04/09/03配信分

CPHIV: Sub-group Analysis of PI-treated Patients Underlines Need forBetter Therapeutic Drug Monitoring

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003 -- Better


プロテアーゼ阻害剤にて治療中の患者は治療薬のモニタリングが必要。


新しい治療法の出現やdouble,triple ブースター治療に伴い治療薬のモニタリングが重要になってきている。効果的な治療薬のモニタリングや投薬はプロテアーゼ阻害剤(PI)剤の血中濃度を正確に保つことにある。

ドイツの研究ではHIV患者でのべ2357薬について分析を行った。患者数は654人であった。分析が行われた薬はnelfinavir、lopinavir、saquinavir、indinavir、amprenavirであった。
薬剤を服用後11時間〜12時間の血中レベルをサンプルとした。
薬物の血中濃度が低い患者の割合は予想よりかなり高く、実際PI治療を受ける患者で38%が異常な値を示した。
最も異常が多かったのはAmprenavirを投与された患者で14%であった。
原因は薬がきちんと内服されているか、食事の取り方が守られているか、MDR phenotype、代謝の特徴などである。この研究では薬のモニタリングを行う重要性を強調する

CPHIV: Combination Lopinavir and Saquinavir May Be Tolerated in Patients with Multiple Treatment Failures

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003 -- HIV-infected


LopinavirとSaquinavirの組み合わせ療法は多剤療法に失敗した患者に忍容性がある

多剤療法に失敗したHIV感染患者は重篤な薬剤相互作用を経験することのないProtease inhibitors(PIs)のlopinavir(Kaletra)とsaquinavir(Fortovase)組み合わせ療法へ変更できるかもしれない。


Lopinavir(LPV)とsaquiavir(SQV)の薬物学的相互作用が、ritonavirのような他の薬物療法を同時に行われている患者に対し、問題になるか調査された。 
Double-boosted PI regimenは古典的な治療で反応しなかった患者を治療するのに、より一般的になってきている。しかし、薬物学的相互作用はないとされているにも関わらず、いくつかのデータでは、組み合わせ療法をされた患者のおよそ50%に最初のSQV服用量減少を考えるべき重篤な消化管副作用がみられた。


今回のStudyでは、十分に前治療された患者さんに対して、doubleとtriple-boosted regimenの療法の忍容性を観察した。
Studyはritonavir(RTV), LPV, SQV組み合わせ療法を受けている9人の、高度に前治療された患者を含んでいた。服用量はSQV hard gel cap 600mg/ 100mg, LPV/ RTV 400/100mgの一日二回内服とした。患者はLPVとRTVのみの治療を受けている72人の対照患者と比較された。治療が始まってから3週間後と、投与されて10時間後、14時間後に血漿レベルを観察した。SQVとLPVの血漿濃度はPIを併用服薬しても有意な影響を受けなかった。しかし、double- boosted regimenを受けている患者はSQVでboostされたregimenの患者に比し、RTVが有意に減少した。
患者の忍容性に依存するが、3剤組み合わせ療法が多剤療法に失敗した何人かの患者には適しているのかもしれない。

CPHIV: Multiple Patient Risk Factors May Contribute to Nevirapine's
Hepato-Toxic Effects"

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003 --


患者側の多くのリスクファクターが、ネビラピンによる肝障害に寄与している。

非ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤のネビラピン(NVP)は、肝毒性に関わっていると言われてきた。しかし、薬剤そのものが肝障害の主要な原因になっているのか、患者側の他のリスクファクターと合わさって肝障害が起きてきているのかは、あまり分かっていない。NVPそのものが肝障害を起こすのか、あるいは他のリスクファクターの影響を強く受けているのか、調べる為にリバプールとトリノのグループがHIV患者血清を用いてstudyを行った。

同じ非ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤ではエファビレンツの方が、NVPよりウイルス学的効果は大きかった。Studyではリスクファクターとして、B or C型肝炎ウイルスの重感染、アルコール症、経静脈的なドラッグユーザー、性差を取り上げ、NVPの肝毒性との関わりを調べた。
82人の患者のうち60人が男性で、41%がHCV or HBVの重感染があった。
46%が、経静脈的にドラッグを使ったことがあり、44%は過去に抗ウイルス治療を受けたことがあった。ウイルス量は67%が検出限界以下(50 copies/mL)で、CD4値の中央値は422 cells/mm。血清NVP濃度は6109 ng.mLであった。

NVPで治療を開始した時点での血清ALT値の中央値は 27.5 UI/Lで、82人中2人にgrade 3の上昇を認めた。
また、18%でγ-GTがgrade 3/4上昇したが、このstudyでの肝毒性の割合は低く、γ-GTとNVPレベルに相関関係を認めるのも難しいという結果であった。
ただし、肝炎ウイルスの重感染や、経静脈的にドラッグを使用したことがある人、過去に抗ウイルス治療を受けたことがある人ではγ-GTレベルは50%の上昇を認めた。

今後の課題としては、NVPをすっかり除去してしまっても、肝障害が存在するのかどうか?あるいは高濃度のNVPが肝毒性を引き起こすのか?を確かめることにある。

CPHIV: Subtherapeutic Dose May Contribute to Nevirapine's Low Therapeutic Effect

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003 --


CPHIV:NVPの服用量は治療効果低下の原因である可能性がある。

NVPの最適な服用量を確実にするための薬のモニタリングは、PIに反応しない患者に対する薬の効果を改善する可能性がある。この結果は、3/28 the 4th International Workshop on Clinical Pharmacology of HIV Therapyで示された。
この研究によって、同等の患者において、EFVがNVPよりもウイルス学的インパクトが強いように見えると決める要素について考察された。

NNRTIは、PIのレジメンに失敗したHIV−1感染患者においては効果が認められているが、この治療における服用量のモニタリングの重要性はあまり知られていない。
パリの2病院において、フランスの研究者Gilles Peytavinらは、これまでもEFVとNVPの反応の主な違いを明らかにしようとしてきた。今回、40歳代で、これまでほとんどNNRTIによる治療の経験は無かった患者を対象とし研究が行われた。

541名のうち、42%はEFV((600mg qd)、24%はNVP and 24% (200 mg bid)による治療を12週間行った。ベースラインとして、EFVの患者54%、NVPの患者の57%がPIに対する2つ以上の耐性を獲得していた。治療の成功は、12週後の時点でウイルス量が200コピー/ml以下であることと定義し、血中濃度は2、6週と最終ポイントで測定した。
12週の時点における双方の十分な血中濃度はEFVの患者は91%、NVPの患者は57%と著しく異なっていた。
Dr. Peytavinは、服用薬の血中濃度のモニタリングとNVPの1日の服用量を600mgにすることが、ウイルス学的効果を確実にするためには必要であるかもしれないと述べた。

Gender May Play Important Role in Nevirapine, Efavirenz Levels

性別がNevirapine, Efavirenzの濃度に重要な役割を果たす

 女性でNevirapine, Efavirenzで治療された際に毒性が強く表れやすいのは、性差によるものであろう、という結果がフランスで行われたClinical Pharmacology of HIV Therapy の国際ワークショップで発表された。

オランダの研究者が、性差による、抗ウイルス薬に対しての反応が、毒性や長期予後に関与があるか、について検討を行った。性差の違いを理解することで、適当な量で処方することができると考えられた。100人の女性と268人の男性を用いて、Nevirapine,かEfavirenzの200mgを1日2回、もしくは600mgを1日1回の内服でモニタリングが行われた。コンプライアンスが不良の人は研究から除外された。
結果として、Nevirapine, Efavirenzとも女性が、男性よりも高い血中濃度を示した。具体的には、Nevirapineの濃度は、女性で6.7mg/L、男性で5.5mg/Lであった。また、Efavirenzの濃度は、女性で3.0mg/L、男性で2.3mg/Lであった。これらは、併用薬や内服時間の影響はなかった。

このように性別は、血中濃度を決定するに場合の大きな要因になると思われた。女性では、副作用が発現しやすいことを念頭に置くべきである。

Anabolic Steroid Oxymetholone Reduces Wasting Among HIV Patients On HAART

AIDS 2003 Mar 28;17:5:699-710


HAARTを施行されているHIV患者にアナボリックステロイド、オキシメトロンを使用することでWastingの改善が得られる。

 HAARTはエネルギー代謝や内分泌機能の制御の変化をもたらし、lean body mass (LBM) and body cell mass (BCM)の減少をきたすとされる。
これまで、アンドロジェン補充療法やリコンビナント成長ホルモンをHIV男性患者に使用したいくつかの研究で、ある程度LBMの増加効果が示された。
しかし、生殖腺が活発な患者には概ね効果を示さなかった。この研究では、89名のHAART施行中のWasting患者に対し、オキシメトロン50mgを一日2回投与(BID)群、一日3回投与(TID)群、プラセボ群の3群に分け、オープン治療下で16週にわたってコントロール試験を行った。体重、バイオインピーダンス測定、食欲の3指標で最終評価された。体重に関しては、TID群で 3.0 ± 0.5 kg、 BID群で3.5 ± 0.7 kgの増加を認めたのに対し、プラセボ群は平均1.0 ± 0.7 kgにとどまった。Body cell mass に関してもBID群で3.8 ± 0.4 kg、TID群で12.1 ± 0.6 kg認められ、それぞれベースラインBCMの12.4%と7.4%に相当する増加であった。


さらにオキシメトロン投与は有意の食欲増進、食事消費の増加、脱力感の低下をもたらした。主な副作用は肝障害であった。TID群の35%、BID群の27%の患者が5倍以上のアラニンアミノトランスフェラーゼの上昇をみたが、プラセボ群では5倍以上の増加例はなかった。BID (100 mg/day)レジメンとTID (150 mg/day)レジメンは体重増加、 LBM、BCM増加に関しては同等の効果らしいが、肝障害は前者の方が程度がかるいものの有意な肝障害がみられると結論づけた。