02/24/03配信分

Investigational Fusion Inhibitor T-1249 Potent Treatment for Enfuvirtide Resistant HIV

By Peggy Peck BOSTON, MA


Enfuvirtide耐性HIVの治療に内服Fusion Inhibitor T-1249は奏効する。

内服Fusion InhibitorであるT-1249のphase I/II trialの結果、先行して開発されたFusion Inhibitorのenfuvirtide (T-20)の耐性HIVにも短期的には抑制効果を示したことが報告された。T-1249の奏効率は、T-20による治療期間と逆相関を示したという。


T-1249は、phase III試験が終了し、U.S. Food and Drug Administrationが次に認可する予定のT-20の直接の誘導体である。内服Fusion Inhibitorは、プロテアーゼインヒビターに耐性になったHIVに特にデザインされた次世代の新薬でT-20のバックアップとして開発中である。短期間にウイルスの複製を阻害しウイルス量を減らすことが可能で、T-20の認可以前にすでにT-20耐性ウイルスに対処できうるパイプラインを得たことになる。両者ともHIVのenvelope上のglycoprotein gp41に結合し、CD4リンパ球に孔を開け得なくすることで感染を阻害するが、若干結合部位が異なっている。T-1249は、Fusion Inhibitorの経験のない成人HIV患者への14日間の内服で抗ウイルス作用を示すことが証明されており、T-20によるレジメンで失敗した54人の患者への試験で同剤の効果が評価された。まず、22名の男性と2名の女性、平均年齢42歳における試験のplanned interim analysisの結果が示された。


Viral loadsは5, 8, および11日目にチェックされた。T-20 および安定したHAARTのレジメンを施行されていた成人HIV-1感染者がphase IIまたはIII studyに入れられた。血清 HIV RNA量は 5,000 and 500,000 copies/Mlのレンジに全ての患者が入っていた。夕方分の doseのT-20を中止後、background regimenは変えずに、翌朝192 mg/dayのT-1249を10日間引き続き内服した。平均のベースラインHIV RNA は5.0 log copies/mL, T-20による平均治療期間は70週であった。T-20のウイルス学的失敗と判定された平均期間は56週(レンジは28-136週). T-20耐性変異が入っていた、またはphenotypeによる感受性が落ちていたことがどちらか証明されたにもかかわらず、24名の患者はウイルス量がベースラインレベルにとどまっていた。T-1249に変更後、中止せざるをえなかった副作用は誰も出ておらず、11日目で平均-1.12のウイルス量減少が得られた。
15名(63%)が少なくとも1.0-logの減少が得られ、19名 (79%)が少なくとも11日目で0.5-logの減少がみられた。T-20による治療が最も短かった例が最もウイルス量の減少が大きく、24-48週で失敗していた7名全員1 log以上のHIV RNAの減少を得ていた(median day 11日目の平均減少 は1.6 log)のに対し、48週以上T-20が使用された17名中8名は1 log以上の減少は達成されなかった。 (median day 11日目の平均減少は0.94 log)。

CROI: Heterosexual HIV Transmission Risk Highest During First Months of Infection


異性間のHIV感染リスクは感染後の最初の数ヶ月が最も高い

Peggy Peck BOSTON,MA
 
2月11日の第10回Conference on Retroviruses and opportunistic Infectionsでラカイ、ウガンダでの異なる2つの研究により、性行為によるHIVの感染リスクはseroconversion 経過中の数ヶ月が最も高く、再度ターミナルのエイズ期に高くなることが報告された。インタヴューの中でコロンビア大学のMaria J.Wawer博士は、この結果は異性間の感染に当てはまることを強調した。「MSMやドラッグユーザーにおいても同様であるとはいえない、しかし異性間の感染においては、米国や西ヨーロッパの割合は同様であると思われる」とも述べている。
この研究結果では、100組の男女のカップルのうちパートナーへの感染は43カップルに認められ、感染していないパートナーは5ヶ月以内にseroconvertするだろうと示唆している。


240組のカップルがこの研究に含まれ、うち男性が感染者であったのは184組で女性が感染者であったのは56組のカップルであった。全てのカップルにおいて、HIV感染しなかったカップルは一夫一婦であったことにDr.Warerは注目した。
研究チームは1995〜1999年の間、10ヶ月の間隔で対象から性行為の回数を情報収集した。特性、症状、感染しているパートナーのウイルス量によって階層化された性行為毎のHIV感染率をパートナーの感染症のステージによって評価した。30%のカップルにおいて、感染者が彼らのパートナーにHIVを感染させていた。


性行為によるHIV感染率はseroconversion経過中の5ヶ月間が最も高く(0.0081/性行為)、seroconversion後5〜10ヶ月には0.0016/性行為に減少し、慢性期には0.0010/性行為に安定、そして、パートナーが死亡する前に増加する(死亡する前15〜25ヶ月が0.0029/性行為、死亡する5〜15ヶ月がその中でも最も高く0.0043/性行為)。感染に関連したパートナーの症状は、どのステージにおいてもはっきりとしたものは認められなかった。パートナーのウイルス量は、感染のどの時期においても最も感染を強く予測するデータであった。
Dr.Warerは、多くのパートナーがseroconversion経過中の早期の間にseroconvertすることを認識していたことを信じられないと述べている。また、「彼らはパートナーへの感染を避けるためにいかなる予防策も行っていないことは信じがたい」とも述べている。Harold Jaffe, MD(director of the National Center for HIV, STD, and TB Prevention, Centers for Disease Control and Prevention, Atlanta, Georgia, United States)はDr.Warerによって報告された感染率がグローバルな傾向を反映するかもしれないかどうかを推測することを辞退した。しかし、この研究は驚くものではなく「我々は多くの感染が早期の起こると考えている」と述べている。また、MSMに関する研究の中で、1年毎あるいはseroconversionに最も重要な時期に検査を受けているが、彼らは再検査を受けようとしていないことが示されており、そして、今回の研究結果は、より頻回な検査の必要性を示唆するものであることを加えて述べている。

CROI: Survey Links Internet "Dating" and High-Risk Sexual Behavior

インターネットを利用して同性のセックスパートナーを探している男性と、
ハイリスクのセックスには関連性がある。
〜第10回レトロウイルスと日和見感染症の年会における報告〜

 2934人の男性を対象とした調査では、Web siteで同性のセックスパートナーを探している男性の方が、ドラッグユーザーや飲酒者よりハイリスクのセックスをしている。との見解がNew YorkのSabina Hirshfield博士から出された。
 
 2002年の6月から7月にかけて、チャットルームで調査の協力を呼びかけ、協力者に過去6ヶ月におけるセックスやドラッグの使用、飲酒習慣をも含む60の質問に答えてもらった。男性の多くは、若い白人で高等教育を受けていた。
解答者は全米50州に及んでおり、セックスパートナーについては80%が男性オンリー、19%が両性共で、女性のみと答えたのは1%以下だった。Studyのデザインは、18歳以下は除いたが、解答者の92%は50歳未満だった。解答者の85%が白人で、87%が大学教育を受けていた。6%は過去30日間で10人以上のパートナーと関係を持っており、27%はその時点までで100人以上のセックスパートナーを持っていた。7.6%はHIV陽性だった。
84%がセックスパートナーとオンライン上で出会っており、このうち64%は感染防御をしない肛門性交を度々行っていた。パートナーを探すのにインターネットを使わなかったグループでは58%であった。 
HIV陽性男性の80%がHIV陰性のパートナーを持っていた。オンライン上でパートナーと知り合った集団では、HIV陽性の男性の方が陰性に比べ、無防備な肛門性交を行っている傾向があった。過去6ヶ月間に梅毒と診断された10名のうち9名がセックスパートナーをオンライン上で得ており、4名はHIV陽性であった。全体を通してみると、不正なドラッグ使用をしているのが43%、週に1〜3日酔っ払うまで飲んでしまうのが34%いた。
無防備なセックスをする要因としては、30歳未満、大学教育を受けていないこと、ドッラグユーザーであること、セックスの前の過度の飲酒があげられた。

 アトランタのNational Center for HIV, STD, and TB PreventionのHarold Jaffe博士は次の様に述べた。「昨年、アメリカのAIDSの患者数は1%増えた。若い男性同士でのセックス(特にアフリカ系アメリカ人)で感染率が高くなっているというデータがあり、ハイリスク集団に的を絞った予防対策をする必要がある。
インターネットとハイリスクのセックスとの間に関連があるように見えるので、これも予防対策のターゲットとなるかもしれない。」

CROI: Atazanavir Maintains Long-term Efficacy and Lipid Safety in HIV Patients

AtazanavirはHIV患者において長期的な効果と脂質への安全性を維持する

研究段階のprotease inhibitor Atazanavirの治療を2年間以上受けている患者は、international studyによれば、HIV抑制効果は維持されるが血中脂質の重要な変化は起こさないようである。これらの結果はatazanavirが長期的にもよく作用するということを裏付ける。

Dr. Murphyらのstudyではatazanavirのphase Ustudyに独自に登録された患者を含み、それから治療は続いた。患者はphase U trial, BMS AI 424-008を完了しており、この進行中のprospective, open-label, rollover/switch studyにおけるatazanavir, stavudine, lamivudine併用療法を行われるのに適当であった。独自の比較試験でnelfinavir治療を受けていた患者はatazanavir 400mgへ変更された。Atanazavir投与中の患者は400mgまたは600mgの治療を続けられた。累積治療期間中間値が約108週の346人の患者(63%が男性)が登録された。

Nelfinavirからatazanavirへ変更された後、ウイルス力価同定不能に達することができた患者数は70%から86%になった。Nelfinavirからatazanavirへ変更した患者のなかで副作用や効果なしなどで治療を続けられなかった者はいなかった。
また、Nelfinavirからatazanavirへ変更したとき、血中脂質レベルの有意な改善を認めた。総コレステロールは16%減少し、LDLは21%、中性脂肪は28%( p<0.0001)減少した。HDLはatazanavirへ変更した患者で5%増加した( p<0.05)。atazanavirのHIV抑制持続効果や血中脂質レベル変化を妨げるという結果から、2003年半ばにはatazanavirがアメリカで認可されるであろう。

CROI: Antiretroviral Therapy Can Be Integrated into Existing Tuberculosis Therapy Program

By Peggy Peck


抗レトロウイルス療法は結核治療との融合が可能である

20名の患者の試験的研究によると、結核とHIV重複感染患者が安全、かつ効果的にDOT(directly observed therapy:直接服用確認療法)抗結核治療プログラムの一部として抗レトロウイルス剤治療が可能である。南アフリカ、ナタール大学のChristopher Jack医師は、START( Starting Antiretroviral and TuberculosisTherapy)の結果を報告した。

以前のSTART調査官であるエール大学のGeraldFriedland医師は、TBDOTプログラムは、南アフリカの結核患者のほとんどがHIV陽性であるため、結核治療とHIV治療の開始点となるといっている。さらに彼は、しかしこれはすべてのARTがTBDOTを通して行なわれるのではないとも付け加えている。確実に1日一度のARTを行なう必要があるが、このARTレジメンでさえ、HIV、結核治療を同時に行なう場合、服薬を確実にする特別な注意が必要であると説明している。

南アフリカのthe Prince Zulu Communicable Disease Clinic.で、同意を得た結核菌排菌患者92人に、HIVカウンセリングとテストを行なった。59人患者がHIV陽性であり、ARTを勧められた。HIV陽性患者のうち15人の女性と5人の男性患者がスタディに加わった。平均年齢は31歳、平均のCD4が230cells(24〜499cells)、6名が200以下であり、14名が200〜500の間であった。viral loadの平均は5.75log.であった。患者は1日に一度didanosine、lamivudine(3TC)、efavirenzの3剤の内服を行なった。この抗レトロウイルス薬のレジメンに加え、 isoniazid, rifampin, pryazinamide,ethambutolを2ヶ月間、その後 isoniazid, rifampin を4ヶ月間行なう standarddaily TBDOTも行なった。結核のレジメンは、平日はDOTの訪問によって行なわれ、週末は自己管理によって行なわれた。患者は効果、副作用、毒性など身体検査、血液検査などで調べられた。

結核治療後、患者はARTの継続とHIVのケアのため、HIVクリニックに委託された。TBDOT後、78%の患者でviral loadが50コピー以下となり、CD4が平均69cells上昇した。内服治療は著明な消化管、肝、皮膚または神経毒性を認めず終了した。Jack博士は、20人中18名が結核菌排菌陰性となり、1名のみこのプログラムから脱落したと言っている。研究者たちは、TBDOTプログラムはHIVの確認とARTのモニタリングや導入に必要だと結論付けている。Jack博士らは、500人のHIV、結核重感染患者のランダマイズスタディを現在計画している。

CROI: Investigative Nucleoside Transcriptase Inhibitor Amdoxovir Maintains Lowered HIV Levels


多くのプロテアーゼ阻害剤への変異を持つ患者にTipranavirの感受性が残っている。

この研究に組み込まれた93%の患者が10個またはそれ以上の遺伝子変異を持ち、抗レトロウイルス薬での妥協的な治療が行われていた。また41人は現在使われている蛋白合成阻害剤にすべて耐性を持っていた。Multi-centere,international,randomized,blinded studyですべての患者は核酸逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤ですでに治療を受けていた。

研究では、患者は蛋白合成阻害剤に耐性を起こす変異を持っていたが、ウイルスはtipranavir に感受性があった。以前の研究ではtipranavir-based療法は1種類または多剤の蛋白合成阻害剤治療を経験した20のプロテアーゼ遺伝子変異を持つ患者でも48週間ウイルス量を維持させた。患者は3種類のうちどれか一つの量で内服をした。 Tipranavirとritonavirで(500mg/100mg、500mg/200mg、750mg/200mg)tipranavirはHIV に対し効果がある。もしウイルスの変異が16?20個あればいくらかの効果は下がる。変異の組み合わせでは使用できるプロテアーゼ阻害剤の感受性を下げる。Tipranavirのphenotypicな感受性のベースラインはHIV-1の69.4%ですでにプロテアーゼ阻害剤に高い耐性である。それ故とくに治療を経験した患者には tipranavirは重要な治療の選択肢となる。