12/11/02配信分
DT-HIV: Amprenavir Does Not Appear to Cause Major Lipid Abnormalities in the Long Term - (DGDispatch)

 長期間のamprenavirの服用はritonavir併用時も脂質代謝にさほど影響を与えない。

プロテアーゼ阻害剤を使用せず、初めてamprenavir1200mgにて治療した22人の患者に対し行なわれた。amprenavirの平均内服期間は94週であった。

amprenavirを含むレジメに関する副作用は、19名で消化器症状、4名で頬周囲の知覚異常、1名で全身発赤が認められた。全身発赤には抗ヒスタミン剤にて対処した。

治療継続不可となった患者は9名で、そのうち3名は簡便な治療へ、3人は他のプロトコールへ移行し、2名は重篤な消化器症状を認めた。

amprenavirを含むレジメンでの代謝異常は、一人は軽度顔面の脂肪織萎縮、もう一人は軽度の腹部脂肪蓄積を認めた。260週以上amprenavirのみの治療を受けた患者5人のうち脂肪織萎縮を認めた患者はいなかった。しかし3名は最終的にamprenavirからritonavirへ変更した。糖尿病、冠動脈疾患は認めなかった。

1名のみ脂質を低下する治療を必要とした。その患者は retonavirが追加された際、 TG419mgから1298mgの上昇を認め、fenofibrate200mg/dayを内服した。

結論として筆者らは、長期間amprenavir内服に関して、脂肪織萎縮や代謝異常の起こる確率は少ないと示している。しかし、ritonavir併用の場合、さらに長期の観察が必要としている。

DT-HIV: Discontinuation of HIV Treatment in Well-controlled Patients Does Not Lead to Progression to AIDS - (DGDispatch)


プロテアーゼ阻害剤をベースとした抗レトロウイルス剤のレジメンを変更後、中性脂肪の血中濃度が改善した。

プロテアーゼ阻害剤(PI)をベースとした治療からPIを除外した治療に変更した後、ウイルスの抑制は保たれ血中中性脂肪の改善を認めた。

HIV/AIDSの患者にPIを使用する事は脂質の面で副作用を起こし、心血管のリスクになる。高中性脂肪血症だけでも重篤な結果を招き、lipodystrophy、膵炎、2型糖尿病を引き起こす。

研究では、124人のPI+核酸アナログ2剤を長期に使用していた少なくとも6ヵ月ウイルス量が安定している患者を、PI治療を続ける群(n=62)と核酸剤は変更せずにPI剤をnevirapineに変更した群(n=62)にランダムに分けた。患者のHIV RNAは50 copies/ml未満であり、CD4 細胞数は592(PI群)と554(PI除外群)であった。

48週後の結果は中性脂肪の血中濃度は明らかにPIを除外した群で低下していた(-73mg/dl;p=0.01)。PIを続けていた群では中性脂肪濃度は明らかにベースラインから上昇していた(+37mg/d;p=0.03)他の脂質のパラメーターには明らかな変化はなく、両群で90%以上の患者でウイルス量は50 copies/ml 以下に保たれていた。

PIを除外した群ではPI治療群より副作用のために治療を中止した人が少なかった。
(9対18)nevirapine群での副作用は変更後最初の2ヵ月で起こり、過敏症や急性の毒性によるものであった。5人には発疹が出現した。PI群の主要な副作用は代謝に関係し、lipodystrophyや脂質の血中濃度の変化であった。

 

DT-HIV: Saquinavir And Low Dose Ritonavir Is A Useful Salvage Regimen- (DGDispatch)

Jean-Guy Barilらは十分に前治療されたHIV感染患者の救済療法として、saquinavir 1600mg+ritonavir 100 or 200mg 1回/日投与の効果を調査した。後ろ向きカルテ調査で、 平均2.8年間、protease inhibitor平均3剤の投与を行われた52人のHIV感染患者を同定し、 それから平均41.5週間、saquinavir 1600mg とritonavir 100mg 1回/日投与による救済 療法を行った。この治療をはじめた後、13人(25%)は測定限度以下のウイルス抑制がみら れた。この抑制は平均39.4週間、維持された。7人は少なくとも1log以上のウイルス力価 の低下がみられた。

Saquinavir/ritonavir 1回/日に反応しなかった13人中3人は、ritonavir量を100mg 2回/日とした場合、反応がみられた。全体としてsaquinavir, ritonavir救済療法は44%の反応率となった。Saquinavirの推定trough濃度の平均は、反応群では238.9ng/ml、無反応群で188ng/mlであった。25人のgenotypingの結果、反応群の30%、無反応群の93.3%で、少なくとも48, 82, 84, 90のうち、1つにmutationの存在が明らかであった。
 Saquinavirと低用量ritonavirの1 or 2回/日投与療法は、highly active antiretroviral therapy(HAART)が無効であった患者に有用な選択を提供し、genotypingはsaquinavir 1回/日救済療法において、薬剤量よりも重要な有効性の推定となりうる。

DT-HIV: Total Pill Burden Influences Patient Acceptance of Once-Daily Dosing

By Jay Owens


ヨーロッパで行われた調査によれば、ほとんどのHIV感染患者が、1日に内服する錠剤の数があまり多くなければ、1日1回内服の治療を望んでいることが分かった。


調査はロンドンのチェルシー&ウエストミンスター病院で行われた。
今までのstudyから、HIV治療の失敗の主原因は、アドヒアランスの悪さと考えられており、最近の研究者の視点は、患者のコンプライアンスにとって楽な、より簡単でコンパクトな治療を行うことに移っている。

調査は2002年の7月から9月にかけて、異なったdoseのregimenに対する患者の好みを評価するという形式で行われた。参加者は医者、HIV情報/専門家センター、雑誌広告などを通じて募集され、集まった504人に対して現在の抗レトロウイルス治療に関してと、今後の希望などについてインタビューがなされた。

10人中8人の患者が、現在行われている治療に関わらず、1日1回の治療が自分のライフスタイルに最も適した治療法だとした。しかしながら、これは1日に内服する錠剤の数に影響を受けていた。

1日の錠剤の数が8個を越える場合では、1日2回の服用を好む人の方が、1日1回の内服を好む人の数を上回っていた。これは、患者はよりコンパクトなregimenを好むのだということを示している。1日3錠の場合は1日1回の内服を好む割合が92%であったが、6錠では59%、8錠では38%、
8錠を超えると31%であった。
患者は、服用回数が増えることで飲み忘れをしやすくなるとも信じており、約2/3の患者では1日1回のregimenにすることで飲み忘れしづらくなると考えている。

結局のところ、1日1回の抗レトロウイルス療法が、はっきりと好まれているという結果であったと調査は結論している。

DT-HIV: Lopinavir/Ritonavir Regimen Results in Cost Savings over Nelfinavir in Treatment-Naive Patients in HIV


 Lopinavir/Ritonavirを使う治療は、Nelfinavirを用いる治療と比較してHIVの初回治療を安値で行うことができ、有効性も高いという報告が第6回Drug Therapy in HIV infection の国際学会で行われた。653人のHIV 陽性患者がd4T/3TCに加えて、Nelfinavir もしくはKaletra(Lopinavir 400mg plus Ritonavir 100mg) で治療を行う治験が、米国イリノイ州のDr.Duoのチームで行われた。その際にかかる費用についても算出された。患者は2種のNRTI剤に加えて、Nelfinavir もしくはKaletraが使用された。有効率は各4週毎に60週まで調査された。2回以上ウイルス量が400コピー/mLとなった症例は、治療不応例として、他の薬剤に変更された。かかった費用については、日和見感染、耐性検査、薬剤や定期的、また特別な検査の料金も含まれた。費用の解析により、Kaletraの方が60週で1人につき1454ドル節約できた。これは有効率でも費用の面でもKaletraの有用性を示したものである。

AASLD: PegIntron (Pegylated Interferon Alfa 2b) Plus Ribavirin
Appears Effective for Hepatitis C Patients Co-Infected with HIV - (DGDispatch)



遺伝子組み替えインターフェロンアルファとリバビリンの併用療法がHIV/HCV混合感染患者に対し有効
であった。Antonietta Cargnel. et al

Dr. Cargnelは、現在133名の2つの未治療患者群に対し、研究を行なっている。
A群(n=69)は、遺伝子組み替えインターフェロンα-2b(PegIntron) 1.5μg/kg/週とリバヴィリン800mg/日を8週間併用にて治療を行い、B群(n=64)ではPegIntronのみの治療を行なった。
A群では、56.7%、B群では10.7%の患者で有効であった。
このうち、HCV非1型ゲノタイプのものが1型ゲノタイプより良い反応を示した。
この患者たちに対する治療は、133名中48名が継続不可能となった。そしてその半数が最初の1ヶ月で中断された。25名の患者では投薬を中止した。
筆者はこの投薬中断率の高さの原因として、内服のコンプライアンスの悪さ、副作用に対する不十分な理解などをあげている。そしてよりよいコンプライアンスのために、カウンセリングが必要だと述べている。

参考文献 Lancet. 357, 280-281(2001)