07/11/28配信分

HIV-Infected Children in Africa Who Receive Care in Primary Health Care Pediatric Treatment Programs Can Have Good Outcomes

CHICAGO, IL October 22, 2007


看護師やその他の医療従事者からケアをうけるアフリカのサハラ以南のHIV感染小児にはよい効果が得られている。 しかし治療を受けてから最初の90日は高い死亡率であり、早期の介入が必要であることが、10月24日および31日のJAMAに掲載された。

この特集は200以上の医療および科学雑誌などとコラボしており、貧困と人類の発展の関係というテーマに対する認識を高めてもらうため速やかに公開された。

2006年末およそ230万人の小児が全世界でHIVに感染していることが示され、無治療で2歳までに死亡している小児はその半数にのぼるとされている。しかし、ARTにより生存期間は延長してきている。ザンビアの健康省は周産期の予防対策にも関わらず多くの小児感染例を認めるLusakaのプライマリーケアクリニックにARTを供給した。

(MBBChで)ザンビアの感染症研究センターのCarolyn Bolton-Moore氏らは政府が提供する18の治療プログラムにエントリーされた小児の早期の臨床的、免疫学的効果を評価した。ケアはナースとクリニックの職員がおこない、4975例がこのケアプログラムにエントリーされ、そのうちの2938例(59%)がARTを受けている。

ARTを受けたすべての小児が有意にCD4細胞数や体重増加、貧血の改善が得られている。ARTを受けた2398例のなかで、経過観察中に198例(8.3%)が死亡しそのうちの112例(56.5%)は90日以内であった。

最初の90日以内の死亡率は高く、特に18ヶ月以内の新生児にその傾向が高い。18ヶ月以内の新生児223例がARTを受け、45例(20.2%)が死亡した。死亡率が最も高いのは標準体重より低い場合と免疫低下の著しい場合であった。

生存率は年齢が上がるとともに改善した。そしてARTを受けた18ヶ月から59ヶ月の年齢の小児672例のうち64例(9.5%)が死亡し、60ヶ月以上になると1503例中89例(5/9%)の死亡であった。

これらの結果は早期診断と紹介の必要性を示しており、もちろんこの問題を解決する最も大切な方法は母子感染の予防とそもそも女性の感染を予防することである。

JAMA. 2007;298(16):1888-1899.

SOURCE: American Medical Association


HIV感染の結果として末梢血単球で認められる変化について

Changes Seen in Peripheral Blood Monocytes as a Result of HIV Type 1 Infection: Presented at ASCP


ニューオリンズ、2007年10月19日

HIV-1感染患者の末梢血単球の特異的な表面マーカーは健常者のものと比べて変わりが無いが、感染した単球は活性化されて細胞内部に変化が生じる、との発表が米国臨床病理学会(ASCP)の年次総会でなされた。

HIV-1は主に、免疫反応で重要な役割を果たすCD4陽性Tリンパ球に感染するが、単球にも同様に感染する。米国クリーブランド、メトロヘルス医療センターの病理学者であるアリ・ガバリ博士によると、単球はHIV-1の感染によって障害されないため、他の細胞に感染する際のリザーバーとして使われると考えられている。

ガバリ博士と同僚は、ウィルス量に関係なく、HIV-1患者と健常者の末梢血単球の表現形と形態を比較する研究を行った。 HIV-1患者と健常な成人の末梢血の単球を静脈血から単離した上で、 細胞の表現型はイムノアッセイを用い、抗原提示細胞の表面マーカーであるCD14、CD16、CD4とHLA-DRの発現量から評価した。さらに光学顕微鏡によって、2群の単球の細胞形態と細胞化学を調べた。また電子顕微鏡検査によって酵素活性(アルファナフチル基酪酸塩エステラーゼ、ANBE)と微細構造を評価した。

その結果、CD14、CD16とCD4の発現量は、HIV?1に感染している単球と感染していない単球との間で同等であった。しかし、HIV-1患者の単球において、単球の活性化を示すマーカーであるHLA-DRの発現量が増加しており、また、ANBE活性も上昇していた。また、顕微鏡検査の結果、HIV-1感染患者の単球には内部構造の違いが存在することが分かった。 細胞質の線維素構造はわずかで、規則的あるいは不規則的なパターンからなり、細胞質の小胞も減少していた。これらの違いの重要性は、十分に理解されていない。

「ウイルスは、感染した単球内で長期間生きることができる。我々は、単球の特異的な表面マーカーの発現について、HIV陽性と陰性の患者の間で違いが無いことを確認した」と、ガバリ博士は語った。「しかし、構造および化学的な内部の異常が存在した。HIV-1患者は、中間径フィラメントの無秩序な配列を持っていた。活性化された単球がHIV-1感染症の経過で何らかの役割を果たす可能性が示唆された」とガバリ博士らは結論づけた。


黒人では、HIVが糖尿病と匹敵するほどのESRD(末期腎疾患)のリスクを増やすが、白人では異なる

HIV Increases ESRD Risk as Much as Diabetes in Black Patients, but not Whites

WASHINGTON, DC October 17, 2007


HIVに感染したアフリカ系アメリカ人にとって、末期腎疾患(end-stage renal disease (ESRD))になるリスクは、HIV感染した白人の6倍に及んでおり、これは糖尿病によるESRDのリスクと匹敵することが11月のJournal of the American Society of Nephrologyによるstudyで報告された。

「我々のstudyで、HIVに感染した黒色人種では、印象的で予期できなかったほどのESRDの割合であったことが示された。一方、HIVに感染した白人では、ESRDの割合は黒人と比べ非常に低く、HIV感染がESRDの感染リスクの増加とは考えられていなかった。我々はESRDになる他の危険因子は、ほとんどないと考えている。」 とカリフォルニア大学サンフランシスコ総合病院のDr. Andy I. Choiは述べた。

研究者らは、2000年から2001年にかけて腎機能検査を行なった200万人以上の退役軍人のデータを解析した。 2004年までの経過観察で、透析や腎移植が必要とされる末期腎不全(ESRD)まで進展してしまった患者が確認された。

このstudyはHIVがESRDにとって危険因子となっているかどうか評価する為にデザインされた。Studyに参加した退役軍人のうち15000人(0.8%)がHIVに罹患していた。HIV陽性患者のうち54%はアフリカ系アメリカ人であった。

白人では、HIVはESRDになる危険を増加させていなかった。白人にとっては糖尿病のほうが約2倍のリスクであり、ESRDの主要な危険因子になっていた。

対して、アフリカ系アメリカ人では、HIVがESRDのリスクをはっきりと増加させており、HIVにも糖尿病にも罹患していない患者の2倍になっていた。アフリカ系アメリカ人にとって、糖尿病もESRDのリスクを2倍にしていた。(白人、黒人ともに、HIVと糖尿病が合併していると、糖尿病単独の場合と比べいくらかESRDのリスクが増加していた。)

別の要因を修正すると、HIVがESRDのリスクになっているのは、黒人が白人の6倍になっていた。アフリカ系アメリカ人にとって、HIVは糖尿病に匹敵するESRDの危険因子であった。

腎臓病はHIVに感染した患者の間で大きな問題となってきている。近年、ESRDに罹患したHIV患者の数は顕著に増加している。

「我々はHIV感染が腎臓病の原因となりうることを知っているが、HIVとESRDの関連においてリスクを量的に調べたものはなかった。」と、Dr.Choiは語った。

この結果は、HIVとESRD間で思いもよらなかった人種間の違いを示した。

「HIVに罹患した黒人と糖尿病に罹患した黒人では、ESRDになる可能性は、ほぼ一緒である。理由は分からないが、HIVに感染した白人では、ESRDになる可能性は黒人に比べごく僅かである。」

研究者らは、この研究が、HIV感染者の腎疾患の広がりと程度に注意を払い続けるように願っている。 「この見解は、HIV感染した黒人の間で、腎疾患のマネージメントを改善する努力の重要性に焦点を当てた。ESRDの危険因子として、HIVのはっきりした人種差は、HIVが腎疾患の進行における 人種差を理解する上でのモデルになることも示唆した。」 とDr.Choiは述べた。

SOURCE: American Society of Nephrology


フロリダ大学の研究者たちはHIVウイルスの誕生から患者死亡までの遺伝子学的旅行を追跡した。

UF researchers track genetic journey of HIV from birth to death


フロリダ州GAINESVILLE 2007年10月16日

フロリダ大学の科学者たちは、HIVがいかにして感染患者個人の体内において致死的な形式のウイルス(AIDS症状が揃う始まりを予告する)に変化していくかを、その患者個人の死亡までの経過を明らかにした。

この発見は治療薬への道を舗装するもので、その治療薬により致死的なウイルスに変化する前のウイルスを標的にするものである、と研究者たちは答えた。「我々は、どのようにHIVウイルスが感染したばかりの状態から致死的な状態に変化するのか非常に興味を持ってきた」とMarco Salemi(フロリダ医科大学の病理学・免疫学・実験医学の助教授で、本研究の指導者)は述べた。

本研究はオンラインで雑誌PLoS ONEの9月号に掲載された。「最近、知られている唯一の事はHIVウイルス群がどのように変異するかだけ。変異が起きれば、AIDSに進展する。しかし、誰もその変異ウイルス群の割合が変化するか知らなかった」と述べた。

それを見出すため、フロリダ大学の研究者たちはHIVに生まれながら に感染した4人の子供のHIVウイルスの遺伝子学的調査を開始した。そして、それを生涯にわたって、しかも死亡後も追跡した。同時に組織サンプルも採取された。高解像度CG技術により、研究 者たちはHIVが人間の細胞に吸着するのを助ける蛋白質の変異をモニターした。

そしてHIVウイルスを2種類に分類した。R5群とX4群である。R5群のHIVウイルスは感染初期に数多くいる。しかし 、X4群のHIVウイルスは最後の舞台の段階で入ってきてAIDS症状がフルセットで揃う丁度直前に出現する。今回の研究者たちはX4群ウイルスが最初に出現する感染患者個別にウイルスを追 跡した。

「一般的なドグマでは、X4ウイルス群はR5群ウイルスよりも病気を起こしやすいとされてきた。それは実際には真実ではない。患者はR5群ウイルスで死亡している」とMaureen Goodenow( その論文の上位著者)とStephany W. Holloway(フロリダ医科大学のAIDS研究の理事)は述べた。「しかし、これらX4群ウイルスの進化は病気の予後の予測には良い指標とはとてもいえない。そのため、もし、そのような進化の方向にHIVウイルスを選択的に進ませる仕組みを理解できたなら、ウイルス進化に関わる段階を理解できたなら、新薬の標的となりうる」。

最近の研究は、細胞培養や、時間とともにウイルス変異に従う動物実験モデルに依存していた。フロリダ大学の研究者たちは、HIV感染者におけるHIVウイルス進化の研究を研究した最初の研究グループである。

今回の研究が、HIVウイルス進化について新情報を明らかにするにつれ、フロリダ大学の科学者たちは、殆どのウイルス変化は胸腺で起こることを発見した。胸腺は胸骨の裏側の免疫細胞の成熟に関係する臓器である。「我々は、後段階のウイルス、すなわちX4群が主に、胸腺に局在していることを発見した」とGoodenowは述べた。「胸腺こそが、ウイルス進化に関係することと、それら ウイルスが局在して増殖していることを言っている」。

X4群ウイルスの起源は科学者たちを長年、悩ませてきた。フロリダ大学の研究は、X4群ウイルスが感染者の体内全てに存在するのではなく 、ある科学者たちが推測しているように、むしろ、そのウイルス群は、AIDS発症直前にR5群ウイルスから直接に進化する。研究者たちはまた、HIVウイルスが子供の感染者において病歴が異な っても、同じような運命を辿ることを明らかにした。「我々は、時間の経過とともにウイルス進化がプログラムのように進むことに注目し始めている。それは患者に関係なく、時間スケールにも関係 ない」とGoodenowは述べた。「それは、ウイルス進化がランダムでなく、実際には、進化の経路を(規則正しく)進んでいる可能性を示している。それはもしかしたら、本当にウイルスが辿るかもしれ ない進化のプログラムかもしれない。

8年前にNIHが設立した基金の研究が立ち上がった時、HIVに感染した妊娠した女性の治療の選択枝は殆どなかった。 しかし、最近の出生前治療は有意に母子感染の頻度を下げた。CDCは2%未満の米国人のHIVに感染した母親は出産時に子供を感染させている、と推測している。それらの薬がなければ、感染 した母親の40%はHIVに感染した子供をつくってしまう。それらの治療は未来の子供を救うかもしれないが、彼らは研究に参加するには遅すぎる対象となってしまう。その子供たちは、最低限の医療しか受けず、そして全員がAIDSのフルセットの病気を生まれた日から発症してしまう。 「それら全部のウイルスの感染を我々は自然経過と呼ぶ」とGoodenowは述べた。

「このことは、我々に、 抗レトロウイルス剤の併用療法なしでは何が起きるかを教えてくれる」。次のステップは大人の感染者においてウイルスが治療前後に辿る進化を辿る(解き明かす)ことである、とGoodenowは述 べた。

今回の研究者たちは、自分たちの発見がウイルスが胸腺で進化することができる能力に干渉する新薬が開発される契機となることを望んでいる。「これは、HIVウイルスが感染した際に進 化し環境に適応することを明らかにした素晴らしい研究である」とオックスフォード大学の動物学部門の研究フェローであるOliver Pybusは述べた。Oliver Pybusは研究チームのメンバーの1人で、3 年前にScience誌で、今回フロリダ大学の研究チームが用いた高解像度技術の論文を公表した。「今回の研究は、初めて、免疫細胞の動きが、ウイルス進化の振舞いとどう関係しているかを示 した。それは感染後の臨床的な予後を決定する」

SOURCE: University of Florida


HIV陽性患者の脳の機能変化はセロコンバージョン後すぐに描出することができる。

Changes in Brain Function for HIV-Positive Patients Are Detectable Soon After Seroconversion: Presented at ANA

By Jacquelyn Beals WASHINGTON, DC October 15, 2007


HIV陽性患者において脳血流(CBF)と脳代謝での酸素消費率の割合(CRMO2)がセロコン バージョン後すぐに、増加するということが、第132回アメリカ神経学学会学術総会 にてポスター発表された。

qfMRI(定量的、機能的MRI)はこれらの変化を描出することができ、神経障害のな いHIV陽性患者に対して早期に神経保護療法を導入することができる。

カルフォルニア州サンディエゴにあるカリフォルニア州立大学神経学部門HIVの研究財団のBeau Ances, MD, PhDらはHIV神経行動学研究所(HNRC)と共同で、研究を行った。その研究は陰性患者13人を対照群(SNC)とし、急性、早期HIV群(AEH)8人、慢性 HIV群(CH)9人に対して行われた。

Primariy goalは、AEH群においてCBFとCRMO2は変化するかどうかをqfMRIで証明する こととした。 レンズ核(LN)はよく障害を受け、臨床検査において精神運動の緩徐化を引き起こし た。とAnces博士は述べた。

qfMRIはfingertappingで示されたLNの機能変化がHIV感染期間を反映するかどうかを判定するために使用された。 CBFと血中酸素量に依存した血流(BOLD)は機能的な作業を行っている間に測定され、 軽度高二酸化炭素血症であった。BOLDとCBF測定値を含んだ式よりCRMO2値は算出され た。 BOLDとCBFの測定値と算出されCRMO2値は分散分析(ANOVA)で分析され、次にT検定 を行った。

SNC群と比較して、AEH群(セロコンバージョンと判定されたから1年以下)とCH群(セロ コンバージョン後1年以上)にてCBFとCRMO2共に有意な上昇を認めた(P値<0.05)。 BOLD値は3群で有意差は認めなかった。

機能の変化は、後に起るグルタミン酸再利用の減少で炎症と酸化ストレスの進行を反 映するだろうと著者らは示した。加えて、HIVはセロコンバージョン後すぐに脳に影響を及ぼし始めることを証明することで、臨床医に神経障害の有無に関わらず、HIV 陽性患者に対して早期にqfMRIで評価を行わせるようにすべきである。

HIV感染は最終的に認知神経学的な機能を障害する。言語、短期記憶の障害、物忘れ、集中力低下、協調運動失調、運動失調、人格変化と不適当な情動応答、ギクシャ クした眼球運動や幻覚さえも症状に含まれる。MRIは一般的に脳組織が萎縮している かどうかを判定するために行うことが推奨されている。

[Presentation title: CBF and CMRO2 Are Elevated in Both Acute/Early and Chronic HIV Infection Using qfMRI. Abstract T-114]


HIV Cases Rising Among Youths; 57% of New Cases are Girls: Presented at IDSA

By Kristina R. Anderson

SAN DIEGO, CA October 12, 2007


フィラデルフィアの若者のHIV感染は危険な性行動だけでなく、免疫抑制と高ウイルス量とが組み合わさることに関連していることがわかった。

フィラデルフィアのSt. Christopher's Hospital for Children のレジデントであるAndres F. Camacho-Gonzalez医師は研究を通して期間中のケアが不十分であり、より迅速な診断がこれらの若年患者のケアには必要であることがわかった。と述べた。

予防と教育の努力による青小年期の性行動の改善の報告に関わらず、HIV感染者は13歳から24歳まで年代で増加している。今回の研究では、この年代においては進歩した抗レトロウイルス治療を受けることができるのにも関わらず、AIDS発症率が15%上昇していることもわかった。

「我々はこの青少年期に対してより重点的に対策を開始する必要がある。今回の研究には静脈注射常用者については含まれておらず、身近な近所の子供たちの現状なのである。」 とGonzalez医師は述べた。今回の研究の対象は北部フィラデルフィアのSaint Christopher's Hospital for ChildrenにおけるHIV迅速検査プログラムでHIV/AIDSと判明した青少年のグループのまとめである。

2003年から2007年までのすべてのnonperinatal HIV陽性患者の53chartを検討した。

迅速検査で陽性となった患者の57%は女性で、年齢の中間値は18歳であった。そして92%はアフリカ系アメリカ人で残りの8%はヒスパニック系であった。

共同研究者のJill A. Foster医師は十代のHIV陽性女性が高率なのは、少女も少年も性感症について非常に楽観的な感覚しかもっていないという傾向があるのではないか。そして感染の事実を知ると精神的な衝撃が大きいといった特徴がある。さらに女性が男性より感染しやすいということも原因している。

CDCにおいてすべてのハイリスク群に対してHIV-1のスクリーニングを行うというような新しい推奨ガイドラインが提出されるのは時間を要する。

たくさんの若者がルーチンなスクリーニングは受けておらず、症状がでてくるまで待っていてそのご治療はより困難になっている。そして自分がHIV陽性であるということに対して精神的に動揺する。

フィラデルフィアの若者の間には高いウイルス量と低いCD4数が示しているように進行した感染症が増加している。

Foster医師は「我々は13歳以上の子供たちに小児科や家庭医そしてその他の診療所においてHIV-1の検査をもっとルーチンに行うことを推奨している。そして我々はここからルーチン検査の必要性をメッセージとして発信する必要がある。」とコメントした。HIV-1感染を示唆するいくつかの早期の症状はフィラデルフィアの診療所を訪れる若年者によってもたらされている。

とくに努力していないのに突然、体重が減少していないか?

咽頭痛と微熱が続いてないか?

インフルエンザ様の症状が咳や鼻症状なしに見られていないか?

インフルエンザと同様な全身の痛みが見られていないか?

発汗がないか?

Foster医師は「我々のクリニックで、若年者が受診する最もよく見られる症状は突然の体重減少です。そして北フィラデルフィアにおいては、ダイエットしてないのにやせてるねというのは、あなたはAIDSだねということを現すのです。」と述べている。

この研究でHIVを診断した場所の50%がかかりつけ医で、16%が産科医、そして10%がHIV専門医のクリニックであった。のこりの24%は赤十字、軍隊、コミュニティセンターそして、種々のウェブサイトであった。

感染のリスクファクターは以下のものであった。

65%はheterosexual

35%はMSM

65% illegal noninjection drug use

49% マリファナでそのうちの25%はさらにその他のrecreational substancesの混合使用者

15% は静脈注射は使用しないがその他の日常活動を妨げる薬剤の使用

43% は性的暴行の履歴があり、近親相姦や2%程にはその性的暴行の結果HIVが感染したと考えられるものがありました。

研究者はHIV専門クリニックとはことなるセッティングでのHIV迅速検査を広く通常のクリニックへすすめることを計画しており、「若年者のHIV感染についてより理解を深めてもらうことが必要であり、社会的に弱者である若年者にそのメッセージが届くことで、HIVの罹患率が減少するだろう。」と研究者はコメントした。

[Presentation title: Youth HIV in the Age of Rapid Testing: Philadelphia. Poster 925]


抗HIV薬は心臓病について罪は無い

HIV Drug Not Seen as Culprit for Heart Disease: Presented at IDSA


(カリフォルニア州サンディエゴ 2007年10月11日)

抗HIV薬を服用中の患者で、これらの薬剤が心臓病の発症に関係していないとする小規模な研究結果が、 米国感染症学会(IDSA)の第45回年 次総会で示された。

「これまでの研究では、多剤併用療法(HAART)を受けている患者は心疾患発症のリスクが高いとされてきたが、我々の結果は異なっていた」と、ワシントン大学医学部感染症科フェローのオネン 博士はポスター提示で語った。

「それらの研究は、より若年の患者群が対象であった。そして、我々の研究では、50歳以上で治療を平均7年間受けている群が対象であった」。 オネン博士は、ウイルス量が血液中で検出できない水準にある場合、抗HIV治療歴が長ければ長いほど、健常者と同等の転帰をとりやすい傾向があることを示唆した。

この研究において博士は、HAARTを受けているHIV感染患者とコントロール群との間で、いくつかの冠状動脈疾患の発生率を比較した。患者の平均年齢は56歳であった。

70名のHIV感染群のう ち、7名(14%)が心疾患を発症し、コントロール群では10名(14%)であった。HIV患者のうちの9名(13%)は、糖尿病と診断され、コントロール群では8名(11%)であった。これらの違いは統計学的有 意差を持たなかった、と博士は報道関係者への説明会で述べた。

一方研究者らは、HIV患者群で高血圧の頻度が高いことに気づいた。HIV患者群の51%は高血圧を発症しており、対照群(P<.05)は31%であった。 HIV患者群ではコントロール群と比べて中性脂肪く、体脂肪が有意に多かった(P<.05)。

一方、LDLコレステロール ― いわゆる悪玉コレステロール ― は、HIV陽性群で有意に低かった(P<.05)。 血糖値も同様であった。

認知症と骨粗鬆症について、両群の間で違いは認められなかった。

以前の研究によると、HAARTを受けているHIV陽性患者では骨粗鬆症発症のリスクが高いとされていたが、今回はより高齢の 患者群を対象とした最初の研究であった。

オネン博士はさらに、今回の研究で冠動脈疾患に関与している可能性がある個別の薬剤については、特定することは出来なかった点に言及した。「これらの結果から、抗HIV薬が他の病気を引 き起こしていないことが確かめられた」と彼女は結論した。


Premature Discontinuation of HAART in Vulnerable Populations Results Largely From Drug Toxicity: Presented at IDSA


2007年10月11日

サンディエゴ HAARTを必要とするほとんどのグループは、消化管の副作用などのような毒性のために治療のコンプライアンスにむらがある。第45回のアメリカ感染症学会で発表された研究で示された。

最近の研究で、HAARTが継続できない特徴的な要因を検索した。アラバマ大学のMichael J. Mugavero准教授はらは、これらの継続不可能な要因を、社会人口統計学的かつ心理社会的、およびレジメンの要素などについて確認するために着手した。 10月6日に、ムガベロ先生は、アドヒアランスと同じように毒性に着目することが重要であることを強調したいとのべた。また、重要な点は様々な患者が様々の要因で継続できないという結果で あるとも述べている。

研究者らのクリニックの705人の患者が、1552のHAARTのレジメで行われた。613(39%)は12ヶ月以内で投与継続できなかった。613(61%)は、12ヶ月後も行われていた。 胃腸障害における副作用は最もよく見られた継続不可能な原因であった。全てのレジメで15%で認められた。

しかし、若年層、女性、NNRTIベースのレジメの患者では消化管以外の毒性も多く (14%)認められた。アフリカ系アメリカ人とIV薬物使用者ではアドヒアランスの不良、ウイルス学的失敗がより多かった。

アドヒアランス不良、ウイルス学的失敗は、耐性変異を引き起こし、抗レトロウイルス療法のオプションを制限することにつながる。HAARTのレジメでは、短期間の継続不能は、負担に見合わない ような集団では、一般的に起こりうると述べている。

治療医を行っている医師は、治療中断のリスクをもつ患者に対して、用心をしておくべきであるし、医療関係者は、患者は消化管症状のためにHAARTを中断しようとしていることを知っている のであれば、HAARTのレジメンを長く継続するために、この副害反応に焦点を当てた教育を行うべきである。用心深く観察し、早期の症状を確認し、下痢などの症状を治療することは、レジメン を長続きさせることになるかもしれないと述べている。

[Presentation title: Short-Term Discontinuation of HAART Regimens More Common in Vulnerable Patient Populations. Poster 891]


失われた世代:出生前にHIV感染した子供たちの医学的、精神的特徴:IDSAでのプレゼンテーション

The Lost Generation: The Clinical and Psychosocial Characteristics of Children With Perinatally Acquired HIV Infection: Presented at IDSA

By Kristina R. Anderson   SAN DIEGO, CA -- October 10, 2007 --


1992年以前に誕生し、子宮内でHIV感染した子供たちが今や成人に達し、医学的な問題や、社会的な適応障害、病気に対する拒絶反応や鬱などの問題を抱えていることが、第45回アメリカ感染 症学会総会で発表された。カナダ、ケベック州モントリオールのマックギル大学小児科助教のChristos Karatzios, MDが10月6日にポスターセッションでstudyの結果について発表した。

Studyは、マイアミ大学小児HIVクリニックで経過観察されている13歳から24歳までの患者の医学的、精神的な特徴を観察したものである。Karatzios博士によれば、アメリカ国内で臨床医によっ て経過観察されている同じようなグループのうち、最大規模で、かつ最も特徴的な青年に対するコホート研究である。 「この母集団のうち、80%が小児期に孤児になっており、成人に成長していく過程でのケアの方法を得る機会を失ってしまっている。従って、彼らは問題事項を処理することができなくなっている。」 とKaratzios博士は語った。

コホート研究によると青年の多くが少年期の終わりまで、今日重要性が確認されている抗レトロウイルス治療を受けていない。このグループは、他のHIV感染集団に比べ、医学的、精神的に変わ った特色を持っていると、研究者は言う。 「重荷を背負った子供たちは、そのまま重荷を背負った大人になる。彼らの多くが治療に結びついておらず、それが、このstudyで私が彼らを“失われた世代”と呼ぶ所以だ。」とKaratzios博士は 述べた。

出生前にHIV感染した青年の生存者のうち3/4に臨床症状があり、成長障害や日和見感染症、慢性肺疾患や神経疾患を抱えている。これらの子供たちは性的に活動的であり、セーファーセッ クスを実践していない。1/3以上がコンドームを使用しておらず、それらのうちの2/3は性的に活動的で、パートナーにHIVにかかっていることを知らせていない。最適な治療を受けていない為、彼 らの大部分が薬剤耐性ウイルスを持っていた。

「HIV陽性の成人にとって鬱や不安感は、プロテクトしないセックスやアルコール、ドラッグなどの危険行為と深い関係がある。結果として彼らの仲間たちに意図しないHIV感染が広がる可能性が 高まる。」と研究代表者はポスターで述べた。

Karatzios博士らのstudyで出た結論であがったものとしては コホート研究参加者の1/3以上が慢性HIV感染による神経学的後遺症を抱えており、HIV脳症が最も多かった。 1/3以上が精神疾患に罹患しており、注意障害、過活動性、鬱が最も一般的であった。 72%が精神状態不良により援助を受けていた。

2005年時点で1/4が日和見感染症と診断されていたが、そのほとんどは致命的なものではなかった。 50%近くが、身長で25パーセンタイル以下で、約20%は5パーセンタイル以下であった。これらの子供たちは成長期に、身長の伸びの巻き返しがなかった。 抗ウイルス治療を受けている総てのもので、プロテアーゼ阻害薬を除く主要な薬剤で耐性変異が見つかった。10%は多剤耐性ウイルスであった。 62%は血中ウイルスが検出できた。 Study参加者の平均IQは78.3であった。

「HIV患者でこの集団を治療する医療者は、彼らが汚名を着せられていたことや、特殊な考えを持っていることを十分に知るべきだ。子供たちに働きかけるようにしなければならない。彼らが必要 とするものに敬意を示し、彼らが、この病気が致命的なものである可能性を理解するまで、彼らとともに取り組むように示すべきである。」 とKaratzios博士は述べた。 若者たちは、アメリカのHIV新規患者のうち、最も拡大の速いグループを代表している。

参照: *Flynn PM, et al. Virologic and Immunologic Outcomes after 24 Weeks in HIV Type 1 Infected Adolescents Receiving Highly Active Antiretroviral Therapy. The Journal of Infectious Diseases. 2004;190:271-279. [Presentation title: The Clinical and Psychosocial Characteristics of Adolescents With Perinatally Acquired HIV Infection. Poster 943]


ハイリスク群妊婦に対するHIV検査の次の手(IDSAでプレゼン)

Second Stab at HIV Testing of Pregnant Women in High-Risk Populations: Presented at IDSA

By Kristina R. Anderson


カリフォルニア州サンディエゴ 2007年10月10日

母子感染(MTCT)を防止するため,ハイリスク群妊婦への繰り返しのHIV検査が推奨される,と第45回IDSA会議で研究者たちが発言した。母子感染は稀なことで,HAARTによって殆どいつも継 ぎ目なく回避される,とKarin Nielsen-Saines(UCLAのDavid Geffen医学校の小児感染症助教授)は発言した。

「HIV罹患のハイリスク地域では,出生前の複数回のHIV検査は良い考えだ」と彼女 は10月6日のプレゼンで発言した。彼女の研究チームは,過去10年でHIV陽性率が有意に高まっているブラジル南部からの女性を調査した。

Nielsen-Saines医師は,ポルトアレグレの大都市部のHIV3次医療機関施設から出生前ケアを受けている女性たちでは,HIV-1罹患率は1997年の0.5%から2007年には3.5%に上昇した。

研究チームは3群についてHIV母子感染の率を記録した。1つ 目は,出生前HAARTを受けた群,2つ目は遅くHAARTを開始された群。3つ目はセロコンバージョンのあった群。3ヶ月前のHIV検査では陰性だった女性を,最初に迅速HIV検査を受けさせた。統 計的手法を使いながら,彼らはHIVセロコンバージョンの発生を評価した。2004年7月から2006年8月まで,11241人の出生があり,うち,318人がHIV感染の母親であった。セロコンバージョンの 発生は11241人のうち,9例であった。つまり,0.8/1,000であった。

HAARTを受けていた女性のうち,193人は,142人の子供は診断され,うち1人の子供はHIV感染陽性で,27人の子供は経過観 察であった。出生前に6人の子供が死亡した。7人の母親が流産した。11人の子供は経過観察中に死亡した。ブラジル保健機関による全妊婦に対するHIV検査受診を促す大変な尽力にも関わ らず,検査を受けることなく分娩室にいる,とNielsen-Saines医師は述べた。

この未検査の女性の群ではHIV陽性率は高く,最近では5.5から7.5%にのぼる。Nielsen-Saines.は「我々の患者が妊 娠中に感染が判明したとき,血中ウイルス量は多く,母子感染はおおいにありえる。パートナーは,HIV感染しても感染の事実を知らない。これこそ,妊娠中に感染する仕組みである。」と述べた 。彼女は,自身が最初のHIV検査で陰性だった女性が,3ヵ月後の検査で陽性になった例をみたことがある,と述べた。彼女は,これの原因として,新たなHIV感染が起きたか,周産期の最初の 検査でウイルス量が検出限界以下だった可能性を挙げた。

研究対象群において高いセロコンバージョンの確率が報告されており,HIV母子感染の高いリスクも報告されているものの,ルーチン のHIV検査は妊娠中と分娩時に推奨されている,とNielsen-Saines医師は述べている。本研究は,出生前の状態にある女性はHIV検査を受けるべきで,かつ最初にHIV感染を認識されたら,抗 レトロウイルス治療を受けた後にも再検査を受けるべきと,本研究は示唆した。

本研究は,出生前の女性患者のパートナーもHIV検査を受けるべきだと示唆している。なぜなら,妊娠期のセロコ ンバージョンのリスクの認識を助けになる。「これは公衆衛生の手段のひとつとして検討されるべきだ」とその研究者たちはポスターの中で述べた。「ハイリスク家族をとらえることは実行可能であ り,2.00ドル以下で迅速診断を行うことも実行可能」とNielsen-Saines医師は述べた。

Abstract 939


治療法を簡略化することでHAART療法のアドヒアランスを改善する。

Adherence to HAART Regimens Improves With Simplified Therapy: Presented at IDSA Presented at IDSA by Kritina R. Anderson

SAN DIEGO, CA October 10.2007


第45回アメリカ感染症学会(IDSA)で報告された研究によると、プロテアーゼ阻害剤 (以下PI)から非核酸系逆転写酵素阻害剤であるエファビレンツ(以下EFV)に変更することつまり、簡略化されたHAART療法を行っている患者に有意なアドヒアランスの改善を認め、それはQOLに関連した健康面の改善に関わっている可能性があるようだ。

著者で、感染症学の専門家、New Jersey PlainsboroのBristol-Myers Squibb社の研 究者であるDaniel Seekins.MDらは、PIベースの治療からEFVベースのHAARTレジメン に簡略化した患者は、治療の48週間後にアドヒアランスの改善を認め、アドヒアラン スの改善はQOLの改善とCD4数の増加に関連していたことがわかった。

この研究データは最もアドヒアランスが低い群とアドヒアランス不良な群の大部分で 著明な改善を認めたことを示しているとSeekins博士は述べた。

またPIベースからEFVベースのレジメンに変更することで、最小の薬物相互作用で投 薬し易くし、錠剤の負担を減らした。多くの場合改良された持久性、安全性、簡便性 の追及で薬剤やレジメンを変更することは、ウイルスコントロールに影響はないこと も示した。

アドヒアランスン不良な患者で困っている臨床医は患者達のためにレジメンを変更す ることができる。とSeekins博士は述べた。

VEST-QDと呼ばれる研究は48週間の無作為open-label,multicenter phase4 studyで、 治療簡略化を評価するために計画された研究で、ウイルス量50コピー以下のHIV-1感 染患者で1回目または2回目の治療で行ったPIベースのレジメンより簡略化されたEFV ベースのHAARTレジメンに変更し、評価した。

2回目のPIレジメンより変更した患者群 は、1回目のPIレジメンの中止理由が、薬物毒性か血漿ウイルス量(50コピー以下を含 む)によるものの場合だけ登録された。

患者らはPIベースよりEFV/ddI/3TCまたはEFVに二つの核酸系逆転写酵素阻害剤を加え たレジメンに変更された。

合計251人の患者は少なくとも研究レジメンの中の投与量で治療された。アドヒアラ ンスのデータは239人に対して有用であった。

そして第一目標は、48週間HIVのウイル ス量を50コピー以下に維持していた患者数を評価することであった。

2つのEFVレジメン群で、48週間のアドヒアランスのレベルは類似していた。そして PI群に対して有意に優れていた。

以前アドヒアランスが最も低かった群でアドヒアランスの改善を認めたことで、体調 が良ければ、薬を飲むだろうということを示している。とSeekins博士は述べた。


"Fresh Hell"症候群:HIV治療開始後の逆説的な炎症反応

The Fresh Hell Syndrome: Paradoxical Inflammatory Response After Initiating HIV Therapy: Presented at IDSA

By Kristina R. Anderson


カリフォルニア州、サンディエゴ ― 2007年10月10日 ―

抗レトロウイルス療法(ART)を受けているHIV患者は、免疫再構築症候群 -活動性の感染症、潜在感染あるいは既感染の臨床的な増悪- を発症する可能性がある。この免疫再構築症候群は、 効果的な免疫反応を発揮することができなかった進行したHIV/エイズ患者に起こる。アフリカでは西欧諸国にくらべてより一般的で、ART施行中のHIV感染患者の約3分の1で見られる。

第45回IDSA(国際感染症学会)の年次会議で10月6日に、ARTにより免疫能が改善されると、それまで免疫系に認識されていなかった微生物抗原の活性化が見られるが、免疫再構築症候群は 潜在的に予測可能であるとの発表がミネソタ大学医学部感染症科准教授、デイヴィッド・バルウェア博士によって示された。

「免疫再構築症候群は劇的で、かつ非典型的である」と、2例の異なる 真菌感染症の写真を提示してバルウェア博士が言った。

「免疫再構築症候群がなぜ起こるかについて、誰もはっきりとは分からないが、免疫系が改善するために通常は自己制限性である」博士 は2人の患者の治療が成功したと言った。

博士によると、もともとこの発表は主に免疫再構築症候群に関して調べ、治療にあたる医師に、この現象が一部の集団で発症する危険性が高いという ことを知らせるため計画されたが、マイクロアレイ(訳注:DNAなどを微小スポットで高密度に配置した基板)の解析による免疫活性化の評価によって判定可能であることが分かった。

免疫再構築症候群には無数の筋書きがあり、初期治療がうまくいっていたとしても、潜在性の日和見感染症の発症、先行する感染症の逆説的な再発などが含まれる。

細菌、抗酸菌、真菌とウイ ルスを含む様々な微生物は、免疫再構築症候群反応を誘発することができる。

結核(TB)が最も一般的であるが、真菌感染症とクリプトコックス髄膜炎も報告されている。

バルウェア博士と同僚 は、カンパラ(ウガンダ)にある感染症研究所から集められた48人のART未施行なHIV感染患者群を対象に、免疫再構築症候群のを予知するバイオ・マーカーを探した。

マイクロアレイ解析は、これらの患者でART開始後に免疫活性化を評価することに成功した。

博士らはTNF-αあるいはインターフェロン反応経路を介してTリンパ球の免疫活性化と炎症反応に関与する、いくつかの遺伝 子が、ART開始後に経時的に減少することを見つけた。

しかし、この減弱している炎症の正常なパターンは、後に 持続的な免疫活性化と炎症を伴う免疫再構築症候群を発症した患者群では異 なっており、将来の免疫再構築症候群の発症を予測可能と考えられた。

「ここに含まれる大部分の遺伝子経路は細胞シグナル経路、細胞周期/細胞死の経路を含み、T細胞の活性化に関与している。

このことから、ARTに先だってT細胞の代謝が亢進している場合、 免疫再構築症候群の発症に関与しているのかもしれない」と博士は、自身のポスター発表で述べた。

博士らはさらに、細胞シグナルと細胞周期の違いに基づいて、免疫再構築症候群を発症す る危険性が高い患者を同定可能であると結論づけた。


HIV-1感染した人々に対するB型肝炎ワクチンの有用性

Clinical Efficacy of Hepatitis B Vaccine in HIV-1-Infected Individuals: Presented at IDSA

By Kristina R. Anderson


2007年10月10日

サンディエゴでの発表 B型肝炎ウイルスへの既感染はHIV感染した患者の10%以上に合併している。HBVワクチンをこれらの患者に接種することが推奨されているが、全ての患者に与えられていない。

このことの研究結果が、45回米国感染症学会で報告された。 10月6日にはHIVに感染した患者でのHBVワクチンの接種率を改善させるコホート研究結果が示された。ワクチンの接種が一律に行われていないことので、ワクチンの有用性を強固に示すそう と思ったとSan Antonio Military Medical Centerの研究員のMichael Landrum医師は述べた。

Tri-Service AIDS Clinical Consortium HIV Natural History Study にエントリーされている1768 人のHIV感染患者でコホート研究が行われた。これらの患者はエントリー時点で病歴と血清学的 検査でHBV感染ななかった。このグループは平均55ヶ月(29〜98ヶ月)観察された。

このグループでは942人(53%)でHBVワクチンが接種された。年齢、民族、HAARTを受けているかなどを調節して、少なくともHBVワクチンが一度でも接種されているかどうかとそれによってワクチン接種を受けていない患者とでHBV感染を減らすことが出来たかどうかを調査した。

もし、患者が受けなかった場合にはワクチンにはHBV感染のリスクと50%減らす機会を失っていることを確かめてほしい。Landrum医師はのべている。副害反応は、接種局所の痛みであった。 認容性は非常に良好であった。

HBV感染のリスクは、若年、アフリカンアメリカであること、HAARTを受けていないこと、ワクチン接種がされていないことであった。この研究では1回またはそれ以上のワクチン接種を受けた68人 の患者は感染した。

このことはこれらの患者は6ヶ月のワクチン接種スケジュールが終了するまでにHAARTを受けていなかったことに起因していた。 この研究は、HIV感染患者におけるHBVワクチンの長期的な有効性についての唯一の研究である。

また一回のワクチン接種での血清学的反応がHBV感染を予防することになることを示した はじめての研究である。免疫システムが脆弱な患者であってもHBVワクチンにはきちんと意味のあることが示された。


ドラッグカクテルはHIVによる脳のダメージを止める

Drug Cocktail Stops Brain Damage Caused by HIV

ST. PAUL, MN October 10, 2007


HIVによる感染症を薬剤の組み合わせで治療するのは、広く行なわれている方法だが、それがウイルスによる脳のダメージも止めるというstudyが2007年10月9日のthe medical journal of the American Academy of Neurologyで発表された。

Studyには平均年齢38歳の53人の男女が参加した。参加者には1年間にわたってHAART(Highly Active Anti-Retroviral Therapy)として知られている数種類の薬のコンビネーションが与えられ た。

研究者たちは、治療の前後に参加者の脳脊髄液を調べ、neurofilament light proteinといわれる脳損傷のマーカーのレベルが上昇しているかをチェックした。

Studyの参加者のうち21人が治療前の段階で、この蛋白のレベルが高値であり、脳に損傷を受けていることが疑われた。

しかし、3ヶ月のHAARTによる治療後、このうちの半数近い患者で蛋白 のレベルが正常化していた。

1年間の治療終了時点では、脳の損傷を示唆するマーカーが高値であったのは僅か4人のみであった。 加えて、study開始時点で蛋白が正常レベルであった32人は経過観察中も、1人を除いた全員で正常レベルであった。

「このタイプの治療がHIVによる脳損傷のプロセスを止めることが示された。このstudyは、neurofilament light proteinが脳損傷のモニターリングのマーカー及び、HAARTの効果を評価をする上で も有用であることが示された。」 と、研究主任のA*sa Mellgren医学博士(PhD, with the Clinic of Infectious Diseases SA"S in Bora*s, Sweden, and the Sahlgrenska Academy at Go"teborg University in Go"teborg, Sweden)は 述べた。

このstudyでは、蛋白が高レベルであった21人の患者のうち9人が認知症で、結果としてAIDSを発症していた。彼らの蛋白レベルはstudy開始時点で認知症でなかった患者と比べて、著しく高か った。

「これら認知症であった患者のうち4人は、study終了までに蛋白が正常レベルに戻っていなかったが、studyがもっと続けば、これらのレベルが正常化する可能性がある。」 とMellgrenは言った。

Mellgrenは、このstudyで行なわれた既知の検査に加え、更に拡大された神経学的検査を含んだ、長期、広範囲にわたる蛋白のstudyが必要とされていると、述べた。

このstudyはNational Institutes of Health、Go"teborg UniversityとResearch Foundation of Swedish Physicians against AIDSからの資金提供を受けた。 SOURCE: American Academy of Neurology


「抗真菌薬のGentian VioletはHIV感染患者にとって有効で最も低価格の局所塗布薬である」とIDSAでプレゼン。

Fungicidal Gentian Violet Most Potent and Least Expensive Topical Agent for HIV-Infected Patients: Presented at IDSA


Kristina R. Andersonの報告。 カリフォルニア州サンディエゴ 2007年10月9日

口腔カンジダ治療に一般に用いられる治療薬の比較研究の中で、gentian violetが最も有効で高価でない代替品であった。最近、HIV患者の鵞口瘡の治療において、より高価なfluconazoleと nystatinの、より高価でない代替薬の比較研究において、研究者たちはgentian violetを口腔カンジダ治療において使うことを結論付けた。

その研究者たちは、各種の治療薬を比較した。gentian violet, melaleuca, chlorhexidine, povidone iodine の効果ととfluconazoleの効果を比較した。筆頭著者のRana Traboulsi医師(クリーブランド州オハイオのCase Western Reserve大学の医学真菌セ ンターとクリーブランド口腔HIV/AIDS合同研究者の1人でprotocolを書いた)は、the Infectious Diseases Society of America (IDSA)の第45回会議の10月5日のポスターセッションにおいて研究成 果を発表した。

head-to-head研究では、AIDS患者の口腔内擦過物から得たCandidaに対する、gentian violet, melaleuca, povidone iodine, chlorhexidineの抗真菌活性をin vitro試験で比較した。 これにより、次の臨床試験で評価される最も有効な薬物を理論付けした。gentian violetは安全性に関しては長い歴史を有し、今回試験された薬剤の中でカンジダに対し最も有効であることを示 した。しかし、他の薬剤と異なり、殺真菌活性がありmfluconazole耐性真菌株にも有効であることを示した。

Traboulsi医師は「我々は文献についてreviewを行ったし、ランダム基盤以外においてア フリカで使用されているもの以外は何も見なかった」と述べ、さらに彼女の研究成果は感染症の雑誌に投稿準備中であることを付け加えた。 gentian violetに関する研究総括は以下のようになる。

・gentian violetは試験された薬剤の中で最も有効かつ高価でない局所塗布薬である。

・Candida albicans全ての種に対し、gentian violetは有効であり、fluconazole耐性のCandidaに対しても有効であった。

・gentian violetとfluconazoleの併用in vitro試験において、相互間の干渉作用を認めないことが証明された。

・Gentian violetは口腔咽頭Candida症の治療・予防のための併用療法としての便利さがある。

口腔咽頭Candida症はAIDS患者のほぼ全てにおいて認められる。 鵞口瘡はかなりの疼痛、不快感を来たし、使える資源が限られるHIV患者にとっては死亡リスクとなりうる。しかし、fluconazoleとnystatinは比較的高価である。Traboulsi医師は自分の研究が gentian violetの臨床試験をprotocolに組み込んだと述べた。「これは高価でない薬で、一般的な抗真菌薬が高価で使えないアフリカでも広く使える」と述べた。

プレゼンタイトル「gentian violetはHIV感染者の口腔内から分離されたCandidaにも有効」ポスター553


HIVの治療によってHIV感染患者は体重過多のアメリカ人とほとんど同等であることを認められた。

HIV Therapy Allows Patients to Be Like Most Americans -- Overweight: Presented at IDSA

By Ed Susman  SAN DIEGO, CA October 5, 2007


HIV患者にHAARTを行った結果の一つは、治療を受けた患者は、非感染で少なくとも肥満のリスクを持っている人のようになれる機会を得たことである。「1980年代のHIV感染患者は罹患期間が長ければ長いほど、よりやせ傾向にあった。しかし現在のHIV患者は罹患期間が長ければ長いほど、より肥満傾向にあるようである。」とカルフォルニア州のサンディエゴにあるTriService AIDS Clinical ConsortiumのResearch PhysicianであるNancy Crum-Cianflone, MD,が述べた。「なぜならば、新薬の出現により、HIVは慢性疾患になったからである。このことは、HIV感染患者は非感染のアメリカ人とほとんど同じであることを認めることとなった。そして、ほとんどそれは彼らが太りすぎであることを意味している。」と彼女は10月4日、第45回アメリカ感染症学会(IDSA)にて述べた。

研究に参加しているHIV治療を受けている663名の患者のうち、46%は体重過多(BMI≧25)に分類される判定基準を満たしていた。さらに17%は肥満(BIM=30)の判定基準を満たしていた。ちょうど3%はやせ(BMI<20)の判定基準を満たしていた。やせの閾値(BMI=18.5)に達した患者はいなかった。

Dr.Crum-Cianfloneはコホート研究に参加している患者の63%が体重過多もしくは肥満で、またアメリカの66%人々が肥満であるとみなされており、これと類似していることに気づいた。「診断当初は、約46%の患者は体重過多であった。」とDr. Crum-Cianfloneが述べた。「しかし治療を開始してから、体重過多の患者は72%になった。」しかしながら、HAARTのせいで、これらの患者が太ったわけではないと彼女は述べた。HAARTにより病気が非常に良好にコントロールされたため、患者たちは過食で運動不足の非感染の人々に加わる機会を得たと彼女は示している。この研究は医療行為のためにも意味があるとDr. Crum-Cianfloneは述べた。「我々はがん予防や血圧コントロール、肥満のような通常の健康問題に注目し始める必要がある。」と彼女は述べた。

この研究は10月6日のポスターセッションで発表する予定である。

[Presentation title: Obesity Among HIV Patients: The Latest Epidemic. Abstract 1028]