく効果が認められたという。一日2回自己皮下注射による局所の所見以外は重篤な副作用はなかった。副作用による中止患者の割合も3%に過ぎなかった。使用前ウイルス量が100,000 copies/mL以上で、それまでの使用薬が全耐性の群でも、従来HAART継続により0.12 logのウイルス量低下が見られたに過ぎないのに対し、T-20の付加により、0.92 logの低下を得ている。少しでもactiveなdrugが前レジメンの中に残っていた場合は、その継続で1.5 logの低下が見込まれるのに対し、T-20付加で2.3 logの低下が得られ、平均レベルは検出限界以下のレベルに迫っていた。24週の使用の結果である。

Atazanavir Matches Efavirenz in Reducing Viral Loads in HIV-Infected Patients.
ICAAC 28th at the annual Interscience Conference

プロテアーゼ阻害薬Atazanavirの一日一回内服48週継続という治験使用によりEfavirentzと同等の血中ウイルス減少効果が認められたことが報告された。


新たなファーストラインのオプションにAtazanavirが入ってくることが期待できる重要な結果だとしている。また、従来のプロテアーゼ阻害薬にみられるコレステロールなど脂質異常が認められなかった。randomised 無作為抽出された404人のHIV感染患者に400 mgのatazanavir、一日一回2錠の服用と401から600 mgの一日一回のefavirenz服用とを比較した結果であり、fixされた量のzidovudine とlamivudineを同時使用した。Intention-to-treat analysisにより、70%のatazanavir 服用患者は検出限界以下のウイルス量を達成しており(400-copy assay)、efavirenz baseの治療の方が64%に比べ良い結果だった。the as treated analysisではatazanavir群81%に対し、 efavirenz群84%であった。HDLコレステロール値がむしろ増えている
こともAtanazavir群の特徴であった。

ICAAC: Once-a-Day Dosing for HIV Equivalent to Twice-a-Day Regimens

By Ed Susman
Special to DG News


1日1回の薬の投与と1日2回の薬の投与は同等の効果がある。

Dr.Franco Maggioは最初にthymidine analogue-sparingレジメンのトライアルを行った。

Efavirenz をベースとし、一方はnelfinavir,zidovudine,lamivudineを使い、もう一方はzidovudine,lamibudine,efavirenzで、これら2つ方法のprosupective controlledトライアルを行った。このトライアルでは1日に2回投与が必要だった。

簡単で、効果的で、1日1回のレジメンで、就寝時の投与が可能であり、個人の生活、プライバシーへ干渉しないようであれば、その治療結果は改善する。

研究では102人の未治療患者に3種類のHAART療法を割り当てた。そして治療を続けることができた患者の数とウイルス量について研究を行った。

治療を1年終えた後、HIV RNA量が規定値まで下がった患者は1日1回投与群で76%、 efavirenzを1日2回投与群(5 tablet / day)で77%、nelfinavirを1日2回 (12 pill / day)で50%であった。

Spermicide Gel Can Increase HIV-1 Infection Rate
Lancet        09/26/2002      By Harvey McConnell


4ヶ国で行われた調査によると、性風俗で働く女性では、殺精子剤であるnonoxynol-9を何回も使用することでHIV-1への感染が拡大していたことがわかった。
「Nonoxynol-9を使うことはHIV-1の予防では決してない。低頻度でnonoxynol-9を使うことが、益となるか害となるかを調べているが、使用頻度が増えれば、それだけ女性がHIV-1に感染する危険性が高くなる。」とベルギーのLut Van Damme博士は言明している。


今までの研究では、殺精子剤がHIV-1を始めとするSTDの予防になっているのかどうか、はっきりしなかった為、今回、COL-1492, a nonoxynol-9という膣ゼリー剤を使ってベナン、コート.ジボアール、南アフリカ、タイの4ヶ国の性風俗で働く892人の女性を対象に、ランダム、プラセーボコントロール、3重盲検試験を行った。
 HIV-1の頻度で見ると376人のうち59人(16%)がnonoxynol-9使用者で、389人のうち104人がプラセボコントロールであった。239人(32%)が、仕事日に、平均して3.5回以上殺精子剤を使用していたが、これらの女性では、nonoxynol-9使用者はプラセボコントロール群に比べ、ほぼ2倍HIV-1感染の危険率が高かった。


一方、516人(68%)の3.5回/日未満の使用者については、淋病、クラミジアも含めたSTDで、nonoxynol-9使用者とプラセーボ群の間に差はなかった。

これらのstudyはインタビューと日誌による個人個人の報告によるものであり、その妥当性と限界という問題もあるとLut Van Damme博士は述べている。

見解として、コンドームの装着が増えるべきあるが、殺精子剤やワクチンといった女性側からコントロールする方法も補強されるべきである。と締めくくられている。

Do Protease Inhibitors Increase Risk for Coronary Heart Disease in Patients With HIV?
A DGReview of :"Do protease inhibitors increase the risk for coronary heart disease in patients with HIV-1 infection?"

Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes 2002;30:471-477


プロテアーゼ阻害薬やその他の抗HIV薬は、現在のところ冠動脈疾患や心筋梗塞の危険を増強させる因子ではなさそうであることが報告されたが、完全なレジメンを今後も続けていったケースのより注意深いフォローが必要とされた。

確かにHIV陽性患者の心筋梗塞の罹患率は、陰性者に比べて高いようだが、同時に陽性者の方が冠動脈疾患で入院する割合も高いので、危険因子の違いは両者間で錯綜してしまい、臨床的な有意性についてははっきりしない。著者らは、プロテアーゼ阻害薬を使用する以前と使用後4.1年における時点での心筋梗塞や冠動脈疾患の罹患率には有意の差は認めなかったとしている。また、PIに限らずどんなHAARTのレジメンでも有意差は認められなかった。しかし、冠動脈疾患による入院率については、HIV陽性群で6.5%、陰性群で3.8%とp =0 .003で有意差を認め、心筋梗塞に至った割合も陽性群4.3、陰性群2.9とp = 0.07で有意差を認めた。現在までHIVそのものに関連する冠動脈疾患の危険因子は明らかでなく、HARRTが危険因子になっているという証明はされていない。