03/04/15配信分

FDA Approves Valtrex (Valacyclovir) Caplets for Suppression of Recurrent Genital Herpes In HIV-Infected Persons


バルトレックス(Valacyclovir) はHIV患者の陰部ヘルペスの再発を抑制する

GlaxoSmithKline社は、米国食品医薬品局が、バルトレックスがHIV感染者の陰部 ヘルペス再発を抑制するという新しい適応を認めたと発表した。Edwin医師は、 「この承認はHIV感染者でかつ陰部ヘルペスをもつ人々にとってとても有用である。 またこれらの患者は、性器ヘルペスの増殖を抑える安全で、かつ効果的な治療が 得られる」と述べている。

バルトレックスは、米国で初めて、かつ唯一承認された、HIV感染者で陰部ヘルペス の再発抑制効果をもつ抗ウイルス薬である。米国では現在90万人の人々がHIV感染者である。このうち、58〜81%の人々で陰部ヘルペスが重感染している。 HIV感染者における陰部ヘルペスはしばしば重症化をまねく。陰部ヘルペスは、 生命を脅かす重篤な疾患ではないが、このウイルスは一生感染し続け、 終生症状の有無を問わず再発を繰り返す。陰部ヘルペスの症状は、陰部、大腿、 臀部の疼痛、掻痒感、水泡形成、発赤等である。陰部ヘルペス感染を他者へ 拡げないために、ウイルスの増殖期の性接触は避け、コンドームの使用など安全な 性接触を推奨しなければならない。 Young医師( GlaxoSmithKline副会長)は、 「HIV感染者に対するバルトレックスによる治療を推奨している。 GlaxoSmithKline社は、性器ヘルペス、HIVの研究と治療に秀でており、 これらの疾患を有する人々に治療選択を提供し続ける。」と述べている。

この研究は、プラセボをコントロールとする無作為二重盲目試験で、 少なくとも無作為抽出の2ヶ月前から6ヶ月前に抗レトロウイルス治療を受けた 293名のHIV血清陽性の患者に対し、評価を行なった。患者はすべてHIV感染に加え、性器ヘルペスの再発既往をもつ患者である。194名の患者はバルトレックスを内服し、99名はプラセボ群であった。患者はバルトレックスまたはプラセボ500mgを1日2回内服した。最初の指標は、研究期間中、性器ヘルペスの再発兆候を認めない患者の比率で行なった。6ヵ月後、バルトレックス内服群で再発兆候を認めなかったのは65%で、プラセボ群では26%であった。再発までの平均期間は、バルトレックス群では180日以上で、プラセボ群では59日であった。もっとも一般的な有害事象は、 頭痛、倦怠感、発赤であった。 バルトレックスは、免疫適格性の患者における陰部ヘルペスの増悪を抑制する 治療薬のひとつでもある。これらの人々のもっとも一般的なバルトレックスの 副作用は 頭痛、嘔気、腹痛であった。バルトレックスの一年以上の抑制効果、 もしくは症状や兆候が出現した24時間後の効果に対するデータは示されていない。 バルトレックスは、正常免疫能を持つ成人や、CD4陽性細胞100/ul以上である HIV感染者において、性器ヘルペスを抑制するとされている。 CD4陽性細胞100/ul以下のHIV陽性患者に関するバルトレックスの安全性や効果は いまだ確立されていない。HIV感染者の陰部ヘルペスに対する偶発的な バルトレックス治療の効果も確立されていない。潜在的な重度の併発症を避ける ため、患者が進行したHIV疾患であったり、骨髄疾患、腎移植を受けているなど、 正常の免疫システムをもたない場合、医師に報告するべきである。

ヘルペスウイルスの治癒は無く、治療をしても他者に拡がる可能性もある。 ヘルペスの伝染を妨げる抗ウイルス薬はない。 GlaxoSmithKlineは、 リサーチに基づく製薬、ヘルスケア会社のひとつであり、人々がよりよく、 そして長く生活することを可能にすることにより、生活改善を提供している。


CPHIV: Sub-group Analysis of PI-treated Patients Underlines Need forBetter Therapeutic Drug Monitoring

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003 -- Better

プロテアーゼ阻害剤にて治療中の患者は治療薬のモニタリングが必要。

新しい治療法の出現やdouble,triple ブースター治療に伴い治療薬 (PI)剤の血中濃度を正確に保つことにある。ドイツの研究ではHIV患者でのべ 2357薬について分析を行った。患者数は654人であった。

分析が行われた薬は nelfinavir、lopinavir、saquinavir、indinavir、amprenavirであった。 薬剤を服用後11時間?12時間の血中レベルをサンプルとした。 薬物の血中濃度が低い患者の割合は予想よりかなり高く、実際PI治療を受ける患者で 38%が異常な値を示した。 最も異常が多かったのはAmprenavirを投与された患者で14%であった。
原因は薬がきちんと内服されているか、食事の取り方が守られているか、 MDR phenotype、代謝の特徴などである。 この研究では薬のモニタリングを行う重要性を強調する。


CPHIV: Combination Lopinavir and Saquinavir May Be Tolerated in Patients with Multiple Treatment Failures

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003 -- HIV-infected


LopinavirとSaquinavirの組み合わせ療法は多剤療法に失敗した患者に忍容性がある

多剤療法に失敗したHIV感染患者は重篤な薬剤相互作用を経験することのない Protease inhibitors(PIs)のlopinavir(Kaletra)とsaquinavir(Fortovase)組み合わ せ療法へ変更できるかもしれない。
Lopinavir(LPV)とsaquiavir(SQV)の薬物学的相互作用が、ritonavirのような他の 薬物療法を同時に行われている患者に対し、問題になるか調査された。  Double-boosted PI regimenは古典的な治療で反応しなかった患者を治療するのに、 より一般的になってきている。しかし、薬物学的相互作用はないとされているにも 関わらず、いくつかのデータでは、組み合わせ療法をされた患者のおよそ50%に 最初のSQV服用量減少を考えるべき重篤な消化管副作用がみられた。

今回のStudyでは、十分に前治療された患者さんに対して、doubleとtripleboosted
regimenの療法の忍容性を観察した。
Studyはritonavir(RTV), LPV, SQV組み合わせ療法を受けている9人の、高度に前治療された患者を含んでいた。服用量はSQV hard gel cap 600mg/ 100mg,
LPV/ RTV 400/100mgの一日二回内服とした。患者はLPVとRTVのみの治療を受けている
72人の対照患者と比較された。治療が始まってから3週間後と、投与されて10時間後、14時間後に血漿レベルを観察した。SQVとLPVの血漿濃度はPIを併用服薬しても有意な影響を受けなかった。しかし、double-boosted regimenを受けている患者はSQVでboostされたregimenの患者に比し、RTVが有意に減少した。
患者の忍容性に依存するが、3剤組み合わせ療法が多剤療法に失敗した何人かの患者には適しているのかもしれない。


CPHIV: Multiple Patient Risk Factors May Contribute to Nevirapine's Hepato-Toxic Effects"

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003--


患者側の多くのリスクファクターが、ネビラピンによる肝障害に寄与している。

 非ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤のネビラピン(NVP)は、肝毒性に関わっている と言われてきた。しかし、薬剤そのものが肝障害の主要な原因になっているのか、 患者側の他のリスクファクターと合わさって肝障害が起きてきているのかは、 あまり分かっていない。NVPそのものが肝障害を起こすのか、あるいは他のリスク ファクターの影響を強く受けているのか、調べる為にリバプールとトリノのグループ がHIV患者血清を用いてstudyを行った。

 同じ非ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤ではエファビレンツの方が、 NVPよりウイルス学的効果は大きかった。Studyではリスクファクターとして、 B or C型肝炎ウイルスの重感染、アルコール症、経静脈的なドラッグユーザー、 性差を取り上げ、NVPの肝毒性との関わりを調べた。 82人の患者のうち60人が男性で、41%がHCV or HBVの重感染があった。 46%が、経静脈的にドラッグを使ったことがあり、44%は過去に抗ウイルス治療を 受けたことがあった。ウイルス量は67%が検出限界以下(50 copies/mL)で、 CD4値の中央値は422 cells/mm。血清NVP濃度は6109 ng.mLであった。

NVPで治療を開始した時点での血清ALT値の中央値は 27.5 UI/Lで、82人中2人に grade 3の上昇を認めた。
また、18%でγ-GTがgrade 3/4上昇したが、このstudyでの肝毒性の割合は低く、 γ-GTとNVPレベルに相関関係を認めるのも難しいという結果であった。
ただし、肝炎ウイルスの重感染や、経静脈的にドラッグを使用したことがある人、 過去に抗ウイルス治療を受けたことがある人ではγ-GTレベルは50%の上昇を認めた。

今後の課題としては、NVPをすっかり除去してしまっても、肝障害が存在するのか どうか?あるいは高濃度のNVPが肝毒性を引き起こすのか?を確かめることにあるB


CPHIV: Subtherapeutic Dose May Contribute to Nevirapine's Low Therapeutic Effect

By Bonnie Darves CANNES, FRANCE -- March 30, 2003 --


CPHIV:NVPの服用量は治療効果低下の原因である可能性がある。

NVPの最適な服用量を確実にするための薬のモニタリングは、PIに反応しない患者に 対する薬の効果を改善する可能性がある。この結果は、3/28 the 4th International Workshop on Clinical Pharmacology of HIV Therapyで示された。 この研究によって、同等の患者において、EFVがNVPよりもウイルス学的インパクトが 強いように見えると決める要素について考察された。

NNRTIは、PIのレジメンに失敗したHIV−1感染患者においては効果が認められている が、この治療における服用量のモニタリングの重要性はあまり知られていない。 パリの2病院において、フランスの研究者Gilles Peytavinらは、これまでもEFVとNVP の反応の主な違いを明らかにしようとしてきた。今回、40歳代で、これまでほとんど NNRTIによる治療の経験は無かった患者を対象とし研究が行われた。

541名のうち、42%はEFV((600mg qd)、24%はNVP and 24% (200 mg bid)による治療 を12週間行った。ベースラインとして、EFVの患者54%、NVPの患者の57%がPIに対す る2つ以上の耐性を獲得していた。治療の成功は、12週後の時点でウイルス量が 200コピー/ml以下であることと定義し、血中濃度は2、6週と最終ポイントで測定した。 12週の時点における双方の十分な血中濃度はEFVの患者は91%、NVPの患者は57%と 著しく異なっていた。
Dr. Peytavinは、服用薬の血中濃度のモニタリングとNVPの1日の服用量を600mgにする ことが、ウイルス学的効果を確実にするためには必要であるかもしれないと述べた。


Gender May Play Important Role in Nevirapine, Efavirenz Levels



性別がNevirapine, Efavirenzの濃度に重要な役割を果たす

 女性でNevirapine, Efavirenzで治療された際に毒性が強く表れやすいのは、性差によるものであろう、という結果がフランスで行われたClinical Pharmacology of HIV Therapy の国際ワークショップで発表された。

オランダの研究者が、性差による、抗ウイルス薬に対しての反応が、毒性や長期予後に関与があるか、について検討を行った。性差の違いを理解することで、適当な量で処方することができると考えられた。100人の女性と268人の男性を用いて、Nevirapine,かEfavirenzの200mgを1日2回、もしくは600mgを1日1回の内服でモニタリングが行われた。コンプライアンスが不良の人は研究から除外された。

結果として、Nevirapine, Efavirenzとも女性が、男性よりも高い血中濃度を示した。具体的には、Nevirapineの濃度は、女性で6.7mg/L、男性で5.5mg/Lであった。また、Efavirenzの濃度は、女性で3.0mg/L、男性で2.3mg/Lであった。これらは、併用薬や内服時間の影響はなかった。

このように性別は、血中濃度を決定するに場合の大きな要因になると思われた。女性では、副作用が発現しやすいことを念頭に置くべきである。


Anabolic Steroid Oxymetholone Reduces Wasting Among HIV Patients On HAART

AIDS 2003 Mar 28;17:5:699-710


HAARTを施行されているHIV患者にアナボリックステロイド、オキシメトロンを 使用することでWastingの改善が得られる。

 HAARTはエネルギー代謝や内分泌機能の制御の変化をもたらし、lean body mass (LBM) and body cell mass (BCM)の減少をきたすとされる。これまで、アンドロジェン補充療法やリコンビナント成長ホルモンをHIV男性患者に 使用したいくつかの研究で、ある程度LBMの増加効果が示された。 しかし、生殖腺が活発な患者には概ね効果を示さなかった。この研究では、89名の HAART施行中のWasting患者に対し、オキシメトロン50mgを一日2回投与(BID)群、 一日3回投与(TID)群、プラセボ群の3群に分け、オープン治療下で16週にわたって コントロール試験を行った。体重、バイオインピーダンス測定、食欲の3指標で 最終評価された。

体重に関しては、TID群で 3.0 ± 0.5 kg、 BID群で3.5 ± 0.7 kg の増加を認めたのに対し、プラセボ群は平均1.0 ± 0.7 kgにとどまった。 Body cell mass に関してもBID群で3.8 ± 0.4 kg、TID群で12.1 ± 0.6 kg認められ、 それぞれベースラインBCMの12.4%と7.4%に相当する増加であった。 さらにオキシメトロン投与は有意の食欲増進、食事消費の増加、脱力感の低下を もたらした。主な副作用は肝障害であった。TID群の35%、BID群の27%の患者が 5倍以上のアラニンアミノトランスフェラーゼの上昇をみたが、 プラセボ群では5倍以上の増加例はなかった。BID (100 mg/day)レジメンと TID (150 mg/day)レジメンは体重増加、 LBM、BCM増加に関しては同等の効果らしい が、肝障害は前者の方が程度がかるいものの有意な肝障害がみられると結論づけた。