07/11/02配信分

Fat on Chest and Upper Back Increases Risk of Insulin Resistance

SAN FRANCISCO, CA -- August 20, 2007--


サンフランシスコの退役軍人病院の研究者らの報告によれば、体幹上部の脂肪(胸部および背部への脂肪蓄積)は、2型糖尿病の前兆の状態としてインスリン抵抗性を増すことと関連が高い。そしてこのような結果は今回初めて報告されたと述べている。

FRAM(Fat Redistribution and Metabolic Change in HIV Infection)と題された抗HIV薬治療を受けているHIV感染者に対して長期の経過観察を行う今回の研究で HIV感染者もコントロールとしての非感染者も同様にこの傾向が見られた。

HIV感染者も非感染者も両方、内臓脂肪の存在が同様にインスリン抵抗性に関連していた。それぞれの脂肪の蓄積のタイプに違いがあってもそれぞれが独立してインスリン抵抗性に関連していることが判明した。 研究結果は出版に先行してAIDS誌のオンライン(http://www.jaids.com/pt/re/jaids/paptoc.htm)で公開された。「我々は脂肪の蓄積がインスリン抵抗性に関連があることは知っていたが、体幹上部の脂肪が独立して関与していることは全く想定していなかった。」とサンフランシスコ退役軍人病院の内分泌・代謝部門の部長であるCarl Grunfeld医師がコメントした。「ほんとに微妙な差しかHIV感染者と非感染者の間には認めらなかったのでもしあなたが体幹の上部に脂肪のある体型であればそれはまずいことです。」と続けた。

細胞レベルでインスリンに対する抵抗性が徐々に形成されていき、その結果として高血糖が持続し健康上のさまざまな障害をもたらす。研究者らは内臓と皮下の脂肪蓄積を926例のHIV感染者と258例のHIV非感染者のコントロールで下肢と腕、体幹上部、体幹下部を測定した。彼らは各位置の脂肪の量に基づいて症例を3群にわけた。

HIV感染者は体幹上部の脂肪量の最も高度なグループが57%でインスリン抵抗性を示した。同様に内臓脂肪の多い群はインスリン抵抗性が半分以下程度であった。HIV非感染者の体幹上部脂肪の多い群はインスリン抵抗性が61%であった。そもそも非感染者の3分の1は高度の内臓脂肪が認めれらなかった。

「基本的に多くの脂肪を体幹上部に蓄積させて内部には蓄積していない人々がいる。そしてそれがインスリン抵抗性の獲得リスクになっている」とGrunfeld医師はコメントした。さらに「内臓脂肪が豊富で体幹上部いはあまり多くの脂肪が蓄積していない場合も同じ船にのっていると考えていい。」とも付け加えた。

もし両方の脂肪が多い場合は致命的ですらある。インスリン抵抗性を獲得する確立はきわめて高い。 Grunfeld医師は「我々は とくに"buffalo hump,"と呼ばれる背部の脂肪蓄積を含めHIV感染者で脂 肪の分布が変動して蓄積する部位について検討している。しかし今回の検討でHIV感染者および非感染者両者でこの部位には脂肪が蓄積しておりインスリン抵抗性のリスクは同等であった。

Grunfeld医師はHIV感染者と非感染者で差が見られなかったのは、アメリカ人の実に3分の2がoverweightで3分の1は肥満であることが一因であろうと説明している。 高い奏功率を示す薬剤治療によりHIV感染者は非感染者と同様の体重問題に直面しているのである。誰であろうとも、多く食べて、運動しなければインスリン抵抗性へ進む可能性があり、虚血性心疾患などすべての体重過多に起因する疾患のリスクがたかまる。

SOURCE: University of California - San Francisco


アルコール消費とHIV疾患の進行との関連が研究により示された

Study Shows Link Between Alcohol Consumption and HIV Disease Progression


ボストン ― 2007年8月20日 ―

ボストン医科大学(BUSM)の研究者は、HIV感染者で、アルコールの消費とHIV疾患進行との間に関連性を見いだした。この研究内容は、"the Journal of Acquired Immune Deficiency Syndromes"の8月号オンライン版に掲載された。

アルコールの摂取は、HIV感染者の間で一般的に見られるが、HIV疾患進行に対してアルコール摂取がもたらす影響について、試験管内で、あるいは動物や人間を対象として研究が行われた。アルコールはいろいろなメカニズムで、リンパ球でのHIV複製の促進を含めて、HIV感染者で免疫能に悪影響を与える可能性がある。

研究者は、アルコールに関する問題を持つ595人のHIV感染者を対象に、CD4細胞数、HIV RNA濃度とアルコールの消費を評価した。

アルコールの消費とHIV疾患進行との関係は、アドヒアランス、抑鬱性の徴候、そして、抗レトロウイルス療法(ART)使用の有無によって階層化し、longitudinal regression modelsを使って調査された。

ART未施行群では、多量のアルコール摂取は、より低いCD4細胞数と相関していたが、ART施行群では、同様の相関は認められなかった。「HIV感染症のように普及した疾患におけるアルコール摂取の問題は、公衆

衛生学的に重要な意味を持つ」と、著者の一人であるBUSM教授ジェフリー・サメートン博士は言った。「普段アルコールを大量に摂取している、ART未施行のHIV感染者がアルコール摂取を慎むならば、病気が進行する危険性を減少させるかもしれない」

研究者はさらに、アルコール非依存症の患者における不健康なアルコール摂取に対する短期間の介入の有効性と、アルコール依存症患者における社会心理的、あるいは薬理的な治療の有効性についても強調した。「証拠は限られているものの、HIV感染患者のアルコール摂取に対する介入は、価値がある目標と思われる」と、著者の一人BUSM教授リチャード・サイツ博士は述べた。


Meth Studyは、HIV感染のリスクが増加していることを示唆している

Meth Study Suggests Increased Risk for HIV Transmission

WINSTON-SALEM, NC -- August 27, 2007 --


先月、メタンフェタミンを使用した北カリフォルニアの男性同性愛者(men who have sex with men (MSM))20人を調べたところ、HIVや他のSTDを広げるリスクが増加していることが示唆された。と、Wake Forest大学医学部の研究者らが報告した。

1189人のMSMにおけるメタンフェタミン使用の割合は、同世代のアメリカ人のレベルの30倍以上であった。メタンフェタミンあるいはmethは極めて習慣性の高い刺激物であり、判断力や抑制の低下、直情的で拡大された性行動の増加が見られる。そしてこれがHIV感染の増加に繋がっている可能性がある。

Studyの筆者は以下の見解を示した。メタンフェタミンを使用している参加者は、過去3ヶ月間で、不適当なコンドームの使用により肛門性交を行なっている頻度が高く、HIV陽性のSTD感染では、勃起治療薬が使用されている頻度が高かった。

「今まで南東部でのmeth使用によるデータはほとんどなかった。meth使用者でHIV陽性が増加しているようにみえる我々のデータは、予防、介入、治療を緊急で行なう必要性を示唆している。」 と、Scott D. Rhodes, PhD, MPH, associate professor in the Department of Social Sciences and Health Policyは語った。

男女両性ともセックスを行なっている場合は、両性にHIVのリスクを広めるリスクがある。と、Rhodesは述べた。

このstudyの結果はcurrent issue of AIDS Patient Care and STDsで出版される。南部におけるMSMのmeth使用者のHIV、AIDSやSTDに関する最初のドキュメントであり、新規感染者の46%に達する。

「この結果では、リサーチや介入をもっと行なう必要性が強調されている。HIV/AIDSの流行は終わっていない。我々は最もハイリスクなコミュニティーに対するアプローチを工夫しなければならない。ゲイと自覚しているかどうかはともかく、MSMでメタンフェタミンのような薬を使用しているものがハイリスクなのは、はっきりしている。しかし、南部では今に至るまで何もなされていなかった。」と、Rhodesは述べた。

参加者は2005年に、5つのゲイバーと北カリフォルニア(主として田舎と郊外)の5つのインターネットのチャットルームから募られ、薬物使用やリスク行為に関する簡潔なアセスメントに答えた。1189人のMSMのうち2/3が黒人あるいは他のマイノリティーで、25%がバイセクシャルであり、平均年齢は29歳であった。

リスクの高い性行動が増加するのに加え、メタンフェタミンを使用している参加者は、高い教育を受け、健康保険にも加入していることが多かった。

「メタンフェタミン使用者が高い教育水準を持ち、健康保険にも加入していることから、我々は、meth使用者に対しての考え方を改めなくてはならないし、こういったタイプの使用者に対して、より洗練された予防戦略をとらなければならない。若い世代では、メタンフェタミンと、性機能不全に対する薬との関連について注意を払わなければならない。 これらの薬剤のうちの1つとmethを併用することが、南部のHIVとSTDの流行に更なる強力なインパクトを与えているのかもしれない。」と、Rhodesは語った。

Source: Wake Forest University Baptist Medical Center


軽度から中等度の肝障害においてダルナビル、リトナビルの用量調整は必要ない。

Presented at IAS By Rachel Parratt  SYDNEY, AUSTRALIA -- July 24, 2007


第4回国際エイズHIVの病態と治療予防に関する会議において、低用量リトナビルと併用投与する有効なプロテアーゼ阻害剤であるダルナビルの全身暴露は、薬物動態的に肝障害には影響しないと報告された。

近年アメリカ合衆国やヨーロッパ諸国で抗レトロウイルス(以下ARV)治療を経験している患者に対してダルナビル600mg/リトナビル100mgを1日2回投与することが承認されている。

ARV治療の薬物代謝に影響を及ぼすとき、肝障害はHIV陽性患者の治療に影響を与えうる。

Researcher Vanitha Sekarが16人軽度〜中等度(Child-pughA〜B)の肝障害を認めるHIV陰性患者の新しいdataを報告した。そして7日間DRV/r600mg/100mgを一日二回投与した16人の健康な対照群と安定状態の薬物動態を第一相試験で比較した。

濃度時間曲線下面積(AUC12)によって測定されたDRV/rの平均の暴露は軽度の肝障害を認める群と健康な対照群間では同様であった。(最小面積の平均AUC12 0.94;90%信頼区間:0.75-1.17)中等度の肝障害を認める群は暴露に僅かな上昇を認めた。

対照群と比較すると最小面積の平均AUC12で約50%高かった。(1.20;90%信頼区間:0.90-1.60)と結果は示している。

有害事象の発生と重症度はgrade1〜2と二つの群では同様であった。ALT上昇(Grade3の有害事象)が1人の患者に認められた。

この研究の最終結果は、軽度〜中等度の肝障害を認める患者にダウナビルとリトナビルの併用投与をすることができるということだ。そして投与量の調整は必要ない。とDr.Sekarは述べた。

[Presentation title: Pharmacokinetics of Multiple-Dose Darunavir in Combination With Low-Dose Ritonavir in Individuals With Impaired Hepatic Function. Poster TUPD]


HIVプロテアーゼ阻害剤はがん治療と同様の可能性がある。

HIV Protease Inhibitors Show Potential as Cancer Treatments

BETHESDA, MD September 5, 2007


様々なプロテアーゼ阻害剤はHIV感染症治療に他の薬剤と併用して使用されており、National Institutes of Health に属するNational Cancer Institute (NCI)の研究者たちは、ある種のがんに対しても効果がある可能性を述べている。

ネルフィナビル(ビラセプト nelfinavir:NFV)、リトナビル(ノービア ritonavir:RTV)、サキナビル(インビラーゼ saquinavir:SQV)は様々な種類のがん細胞の増殖を抑制し、ネルフィナビルが最も強く抑制した。この結果は2007年9月号のClinical Cancer Researchで発表した。

HIVプロテアーゼ阻害剤は非小細胞肺癌を含む、多くのがんの発育に関係する蛋白であるAktの活動性を抑制することが知られていることから、NCIの研究チームはこれらの薬剤を研究した。マウスモデルとinvitroで研究を行った。研究者は非小細胞肺癌に対して6個の異なるプロテアーゼ阻害剤を投与した。9個の異なる種の悪性組織から得られたcell linesの中の60種の癌細胞型にも同様に投与した。HIV感染患者で安全が確認されている投与量を投与した。6個のプロテアーゼ阻害剤のうち、3つの薬剤は(ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル)非小細胞癌と、60種の癌細胞型のすべての細胞型の発育を抑制した。

癌とHIV/AIDSの間には多くの共通点があり、この研究は、NICのHIV/AIDS研究への参加の価値を強調している。

この研究でネルフィナビルとサキナビルは、他のプロテアーゼ阻害剤より可能性がある。これらはそれぞれ腫瘍増殖を妨げる同等の能力を持っている。そしてプログラムされた細胞死またはアポトーシスと呼ばれるが、これらの古い細胞体、ダメージをうけた細胞体を除去する正常な過程も含まれる。これらの2つの薬剤の分子構造は特性で分けられていて、研究で使用した他の薬剤では認められない特性である。そして研究者たちはこの特性こそこの2つの薬剤の強い可能性を証明するものになるであろうと推測した。ネルフィナビルは研究で使用したプロテアーゼ阻害剤の中で最も効果的であった。そしてネルフィナビルはアポトーシスとアポトーシス以外の癌細胞死のを引き起こすことができた。

アポトーシス以外の細胞死は小胞体と呼ばれる細胞にストレスが誘発されることが関係していた。これらは自己貪食に至る。これは自己貪食の正常な過程で、ストレス状態下の細胞にエネルギーを発生する過程である。過去に他の抗癌剤がinvitroで小胞体ストレスまたは自己貪食を誘発ことが示された。しかしネルフィナビルは細胞を移植されたマウス内で、この過程を誘発することが出来た。他の研究もまたネルフィナビルはアポトーシスを引き起こすことができたことを示していたが、アポトーシスでない細胞死の誘発については新しい発見であった。

小胞体ストレスと自己貪食は癌研究の中でも重要な過程ある。なぜならば自己貪食が傷害されていることは癌の発育の原因となるだろうと我々は疑っているからである。とNiederhuberは言っている。これらの臨床が発展したときネルフィナビルにとって小胞体ストレスや自己貪食は有用なマーカーになるであろう。

ネルフィナビルは薬剤感受性と薬剤抵抗性の両者の乳癌細胞の発育を抑制することに成功した。タモキシフェンとトラスツズヌブのような共通の抗癌剤治療に抵抗性を獲得した癌細胞に対して有効である薬剤であることを証明した。またネルフィナビルの使用は放射線治療抵抗性に対しても有効である可能性があると証明する。

この研究結果に基づいてNCI center for cancer researchのMedical oncologybranchに所属するsenior investigatorであるPhillip A.Dennisらは癌患者に対してネルフィナビルを投与する新しい臨床試験を開始した。この治験でネルフィナビルの薬物毒性と薬物動態が決定されるだろう。

既に承認されている薬剤の新しい適応を発見することをrepositioningといい、すでにある薬物毒性、薬物動態、可能性のある副作用の情報を利用する。大腸癌予防のためのCox-2阻害剤投与、MDSのためのレナリドマイド投与などrepositioningの成功例はある。NCIの研究者達は免疫抑制剤であるラパマイシンと黄体ホルモンである酢酸メドロキシプロゲステロンを使用した他のrepositioningの研究を現在行っている。薬剤のrepositioningは危険性の減少とコストの削減をもって新しい薬剤の発展を補うことが出来る。

有効ながん治療の発展を促進させることの必要性は批判的である。とDennisは述べている。すでに人類で使用するためにFDAで承認された薬剤をrepositioningすることは、新しいがん治療の発展を大いに加速することができる。我々の結果は示している。経口または腹腔内投与という異なる2種の投与経路で投与することで広域スペクトルの活動性と能力が得られ、ネルフィナビルはがん治療薬剤として新しい適応をえることに成功することができたことを。

REFERENCE:Gills JJ, LoPiccolo J, Tsurutani J, Shoemaker RH, Best CJM, Abu-Asab MS, Borojerdi J, Warfel NA, Gardner ER, Danish M, Hollander MC, Kawabata S,Tsokos M, Figg WD, Steeg PS, and Dennis PA. Nelfinavir, a lead HIV protease inhibitor, is a broad spectrum, anticancer agent that induces ER stress,autophagy and apoptosis "in vitro" and "in vivo". Clin Can. Res. Vol. 13,No. 17. September 1, 2007.

SOURCE: National Institutes of Health


Interim Results Show High Response Rates for Enfuvirtide Combined With Darunavir in Antiretroviral-Experienced HIV Patients: Presented at IAS

By Rachel Parratt

SYDNEY, AUSTRALIA -- July 25, 2007 --


enfuvirtide (FuzeonR) とdarunavir (PrezistaR)の併用を行った既治療経験患者において24週におけるHIV RNA量がほぼ3分の2の症例で検出限界以下になった。EnfuvirtideはHIV感染に使用できる世界初のそして唯一のfusion inhibitorである。Prezistaはritonavirでブーストして使用するPIである。

Stanford 大学のAssociate Professor であるAndrew Zolopaらは、シドニーで行われた第4回IASでBelow the Level of Quantification (BLQ) studyの結果として報告した。

米国とオーストラリアにおいて24週間の観察期間でオープンレベルの他施設共同研究として行われ、darunavirの耐性レベルに関わらずウイルス学的な治療効果に違いがないことが証明された。

このPIに対する耐性変異の量が患者の治療効果には影響を及ぼさないと思われた。

Darunavirの耐性は三つのグループで示される。低レベル(fold change <10)、中等度(fold change 10-40)そして高レベル(>40)である。エントリーした63例のうち62例はdarunavir/ritonavir 600 mg/100 mg一日2回とenfuvirtide90mg皮下注一日2回とバックグランド薬を併用することで治療された。

結果は64%の患者がHIV RNA量が50コピー以下に低下し治療前からの平均ウイルス低下量はlogで-2.39となった。

50コピー以下に低下した患者のHIVのdarunavir耐性変異との関連をみてみると低レベル- (67%), 中等度- (70%), そして高レベル- (67%)といずれも差がなかった。

Enfuvirtideとdarunavirの併用療法は全体的に認容性が高いが、7例に11種類の重大な副作用がみられた。

Dr. Zolopaはdarunavir/ritonavir と enfuvirtideの使用経験のない患者では、既治療群であって3種類いずれの耐性変異を有していてもウイルス学的な反応は同一である。と結論した。

Fuzeonはロシュ社とTrimerisの共同開発であり、PrezistaはTibotec Therapeutics社が販売している。 そしてThe BLQ studyはロシュとTrimerisが共同スポンサーとなっている。

[Presentation title: Response to Darunavir/Ritonavir (DRV/R) Combined With Enfuvirtide (ENF)-Containing ARV in Triple-Class Experienced Patients Was Not Predicted By Baseline Darunavir (DRV) Sensitivity or Viral Tropism (VT): The BLQ Study Preliminary Results. Poster WEPEB039]


HIV曝露後の予防投与は、スタブジンを含む治療法が耐容性において優れている。

原題: Postexposure Prophylaxis Better Tolerated on Stavudine Regimen: Presented at IAS


シドニー・オーストラリア、2007年7月26日

第4回国際エイズ学会で、HIV曝露後の感染予防のための治療法は、ジドブジンよりもスタブジンを含んでいるもののほうが耐容性において優れていた、との発表があった。

「曝露後の感染予防が効果を発揮するためには、治療薬に対するアドヒアランスが非常に重要と考えられている」とデヴィッド・ホーキンス博士は語った。「これまでの研究では、無作為化されていなかったが、ジドブジンとプロテアーゼ阻害薬〜例えばインジナビルとネルフィナビル〜を含んだ治療薬の組み合わせの場合、耐容性が低いことが示唆されていた。

今回の非盲検無作為化試験で、ホーキンス博士と同僚らは、 HIV曝露後28日間の予防投与を考慮されている患者を対象に、耐容性、安全性とアドヒアランスを、ジドブジン/ラミブジン/テノフォビル服用群と、スタブジン/ラミブジン/テノフォビル服用群との間で比較した。

74名の参加者は治療を終了した後で、症状、アドヒアランスに関するアンケートに回答した。回答はノンパラメトリック検定とパラメトリック検定を用いて、それぞれ分析された、 「対象患者数が少なかったものの、我々の無作為化試験によって、ジドブジンをスタブジンと置き換えることで、テノホビルを含む治療法の耐容性が改善することが示唆された」とホーキンス博士は語った。

この研究で、ジドブジン服用群は、スタブジン服用群に比べて、治療に対する不安のスコアが優位に高かった。ジドブジン服用群は6.8で、スタブジン服用群は2.3であった(P=0.032)。

統計学的に有意差を示した唯一の症状は、嘔吐であった。ホーキンス博士によると、9人の患者がジドブジン服用群で嘔吐を経験したのにくらべて、スタブジン服用群では1人であった。

ジドブジンは、たとえ制吐剤が同時に処方されていたとしても、短期間の服用でも耐容性が乏しい点から、避けたほうが良いと思われる」と、ホーキンス博士は7月23日のポスター展示で述べた。「代替薬としては、テノホビル/エムトリシタビンか、テノホビル、ラミブジンとスタブジンか、あるいは認容性に優れたプロテアーゼ阻害剤が適切かもしれない」 この研究はギレアデ社により資金を提供された。


アバカビルに対しての過敏性は、遺伝子検査によるスクリーニングで100%の効果を示す

Genetic Test 100% Effective in Screening Patients With Abacavir Hypersensitivity: Presented at IAS

By Ed Susman      SYDNEY, AUSTRALIA -- July 26, 2007 --


遺伝子検査は、アバカビルに過敏反応を示すように見える患者のスクリーニングに100%の効果を示し、治療選択の一助となっていることが、第4回国際AIDS学会(IAS)のHIV病理、治療と予防に関するカンファレンスで報告された。

ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤であるアバカビルは、コンビネーション治療の2つの選択肢のうちの1つに当たるが、HLA-B*5701対立遺伝子の検査は、アバカビルを使用すべきではない患者を認識するのに成功した。と研究者は語った。

「この研究で分かったことは、患者の遺伝的情報を基にしてオーダーメードの治療が可能であるということである。」と、Simon Mallal, MD(Director of Immunology and Infectious Diseases, Murdoch University, Perth, Australia)は語った。

PREDICT-1 studyではDr.Mallalらの国際チームは1956人の患者を登録し、半数はスクリーニングをせずにアバカビルを含んだHIV治療を行なった。残りの半分はHLA-B*5701のスクリーニングを行なった。このグループでは、この遺伝子を持たない患者にはアバカビルを含んだ治療を行ったが、陽性の患者についてはstudyから除外した。

「アバカビルによる過敏反応は、時に皮疹を含んだ消化管の障害などの副作用を患者にもたらす。」

アバカビルと他の非ヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤を含んだレジメンを受けている患者に皮疹が出現した場合、医師は原因薬剤がどちらなのか確信が持てない為に、両方の薬剤を中止してしまうことがよくある。 PREDICT-1 trialでは、コントロール群の847人のうち66例(7.8%)が医師により過敏反応の疑いがかけられ、検査を行ったところそのうちの3.4%が実際に過敏反応を起こしていた。HLA-B*5701をスクリーニングしたグループでは、842人中2.7%で過敏反応の疑いが持たれたが、実際にアバカビルによる反応を起こしていたのはいなかった。

「ほとんど完璧に近いトライアルである。HLA-B*5701が陰性の800人以上の患者で過敏反応が報告されたのは1人もいなかった。」と、Dr. Mallalは口演の中で語った。 アバカビルはラミブジンとのコンビネーションでしばしば処方されるが、そうした時に、このstudyは医師にとって一助になるだろう。アバカビルは他にもツルバダやエムトリシタビン、テノフォビルなどHAARTにおいて主要な治療選択肢の一つとなっている。と、彼は語った。

GlaxoSmithKlineによって商標登録されたザイアジェンがこのstudyで提供された。

[Presentation title: PREDICT-1: A Novel Randomised Prospective Study to Determine the Clinical Utility of HLA-B*5701 Screening to Reduce Abacavir Hypersensitivity in HIV-1 Infected Subjects (Study CNA106030). Abstract WESS101]