07/06/20,07/19配信分

Treatment Outcomes of Patients with HIV and Tuberculosis

NEW YORK, NY -- June 1, 2007 -


700例の培養陽性結核患者の後ろ向き研究においてrifamicin baseの治療を 受けたHIV感染者の再発率が非HIV感染者にくらべて有意に高いことがわかった。 さらに間欠的ないし6ヶ月の短期療法を受けた群の方が連日内服し、 より長期に治療を受けた群より再発が高かった。 この結果はアメリカ胸部疾患学会発行の Journal of Respiratory and Critical Care Medicine2007年6月号に掲載された。

カリフォルニア大学サンフランシスコ総合病院のPayam Nahid医師ら8人は 1990年1月1日から2001年12月31日までのサンフランシスコ 結核コントロールプログラムに登録された患者を調べた。 研究の前提としてHIV患者の結核治療の最適な期間がまだ不明であり 非HIV感染者と異なるのではないかと考えた。

現在行われている治療レジメンはrifamycinをbaseにして初期の2ヶ月間のみ PZA(pyrazinamide)を含むもので6ヶ月の短期療法が標準である。 現行のガイドラインはrifamycinを使用する場合はHIV感染、 非感染患者によって治療期間について区別をしていない。 標準の6ヶ月治療ではHIV感染における結核の再発を防ぐのに十分ではない 可能性があるとNahid医師はコメントした。

HIV感染者における結核の再発率は6.6%で非感染者では0.8%であった。 この結果はこれまでのHIV感染者と非感染者を比較したさまざまな研究が 有意な差を見つけることができなかったことと対照的です。 再発の指標について分子遺伝子学的な手法を用いて同様の比較を行った 他の研究でも同様の結果を得ている。 HIV感染者でrifamycinをbaseにした6ヶ月の治療を受けた患者 あるいは週に1から3回治療を中断するような患者と毎日内服を行い、 より長期間の治療を受けた患者では再発率が4倍異なることが明らかになった。

また、今回の研究で結核治療中もHAARTを受けている場合は 結核菌が陰性化するまでの期間が短いことと生存率が高いこともわかった。 これまでの研究ではHAARTはHIV感染者において結核の予防には有用であることが 明らかにされたが、治療の結果に与える影響については報告がなかった。 HIV感染者では有意に耐性結核に進展する可能性が高いこと (HIV感染者4.2%対非HIV感染者0.5%)と抗結核薬に対する副作用の発現率も 高いことが示された。

研究者らはHIV感染者の結核治療において最適な治療期間を決めるために、 大規模無作為化試験を行う必要があることを述べている。 Editorのコメントによれば、将来HIV感染者の結核治療のレジメンや 再発率を検討する研究は耐性獲得率等をふくめてfocusを広げていくべきである。 Editorはランセットに発表された南アフリカで見つかる高度耐性結核の報告を 引用してコメントしている。結核の進展をすばやく押さえ込み、 耐性結核の予防にも関連する HAARTの内容について提言した。 再発が限定的な地域では間欠的内服法や短期間の治療が可能かもしれない。 そしてセカンドラインの薬剤も含めたさらなる治療レジメンの検討を継続して 行う必要があるとまとめた。

SOURCE: American Thoracic Society


スクリーニングにおけるHIV-1検出テストの限界−ウガンダでのトライアル−

BMJ. 2007 Jun 1 Gray RHらの報告 (Johns Hopkins大学)


[目的] HIV-1検出迅速キットの限界を評価する。

[参加者] ウガンダ Rakai地方の1517人(15歳〜49歳)の男性。 割礼時のHIV感染予防トライアルでスクリーニングをされた人が対象。

[方法] 感度、特異度、陰性反応的中率、陽性反応的中率を調査した。 3種類の迅速テストと酵素免疫法、ウェスタンブロットとを比較した。

[結果] 迅速テストを酵素免疫法とウェスタンブロットで評価した。 感度は97.7%であった。陽性反応を示した637検体において、 HIVであることを強く示していた。特異度は94.1%であり、 陽性反応的中率は74.0%と低かった。 5.8%(37検体)では弱く陽性反応を示していたが、 それを除くと、特異度は 99.6%で陽性反応的中率は97.7%であった。

[結論] HIV 迅速テストの弱い陽性反応は診断する前には、 酵素免疫法やウェスタンブロット法で確認するべきである。 迅速テストによるプログラムはその質の保証された血清法を使用するべきである。


薬剤警告は、B型肝炎とHIVの治療法の変更を勧告。

Doctors Warn of Deficiencies in Antenatal HIV Testing

LONDON, UK -- June 21, 2007 --


ボルチモア(MD)--2007年6月20日--

今年初めにB型肝炎治療のために広く使用されている抗ウィルス療法に関して ジョーンズホプキン研究者によって指摘された交差耐性についての警告は ドラッグのメーカーと政府機関による迅速な治療法の改訂を促している。

ホプキン伝染病専門医チームによる調査結果は、 6月21日にNew England Journal of Medicineの最新号でオンラインで 発行される予定の記事の中で、entecavirがHIVに同時感染している患者で 決して使用されるべきでない、と示した。 その治療薬の使用はエイズ・ウイルス治療するのに使用される、 ある種の抗ウイルス剤への交差耐性の獲得につながった。

2007年の会議(the 2007 Conference on Retroviruses and Opportunistic infections)における2月の研究初期のプレゼンテーションでは、 ブリストルマイヤーズスクイブ製薬は、 HIVの耐性獲得の可能性を警告するために製品のラベルを変えて、 処方している医師や米食品医薬品局に通知した。 また、米国保健・福祉省(HHS)は治療ガイドラインを改訂した。 HHSは今回、HIVを抑制するための薬剤を使用していないB型肝炎患者の 治療の第一選択にBaracludeというブランド名でより広く知られている entecavirを使用しないように推奨した。

「多くの同時感染者と彼らの主治医はこの薬剤を使用するべきか否か 憂慮しています。」と、上級共同研究者のChloe Thio.MDと述べた。 彼女は、世界中の400万人以上の人が両方のウイルスに 同時感染していることを指摘した。

「両方のウイルスと闘う患者は第一にそれらのB型肝炎を治療するために entecavirが適性な治療薬かどうか確認するために彼らの主治医と 相談するべきです。なぜなら、その治療薬がその肝疾患の治療に有利に 働いているか、またその治療薬によるHIVの交差耐性獲得の可能性を検討する 必要があるからです。」と、Thio(ジョーンズホプキン医科大学の薬の准教授) は発言した。

B型肝炎ウイルス感染は、肝臓を攻撃して、肝硬変、肝臓癌、肝不全による 死亡にすら至りうる。

「同時感染し既にentecavirを使用している患者は、彼らの主治医に予め、 治療を中止する前に、薬剤耐性獲得のいかなる兆候もモニターするための 血液検査について相談するべきです。 その薬剤耐性は引き続き行われるであろうHIV治療の後退の可能性を 示唆するからです。」と、彼女は発言した。 公表された研究で、研究者達はボルチモアとサンディエゴから 同時感染の3症例を提示した。その症例では、entecavirのみによる治療で 血液中のHIVウイルス量が減少していることを報告した。 これはその治療薬がHIVにも影響を与えることができることを示唆している。

2人の患者の詳細な血液分析は、entecavirがHIV複製に干渉し、 1人の患者のHIVでいわゆるM184V変異を生じた事を確認した。 この変異は、免疫系の疾患と闘病するのに使用される2つの主要な治療薬が 有効に働くのを妨げることが知られています。 変異で悪影響される抗HIV薬は3TC、emtricitabineを含んでいる。

結果がCROIに発表されて以来、研究者達は合衆国中から証拠かための ための症例(中にはM184V変異を含む症例もある)を5〜6例集めている。

研究者達は次のステップは、entecavirがウイルス複製に関わる逆転写酵素と どのように干渉するのかメカニズムを理解することであると言います。 研究の目標はM184V変異を含む薬剤耐性獲得のメカニズムの解明である。 また、彼らは、他のHIV変異に関する証拠も探索する事も計画している。

ソース: Johns Hopkins医療機構


CDCによる大規模検査より、的を絞ったHIV検査のほうが効果的である

Targeted HIV Testing More Effective than CDC Mass Testing Proposal

BALTIMORE, MD -- June 13, 2007 --


ジョン.ホプキンス.ブルーンバーグ校の公衆衛生学で HIV予防のエキスパートであるDavid Holtgrave, PhDの解析によれば、 the Centers for Disease Control and Prevention (CDC)が提案する 大規模なスクリーニング検査より、 HIVにハイリスクな集団に的を絞って行なう検査やカウンセリングの方が 効果的であるとのことである。

HoltgraveはCDCの検査戦略ではコストがかさむようだとしている。 年間8億6千4百万ドルかかる。的を絞ったアプローチなら、 同じ値段で3倍のHIV患者を認識でき、4倍の新規患者への予防効果が 可能としている。Holtgraveの研究はCDCの検査計画に対し、 費用対効果を含め調査した最初のもので、 journal PLoS Medicineの2007年6月版で出版された。

CDCはアメリカのHIV患者の25%が、自分がHIV陽性であることに 気付いていないと見積もっている。気付いていない為に、治療法を探しもせず、 他人に広める危険性が増加している。 アメリカのHIV患者にもっと認識してもらうために、CDCはアメリカの医師に、 あらゆる科にかかっている13歳から64歳までの総ての患者に (特別に辞退などしない限り)検査をするように勧めている。 更なる検査需要のためには、医師はHIV検査に通常伴うHIVリスク削減の為の カウンセリングを控えることが出来る。

「CDCの推奨する検査で、公衆衛生学的な有益性がもたらされている 部分もあるが、統計学的に見れば、HIVのリスク削減の為のカウンセリングを 控えるといったことよりも、もっと的を絞ったプログラムの方が、 多くの患者の診断や、感染予防も含め大きな利益が得られる。」 と、Holtage教授は述べた。

標準的な費用対効果の解析を用いると、CDCの推奨するopt-out testingは 8億6千4百万ドルかかると見積もられる。 同じコストで、的を絞ったプログラム(検査とカウンセリングを含む)では 188170人のHIV新規患者を診断できるが、CDCのプランではHIV陽性患者の1%と 考えられる56940人しか診断できない。 加えて、的を絞った方法では、14553人の新規HIV患者を予防し、 感染予防には59383ドルかかると概算されるが、 CDCプランでは3644人の予防で237149ドルを要する。 HoltgraveはHIV感染率がコミュニュティーの0.3%しかない場合でも、 的を絞った方法の方が、キーとなる結果を生んでいる場合があると述べている。

「HIV感染者が皆、生存するためのHIV治療にいきつくよう、 自分が感染していることを認識するのは重要である。 現在の問題点は、患者がHIVを認識するための最も効果的な検査戦略を 決定することである。我々の仕事はこの問題点に対する答えを探すことである。」 と、Holtgraveは述べた。

SOURCE: Johns Hopkins Bloomberg School of Public Health


薬剤警告は、B型肝炎とHIVの治療法の変更を勧告。

Doctors Warn of Deficiencies in Antenatal HIV Testing

LONDON, UK -- June 21, 2007 --


ボルチモア(MD)--2007年6月20日--

今年初めにB型肝炎治療のために広く使用されている抗ウィルス療法に関して ジョーンズホプキン研究者によって指摘された交差耐性についての警告は ドラッグのメーカーと政府機関による迅速な治療法の改訂を促している。

ホプキン伝染病専門医チームによる調査結果は、 6月21日にNew England Journal of Medicineの最新号でオンラインで 発行される予定の記事の中で、entecavirがHIVに同時感染している患者で 決して使用されるべきでない、と示した。 その治療薬の使用はエイズ・ウイルス治療するのに使用される、 ある種の抗ウイルス剤への交差耐性の獲得につながった。

2007年の会議(the 2007 Conference on Retroviruses and Opportunistic infections)における2月の研究初期のプレゼンテーションでは、 ブリストルマイヤーズスクイブ製薬は、 HIVの耐性獲得の可能性を警告するために製品のラベルを変えて、 処方している医師や米食品医薬品局に通知した。 また、米国保健・福祉省(HHS)は治療ガイドラインを改訂した。 HHSは今回、HIVを抑制するための薬剤を使用していないB型肝炎患者の 治療の第一選択にBaracludeというブランド名でより広く知られている entecavirを使用しないように推奨した。

「多くの同時感染者と彼らの主治医はこの薬剤を使用するべきか否か 憂慮しています。」と、上級共同研究者のChloe Thio.MDと述べた。 彼女は、世界中の400万人以上の人が両方のウイルスに 同時感染していることを指摘した。

「両方のウイルスと闘う患者は第一にそれらのB型肝炎を治療するために entecavirが適性な治療薬かどうか確認するために彼らの主治医と 相談するべきです。なぜなら、その治療薬がその肝疾患の治療に有利に 働いているか、またその治療薬によるHIVの交差耐性獲得の可能性を検討する 必要があるからです。」と、Thio(ジョーンズホプキン医科大学の薬の准教授) は発言した。

B型肝炎ウイルス感染は、肝臓を攻撃して、肝硬変、肝臓癌、肝不全による 死亡にすら至りうる。

「同時感染し既にentecavirを使用している患者は、彼らの主治医に予め、 治療を中止する前に、薬剤耐性獲得のいかなる兆候もモニターするための 血液検査について相談するべきです。 その薬剤耐性は引き続き行われるであろうHIV治療の後退の可能性を 示唆するからです。」と、彼女は発言した。

公表された研究で、研究者達はボルチモアとサンディエゴから 同時感染の3症例を提示した。その症例では、entecavirのみによる治療で 血液中のHIVウイルス量が減少していることを報告した。 これはその治療薬がHIVにも影響を与えることができることを示唆している。 2人の患者の詳細な血液分析は、entecavirがHIV複製に干渉し、 1人の患者のHIVでいわゆるM184V変異を生じた事を確認した。 この変異は、免疫系の疾患と闘病するのに使用される2つの主要な治療薬が 有効に働くのを妨げることが知られています。 変異で悪影響される抗HIV薬は3TC、emtricitabineを含んでいる。

結果がCROIに発表されて以来、研究者達は合衆国中から証拠かための ための症例(中にはM184V変異を含む症例もある)を5〜6例集めている。

研究者達は次のステップは、entecavirがウイルス複製に関わる逆転写酵素と どのように干渉するのかメカニズムを理解することであると言います。 研究の目標はM184V変異を含む薬剤耐性獲得のメカニズムの解明である。 また、彼らは、他のHIV変異に関する証拠も探索する事も計画している。

ソース: Johns Hopkins医療機構


B型肝炎ウイルスの治療薬であるエンテカビルはHIV-1ウイルスの複製と耐性に効果がある。

The HBV drug entecavir - effects on HIV-1 replication and resistance.


Johns Hopkins 大学のMcMahon MAらの報告。 エンテカビルは、慢性B型肝炎の治療薬として、FDAから認可されているが、 臨床的に適切な量でHIVの複製を抑制することは今まで認められていなかった。 我々は、B型肝炎ウイルスにすでに感染している3人の患者において、 エンテカビルがHIVウイルス量を1log減少させることを観察している。 そして我々はin vitroでエンテカビルがHIV-1の複製を部分的に阻害することを 確認している。詳細に解析するとこれらの患者のうちの一人では エンテカビル単独治療においてHIV-1のラミブジン耐性 (M184V) を 引き起こしていた。このM184Vはエンテカビルへの耐性をもたらしていた。 HIV-1耐性パターンとエンテカビル使用などをよく知ることによって始めて、 治療歴のないB型肝炎ウイルスとHIV感染を合併した患者への エンテカビルの使用を考慮する必要がある。

N Engl J Med. 2007 Jun 21;356(25):2614-21

*エンテカビルは,B 型肝炎ウイルス(HBV)感染を治療するための 新規抗ウイルス薬である. 初期の in vitro 研究では,エンテカビルにはヒト免疫不全ウイルス 1 型(HIV-1) に対する活性がないことが示唆されていたため, HIV-1 と HBV に重感染し HIV-1 の抗ウイルス治療を必要としない患者に対する HBV の一次治療として推奨されてきた.