03/6/09配信分

European Commission Approves Fuzeon (Enfuvirtide) HIV Fusion Inhibitor


EU内でHIVの融合阻害剤であるFuzeon(Enfuvirtide)が認可された。
Roche and Trimeris, Inc. (Nasdaq: TRMS)からの報告

HIVの融合阻害剤であるFuzeon(Enfuvirtide)のEU(ヨーロッパ連合体)内での使用が認可された。EUでの認可はアメリカ、スイスに次いで3番目で、加盟している15ヶ国 で、Fuzeonの使用が可能となった。今後数ヶ月で、Fuzeonのマーケットが拡大する ことが見込まれる。

Fuzeonは、ここ7年の間に出た薬剤のうち、最初の融合阻害剤で、新しいclassの抗HIV治療薬である。他の坑HIV薬が、既にヒト免疫細胞(CD4)に侵入している状態のHIVに対して働くのと違って、Fuzeonは最初の段階で、HIVが免疫細胞に感染する能力をブロックする。 Fuzeonを他の坑HIV薬と併用したところ、Fuzeonは血中のHIV量を下げ、CD4細胞数を上げた。FuzeonがHIV-1の進行に関与したという証拠は無かった。

EUではFuzeonの治療指針として、かつて坑HIV薬(プロテアーゼ阻害剤、ヌクレオチド系 or 非ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤)を少なくとも1剤は含むレジメンで治療を受け失敗したか、あるいは坑HIV薬のレジメンに耐えられなかったHIV患者に対し、他の抗HIV薬と併用して使うことを指示している。かつて坑HIV治療に失敗した患者に、新しいレジメンで治療を行うことが決まったら、これまでの治療歴や薬剤変異のパターンを熟考すべきである。利用できるのであれば、耐性検査が出来れば望ましい。

FuzeonがEUで使用できるようになったことは、HIV戦略にとって重要な進歩であり、ヨーロッパの患者に希望をもたらした。現在、ヨーロッパで、この新しい治療法に対して、その効果と安全性について2つのstudyがphaseVまで行われている。 Fuzeonについて、もっと情報を知りたい方は、以下まで。
http://www.fuzeon.com.

SOURCE: Roche; Trimeris, Inc.


Elevated Complication Risk in HIV Patients Undergoing Joint Arthroplasty

A DGReview of :"Total joint arthroplasty in human immunodeficiency
virus-positive patients: An alarming rate of early failure"
Journal of Arthroplasty

05/26/2003
By Deanna M. Green


HIV患者で関節置換術を行う際には合併症の危険が増大する

最近のアメリカでの研究によると、HIV感染患者で、膝や股関節の置換術を行う際には合併症の危険が増大する。HIVの治療の進歩により、HIV 感染患者の年齢も上昇している。その結果、多くの患者で置換術が必要となる程度まで、関節炎症状が悪化している。膝や股関節の置換術により、痛みが取れ、機能が改善する効果はあるが、免疫機能が低下している患者のため、重大な感染の危険も考慮されなければならない。

Mayo ClinicのJavad Parvizi博士らは、膝や股関節の置換術を行った15人の患者の追跡調査を行った。3ヶ月、1年、2年、5年、5年以降の時期に評価が行われた。
置換術後、痛みや機能は回復し、13人は手術後2年間は全く痛みがなかった。徐々に痛みの頻度も増大し、最終的な評価時には、4名で中等度の、3名で高度の痛みを訴えた。さらに、多くの患者で機能回復はしたが、13名で除去や入れ替え等の再手術が必要となった。 6名の患者で深部組織の感染が認められたように、感染の合併症の頻度も高かった。

Parvizi博士はこれらの結果から、HIV感染患者における膝や股関節の置換術の有効期間や信頼性については、さらに症例の集積が必要であるが、合併症の危険も十分に説明した上で行うべきである、と結論づけた。


Enfuvirtide Shows Promise Against Drug Resistant HIV Infection


「Enfuvirtideは薬剤耐性のHIV感染症に対する効果が期待できる」
CHAPEL HILL, NC -- May 29, 2003

北アメリカと南アメリカの患者を対象に行われた研究で、新薬Enfuvirtideは、生命を脅かす薬剤耐性のHIVを治療する新しい治療薬として効果が期待できることが報告された。この研究はNew England Journal of Medicineに5月29日発表された。

「この研究は、既にHAARTが行われた患者について行われた研究の中で最も重要で、HIV分野では画期的である」とDr. Joseph Eron ( the University of North Carolina at Chapel Hillで研究報告者)は述べている。
「大規模な無作為化された研究によって、地方の会社Trimerisで開発された新薬が、新しいクラスの抗HIV薬として高い効果をあることが明白に証明された。」
「Enfuvirtide(T-20)CD4陽性リンパ球またはT細胞へのHIVの侵入を阻止するように働き、現在の治療に耐性のHIV患者の治療に有効である可能性がある。」と述べている。

CD4陽性リンパ球は、病因となるウイルス、バクテリアおよび様々な有機体に対する免疫システムとして重要である。HIVはそのCD4を破壊し、様々な疾病に対する抵抗力を弱めるのでとても致命的である。FuzeonはEnfuvirtideの商標名である。ヨーロッパとオーストラリアで実施された別の研究でも同様の結果が得られ、5月29日のジャーナルに掲載されている。

Eron and Dr. J. Michael Kilby ( the University of Alabama at Birmingham)はentry inhibitorsと呼ばれる新しいクラスの抗HIV薬T-20や他の薬について述べている。Dr. Jacob P. Lalezari(Quest Clinical Research, Mount Zion Hospital and the University of California at San Francisco)は、北アメリカと南アメリカで研究をリードした。アメリカ、カナダ、メキシコ、およびブラジルの48のクリニックや病院から、少なくとも6ヶ月間、抗HIV薬による治療を受けた者か、これらの薬に耐性がある者、あるいはその両者で、さらにHIV−RNAが5000コピーの患者がこのWestern trialに参加した。約500人の患者のうち、3分の2がEnfuvirtideと3〜5種類の抗HIV薬による治療を受け、残りが対照群として抗HIV薬だけによる治療を受けた。

「2つのグループはそれ以外のことは類似していた。」とEronは述べている。治療の24週間後に、対照群では平均でCD4が32個/ml増加しているのに対し、Enfuvirtideによる治療を受けた群は、平均76個/ml増加していた。Enfuvirtideによる治療を受けた患者のHIV−RNA量はコントロール群よりも10倍以上減少した。
T-20での治療群の98%の患者に注射部位に限局した皮膚症状を認めたが、ほとんどは活動を制限するものでなく、また、不快を改善する治療を受ける必要はなかった。この治療を行った研究グループで若干の肺炎を認めた。

「我々の研究では、どんなに効果的な抗HIV薬のコンビネーション治療単独よりもEnfuvirtideはウイルス学的、免疫学的に著しい効果を得られる」と著者は書いている。「新しいクラスの薬として最初のEnfuvirtideの導入は、治療オプションが制限された多くの患者の治療に貢献する」とEronは述べている。KilbyとEron は、新しいクラスのHIV薬物治療の調査では、T-20が今後2〜5年の間に開発されるであろう長期間有効で安全な代用薬として効果が期待できるものとして最も早いであろうことを指摘した