11/08/02配信分

Long-term Interleukin-2 Therapy Expands Unique Subset of CD4+ T-cells In HIV+ Patients

A DGReview of :"Long-term effects of intermittent interleukin 2 therapy in patients with HIV infection: characterization of a novel subset of CD4(+)/CD25(+) T cells."Blood

10/08/2002
By James Adams


HIV陽性患者において長期のInterleukin-2(IL-2)療法はCD4+ T細胞の独特なサブセットを広げる。
断続的なIL-2療法の効果: 新しいサブセットCD4+/CD25+ T細胞の特徴


 研究は3つのグループに分けて行われた:HIV陰性のボランティアグループ、HAART療法を行ったHIV陽性グループ、HAART療法を行っていないHIV陽性グループでIL-2療法を行ったグループの3群である。

 Tリンパ球、NK細胞、CD4+/CD25+を特徴とするT細胞における、IL-2レセプター鎖の発現を全血のイムノフェノタイピングで評価した。

 IL-2療法群ではCD4+とCD8+T細胞でCD25の発現が増加していた。特にCD4+T細胞で増加を認めた。
IL-2療法群ではCD4+T細胞の61%でCD25の発現が陽性であった。
CD4+/CD25+T細胞の数はこれらの患者でCD4+T細胞の数と関係していた。

 IL-2療法群ではCD45double intermediate RA+/RO+ CD4+T細胞の数が優先的に増えていた。これらの細胞の数はすべてのCD4+と関連していた。早期や後期の発現増加のマーカーは決定されなかった。また、Tリンパ球はこれらの患者で増加のエビデンスはない。

 Mitogen,特異的な抗原、T細胞レセプターを標的にした刺激剤がIL-2療法患者でCD4+/CD25+細胞とCD4+/CD25-細胞の両方を急増させる。この調査は断続的なIL-2治療はCD4+T細胞のサブセットの優先的な発現を導く。  

ICAAC: Boosted Saquinavir Has Better Lipid Safety, Comparable Efficacy to
Boosted Indinavir in Adult HIV-1 Infection

By Michael Smith Special to DG News



 
 プロテアーゼ阻害薬の追加薬剤として、リトナビルを使うよりはサキナビルを使った方が脂質に与える安全性は高い。

 データ的にはプロテアーゼ阻害剤(PI)で、ウイルス学的失敗の率も、ウイルス量が検出限界以下に至った時間も、CD4値が100cells/mlを上回るまでに要した期間に関しても有意差はなかった。

 しかし、総コレステロール値、LDLコレステロール値、中性脂肪値に関しては、サキナビルを使用した患者では、インジナビル使用者に比べ有意に低下していた。

 生命に関わらない副作用に関しても、インジナビルの28%と比較してサキナビルは15%と低かった。

 48週のstudyで、最後までウイルスが抑制されていた者は、サキナビル使用者で高かったが、これも副作用に対する反応の違いに起因しているのかもしれない。

 PIのリトナビルを追加薬剤として使う場合、PIの代謝を引き下げることで治療の効果を改善することがあるというのは良く知られた話である。しかし、リトナビルを通常の400mg使ってしまった場合、脂質に与える危険性が高くなる。

 サキナビル/リトナビル(1000mg/100mg)とインジナビル/リトナビル(800mg/100mg)として、その効果、安全性の違いを調べるstudyのPhaseWが計画されている。 

 Dr. Cal Cohen, MDは次のようにコメントしている。「様々な薬剤のレジメンで脂質動態を理解することは治療者にとって重要なことになってくるだろう。長期間に及ぶ抗レトロウイルス治療のような場合では、特にそうである。この実験を通して、追加薬剤としてサキナビルを使うことで、高濃度のリトナビルが与える脂質異常を避けられることがはっきりした。」

ICAAC: Kaletra Sustains Undetectable Viral Loads During Four Years of Treatment

By Ed Susman Special to DG News


プロテアーゼ阻害薬のカレトラ(ロピナビル/リトナビル;LPV/r)を含んだHAARTを受けている患者では、4年たってもウイルス量が検出限界以下に抑えられていた。

 Robert Murphy, MDがカレトラとしては最長のstudyの結果を発表した。

 HIVのレベルが検出限界以下に抑えられたことに加え、薬剤は上手く適応し、カレトラに対する薬剤耐性は見られなかった。
 
 抗レトロウイルス治療を受けたことのない100人の患者が参加した。ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤であるスタブジン、ラミブジンに加えカレトラ(LPV/r)を1/3量処方された。48週間後からLPV/r 400/100mgの1日2回の治療が開始され、3ヶ月毎にフォローアップされた。192週後に72人がstudyを続行していた。

 28人の脱落者のうち7人がカレトラに起因する副作用、3人がそれ以外の副作用で、8人がフォローアップできなくなった者、4人がコンプライアンスが悪くてstudyを続けられなくなった者で、残りの6人は別の要因であった。
 
 カレトラはロピナビルと低量のリトナビルの複合体で、ロピナビルの代謝を抑え、ロピナビルの血中濃度を保つことによってHIVに対しての効果を増幅させる。

 72人が192週時点でウイルス量400コピー/ml以下であったが、そのうちの47人は204週まで達している。46人は未だにHIV RNA400コピー/ml以下であり、45人は50コピー/mlを下回っている。
 
「長期間にわたってウイルスを検出限界以下に抑えることは治療の成功にとって重要である。カレトラのように数年間にわたってウイルスを抑制する薬は、初期治療に重要なオプションになっている。」と、Dr. Murphyは述べている。

 更にCD4値も、192週経った状態で、416cells/mm3増加していたとの報告があった。

ICAAC: Emtricitabine Superior to Stavudine for HIV Infection

By Ed Susman
Special to DG News


NRTIのstavudineに変わり、以前FTCとして知られていたinvestigational nucleoside analogueであるemtricitabineを用いることは、抗ウイルス療法として、安全で耐用度も高く、効果もあるようである、とバーミンガムのアラバマ大学のMichael Saag博士らが、第42回のICAACで発表した。

 Emtricitabineを用いるレジメンは1日1回の内服で良く、一方、stavudineの内服は1日2回になる。

 研究はdidanosineとefavirenzとともに、286人の患者では、emtricitabineを、285人のstavudineを用いた。
 抗ウイルス効果としては、ウイルス量が400コピー/ml以下になった症例は、emtricitabine使用群で87%、stavudine使用群で79%であった。ウイルス量が50コピー/ml以下になった症例は、emtricitabine使用群で81%、stavudine使用群で70%であった。

 副作用としての下痢、吐き気、睡眠障害はstavudine使用群で多く、emtricitabine使用群では原因不明ではあるが、咳の頻度が高かった。CD4+細胞の増加も、6ヶ月後で、emtricitabine使用群で156、stavudine使用群で122であった。

 Emtricitabineは、HIV 感染の患者にとり、興味ある新たな治療のオプションに成り得るようである。

Noninvasive Ventilation for AIDS Patients With Acute Respiratory Failure

A DGReview of :"Noninvasive ventilation for treating acute respiratory failure in AIDS patients with Pneumocystis carinii pneumonia"Intensive Care Medicine

09/30/2002
By Mark Moran


非侵襲性陽圧呼吸器(NIPPV)の使用は、HIV陽性患者におけるカリニ肺炎に有効である。
 集中治療室で24人の患者が顔マスクによるNIPPVを行い、他方で24人の患者が気管内挿管による人工呼吸器を使用した。
 NIPPV使用患者の67%は、挿管を免れ、生存した。
 気胸の頻度は、NIPPV使用群で8.3%、人工呼吸器使用群で37.5 %であった。
 集中治療室への在室期間もNIPPVで低く、2ヶ月後の致死率も低かったが、6ヶ月後の致死率は同じであった。