03/05/12配信分

US CDC Issues Flu Recommendations for 2003-2004 Season
BETHESDA, MD -- May 2, 2003 --


2003-2004シーズンにおけるCDCのInfluenzaに対する勧告
ACIP(The Advisory Committee on Immunization Practices)は4月25日にinfluenzaの予防とcontrolについて更新した勧告を発表した。
2003-2004シーズンの3価不活化ワクチン株の決定に加え、2歳未満の小児に関してthimerosal減量ワクチンの使用勧告を更新した。さらに、アメリカ市場での製造会社
は昨年度の3社から今年度は2社のみとなった。
Influenzaワクチン接種適正期間は10月、11月である。しかし、2000年~2002年にはワクチンの流通が遅れたため、ACIPは10月のワクチン接種は、50歳以上または6ヶ月〜23ヶ月の人、または何らかの疾患をもちinfluenza関連合併症の危険性増加がみられる2歳〜49歳の人、9歳未満ではじめてワクチンを受ける人、医療従事者、高危険群患者への家庭内接触者に焦点をあてると勧告している。
小児はinfluenza関連入院の危険性が増加するので、6~23ヶ月の健康な小児のinfluenzaワクチンは可能な時期から推奨されている。
基礎疾患をもっている6ヶ月以上の小児のワクチンは強く推奨されている。合併症の危険性が増加する対象としては次のものを含む。65歳以上の人、老人施設入所者、その他慢性基礎疾患を持つ長期療養施設入所者、喘息を含む呼吸器・循環器慢性疾患をもつ成人や小児、定期的通院の必要な成人や小児、糖尿病などの慢性代謝疾患で入院が必要な成人や小児、腎不全患者、異常ヘモグロビン症患者、
免疫不全患者(治療によるもの、HIVなど)、influenza感染後Reye症候群になる危険性があるため長期アスピリン療法を受けている小児や思春期の若者(6ヶ月~18歳)、
妊娠第2期から第3期の妊婦。2000年にはアメリカで約7300万人がこのグループに属
した。6~35ヶ月の小児のための0.25mlシリンジ準備を含むthimerosal減量ワクチンは限られた量であるため、2003-2004年シーズンには入手可能となるべきである。
2003-2004年の3価不活化ワクチン株はA/Moscow/10/99(H3N2)-like,A/New/ Caledonia20/99(H1N1)-like, B/Hong Kong/330/2001-likeである。(A/Moscow/10/99[H3N2]-like抗原として抗原性の等しいA/Panama/2007/99[H3N2]を使用、B/Hong Kong/330/2001-like 抗原として抗原性の等しいB/Hong Kong/1434/2002を使用。)


FDA Approves More Convenient Formulation Of HIV Medication, Viracept
(Nelfinavir Mesylate)



より使い易い錠剤であるビラセプトの625mg錠がFDA(米国食品医薬品局)から認可された。(発売元のファイザーからの発表,2003年5月1日)

6年前に発売されて以来、ビラセプトはアメリカで最も多く処方されているプロテアーゼ阻害薬の1つである。1250mgを1日に2回内服するが、1回に250mg錠で5錠飲んでいたのが、625mg錠の登場で、1回に2錠で済むようになった。
健常人のボランティアを使ったstudyでは、1回に1250mgを服用する場合、250mg錠を使用した時よりも625mg錠を使った時のほうが空腹時、食事摂取時に関わらずバイオアビリティーが良かった。(空腹時はAUCで34%、Cmaxで24%良く、食事摂取時ではAUCで24%高かった。Cmaxは同程度) 以下は次の文献を参照にしている。:
(1) Data on file, Agouron Pharmaceuticals, Inc.
(2) AIDS, 17(8): 1157-1166, 2003.
(3) Viracept PI.
(4) Viracept PI.

(1)ATHENA studyに見られるように、最近の研究からビラセプトは食事と共に摂取する と血中レベルが上がることが知られており、ビラセプトを食事と一緒に摂るよう指導 するのは、ウイルスに対する反応を強めるのに効果的な方法である。

(2)5錠から2錠に減ることは患者にとって便利になることであり、治療上、重要である。 ネルフィナビル(ビラセプト)はプロテアーゼ阻害剤としてfirst choiceで使われる ので、この錠剤は初期治療での患者側のコンプライアンスをより容易なものにする レジメンとなるだろう。現在、ビラセプト625mg錠の効果と安全性のstudyが行われて いるが、250mg錠に関しては、効果、免疫学的有効性が証明されている。

(3)ビラセプト625mg錠を食事と一緒に摂取するとバイオアビリティーが上がることは 予見されており、新薬は使用しやすくデザインされているので、患者にとっては苦労 が大幅に減ることになるだろう。
ビラセプト625mg錠は、2003年下半期始めには小売やメールオーダーを通して利用
できるようになる見通しである。

(4)ビラセプトは非常に耐容性に優れている。副作用としては下痢が挙げられるが、 患者のほうが、頻度が多いようである。抗レトロウイルス療法を受けている患者では、 体脂肪の再分布あるいは蓄積が起こっているのかもしれない。また、現時点では、 この錠剤が長期間に健康に及ぼす影響については分かっていない。

処方薬であろうと、そうでなかろうと別の薬を併用する場合、ビラセプトの血中濃度 に影響を及ぼし、その副作用が時に命に影響を与えることもありうる。 患者は新しい薬をはじめる場合、必ず医師かヘルスケアプロバイダーに相談してほし い。それからHIV薬は、HIV感染を治癒したり、ウイルスの感染の拡大を阻止したりは しない。という事を覚えていて欲しい。


Immunosuppressive Therapy Promising For HIV-Associated Polymyositis

A DGReview of :"Human immunodeficiency virusassociated polymyositis:A longitudinal study of outcome"Arthritis Care and Research


免疫抑制薬による治療は、HIV関連の多発性筋炎に有効である

HIV関連の筋炎は、どの時期にも起こり、免疫抑制薬による治療 に良く反応する。
64人の患者を対照に、HIVと筋炎の関連について調査が行われた。テキサス大学の 調査では、治療効果は良好で、副作用もほとんどなかった。
患者は、CK値の測定、筋力、神経学的検査、血清学的検査、筋電図、筋生検を行い、 薬剤やアルコールの影響、代謝性疾患や内分泌疾患や他の感染症は除外された。 筋生検の施行で、13 人に筋炎の診断がついた。HIV感染から診断がつくまでの平均値は4.3年であった(0ー11年)。 瀰漫性にリンパ球が浸潤する病態も6人で得られた。
しかし、筋力の低下の程度とHIVの感染や治療の状態、CK値には関連がなかった。一日60mgのプレドニゾロンが8人の患者に使用され、5人は完全寛解したが、3人は、免疫抑制剤のazathioprine、 methotrexateや免疫グロブリン等を使用し、CK値も筋力も正常化した。また、経過中に自然寛解した症例も4例認められた。
この研究は、 NIH University Clinical Research Grantによって、行われた。


Even "Bad" Compliance with Anti-HIV Medications May Prevent Mother-to-Child
TransmissionAIDS 2003 Mar 28;17:5:699-710



抗ウイルス薬を使用されている母親で、たとえコンプライアンスが悪いとしても母児垂直感染は防げるかもしれない。

イスラエルのグループが21st Annual Meeting ofthe European Society of Paediatric Infectious Diseasesで発表したところによると、5年間のHAART施行中の母親の観察で、130名から131名の児が誕生したが、HIV positiveであった児は4名に過ぎなかったという。ちなみにこれまでの報告では、エチオピアにおけるユダヤ人での垂直感染の率が,20-30%とされている。社会・文化的な背景からこの集団のHARRTのコンプライアンスはとりわけ低い。この研究における女性感染例は、2名を除く全てが1980年代にエチオピアからイスラエルに移住してきた集団であった。

イスラエルにおける感染女性はエチオピア由来でアフリカの流行にさらされたものがほとんどだという。うち31%はコンプライアンスが悪く、平均37,000コピーのウイルス量を示していた。母児感染を減らすといわれる帝王切開は22%に施行されており、17%はAZTの予防内服をしていなかった。しかしながら、これらの母親から生まれた児のHIV陽性率は3%に過ぎず、4名の陽性児は確かにコンプライアンスの悪い母親から生まれていたが、陽性率とウイルス量との相関はみられなかったという。
コンプライアンスが悪くとも、特にAZTの胎盤での濃度が蓄積効果で高まっており、それがある程度児の陽性化を防いでいるのかもしれないと結んでいる。