08/10/21配信分

FDA Approves Atazanavir Boosted With Ritonavir for Treatment-Naive HIV Patients

NEW YORK October 2, 2008

米国食品医薬品局(FDA)はHIV初回治療の患者に対してrtv100mgでブーストしたATV(レイアタッツ)の300mg1日一回内服を承認した。

CASTLE studyにおいて48週時点で一日2回のカレトラbaseの治療との比較で非劣勢が証明されことでFDAは承認を決定した。

CASTLE studyではATV群が総コレステロール(13%)、LDLコレステロール(14%)、HDLコレステロール(29%)、TG(15%)それぞれ上昇率が低かった。

ATV群の2%、カレトラ群の8%が高脂血症の治療を必要とした。(もともと両郡ともに1%gは高脂血症治療を必要としていた。)

Grade2から4の副作用の頻度は2%カレトラ群より多かった。内容としては黄疸、嘔気、皮膚発赤であった。Grade3から4の副作用についてはATV群で総ビリルビン値の上昇が34%でみられ、カレトラ群の1%未満と比べて大きく異なっていた。

SOURCE: Bristol-Myers Squibb

「マラビロックは薬剤耐性を示すR5 HIV-1感染患者に対し48週の時点で効果を示した」

原題:Maraviroc Shows Efficacy Over 48 Weeks in Drug-Resistant Patients With R5 HIV

ニューヨーク、2008年10月2日

マラビロックは、治療歴のあるR5 HIV-1感染患者において、48週の時点で有効であったとする研究が、New England Journal of Medicine誌(NEJM)10月2日号に掲載された。「治療歴がある患者が治療に失敗した場合でも、マラビロックを他の新規抗HIV薬と併用することにより、その大部分でHIV感染を再びコントロールできることが期待される。これは重要なステップである」と、研究を指揮したロイ・グーリック博士(ニューヨーク、コーネル大学HIV治験センター)は語った。「抗HIV薬によりウイルス量を抑制し、CD4陽性細胞数を増加させることで、HIV感染者はより健康に長生きすることができる」。

2つの二重盲検プラセボ対照第3相試験(Maraviroc versus Optimized Therapy in Viremic Antiretroviral Treatment-Experienced Patients:MOTIVATE1, 2)において、至適基礎療法を受けている患者にマラビロックを投与した場合、プラセボ群と比較して、ウイルス量の有意な抑制と、CD4陽性細胞数の有意な増加が認められた。この二重盲検試験は、抗レトロウイルス薬3クラスに耐性を示すHIV患者1049名を対象に行われた。これらの患者は、マラビロック1日1回投与群、1日2回投与群、プラセボ投与群の3群に割り付けられ、安全性と有効性が、48週後に評価された。その結果、マラビロックを1日1回または2回服用した群のほうが、プラセボ群と比較してHIV-1 RNA量が50コピー/mL未満となった患者が多かった(43-46%対17%)。CD4陽性細胞数についても、マラビロック投与群のほうがプラセボ群よりもベースラインからの増加がより多く認められた(+116-124対+61個/mm3)。有害事象の発現頻度は、各群の間で同等であった。

MOTIVATE試験のサブグループ解析結果もまた、同じ号のNEJMに発表された。「サブグループ解析の結果においても、マラビロックと標準的な抗レトロウイルス療法の併用により、プラセボ群とくらべて、一貫した臨床効果が確認された」と、このサブグループ解析を指導したドイツ、ケルン大学のグレッド・フェトケンホイヤー博士は語った。「これらの結果により、マラビロックは治療歴を有するR5 HIV感染患者に対して新たな治療の選択肢をもたらすことが示された」。

この記事の元となった論文
1. Maraviroc for Previously Treated Patients with R5 HIV-1 Infection R.M. Gulick and others (N Engl J Med 2008; 359 : 1429 - 41)
2. Subgroup Analyses of Maraviroc in Previously Treated R5 HIV-1 Infection G. Fatkenheuer and others (N Engl J Med 2008; 359 : 1442 - 55)

治療経験のあるR5 HIV-1感染におけるマラビロックのサブグループ解析

Subgroup analyses of maraviroc in previously treated R5 HIV-1 infection.

1: N Engl J Med. 2008 Oct 2;359(14):1442-55. Comment in:N Engl J Med. 2008 Oct 2;359(14):1509-11.

Fatkenheuer G, Nelson M, Lazzarin A, Konourina I, Hoepelman AI, Lampiris H, Hirschel B, Tebas P, Raffi F, Trottier B, Bellos N, Saag M, Cooper DA, Westby M, Tawadrous M, Sullivan JF, Ridgway C, Dunne MW, Felstead S, Mayer H, van der Ryst E; MOTIVATE 1 and MOTIVATE 2 Study Teams. Collaborators (300)

Universitatsklinik Koln, Cologne, Germany. g.faetkenheuer@uni-koeln.de

背景:

キーとなる患者集団において、マラビロックの効果と安全性をより良く記述する為に、抗レトロウイルス治療経験者におけるマラビロック対既知の最善の治療(MOTIVATE)1と2の仮解析が行なわれた。

方法:

我々は2つのstudyについて48週にわたる以下のデータを解析した。性別、種あるいは民族、クレード《訳注:共通の祖先から進化した生物群?》、ケモカインレセプターCCR5デルタ32の遺伝子型、スクリーニング時点でのウイルス量、適切なバックグラウンド治療(OBT)でエンフビルタイドを使っているかどうか、ベースラインのCD4細胞数、抗レトロウイルス活性に影響を与える薬の数、最初に使われたバックグラウンドの薬、ベースラインのトロピズム。 治療に失敗した場合のウイルスのトロピズムの変化やCD4数の変化も評価した。B型肝炎ウイルス(HBV)やC型肝炎ウイルス(HCV)に重複感染している患者でのトランスアミナーゼレベルも解析した。

結果:

OBTにマラビロックを加えた群と、プラセボを加えた群では、ベースラインでのCD4数が低値であったサブグループや、スクリーニング時のウイルス量が高値であったサブグループ、OBTを受けていなかったサブグループも含めた総ての集団でマラビロック群が上回っていた。バックグラウンドとして最初に使用した薬のウイルス学的な解析では、マラビロック治療開始時に、マラビロックに加えた新しい薬の上乗せ効果が認められた。マラビロックで治療に失敗した患者の多くが、失敗時にCXCR4に結合するウイルスを持っていたが、プラセボで失敗した群と比べCD4数の減少に差はなかった。HBVやHCVを重複感染している患者を含むサブグループでも、ベースラインに比べ、著明な肝毒性を認めなかった。

結論:

48週のデータから得られた仮解析では、治療経験のあるR5タイプのHIV-1感染患者の幅広い層にとって、マラビロックは重要な治療オプションとなることが示された。

ClinicalTrials.gov numbers, NCT00098306 and NCT00098722.) 2008 Massachusetts Medical Society

Publication Types:

Research Support, N.I.H., Extramural

Research Support, Non-U.S. Gov't

PMID: 18832245 [PubMed - indexed for MEDLINE]

陰茎包皮の切除は、MSMのHIV感染のリスクを減少させない。

Circumcision Not Associated With Reduced Risk of HIV for Men Who Have Sex With Men

2008年10月7日 シガゴ

10月8日に発行されたアメリカ医学会雑誌に掲載された研究によると、以前の調査研究の解析では、陰茎包皮の切除がMSM間のHIVやその他の性感染症のリスクを減少させることについては、エビデンスが充分でないことが指摘されている。

アフリカ男性間で行われた無作為比較試験では、男性の陰茎包皮切除は、異性間においてHIV感染の伝播の可能性を50〜60%まで減少させるとしているが、MSM間において包皮切除がHIV感染のリスクを減らすかどうかについては示されていない。

Georgia州AtlantaにあるCenters for Disease control and PreventionのGregorio A. Millettと同僚らは、MSM間のHIVや他の性感染症と包皮切除との関連を調査した15の研究のメタアナリシスを実施した。その調査研究には、53567人のMSMが参加し、52%は包皮切除を行っていた。 研究者らは非包皮切除者と比較して、包皮切除者においてHIV陽性になる可能性は低いという有意な差は認められなかった。対照的に統計学的にHIV感染と包皮切除との有意な関連性は、1996年にHAART導入前に行われたMSMの研究で明らかになっていた。

HAART後に行われた研究では、包皮切除とHIV感染との関連に関しては統計学的な有意性は認められなかった。 これらの違いに対する可能な解説としては、HAART後MSMの性的な危険行為の増加が関係している可能性があると言える。HAARTはHIVの伝播を制限するという信念はMSM間の危険な性行為の増加と関連し、HAART出現以来の時代は、MSM間の危険な性行為の高い割合、性感染症の大流行、HIV感染の増加によって定義されている。と著者らは記述している。 主にAnal sexに従事しているMSM間では包皮切除とHIVとの関連は保護的ではあるが、統計学的に有意ではない。性感染症の解析においても、同様にMSM間の包皮切除との統計学的に有意な関連性は認められていない。

これらの発見は、MSMを対象に行われた包皮切除とHIVやその他の性感染症との関連性に関する有用な観察研究ではエビデンスは不十分であると指摘している。と著者らは記述している。 MSM間の包皮切除とHIVとその他の性感染症との関係性をさらに明らかにするために、追加の研究が必要である。 付随的な論説において、Tennessee州NashvilleのVanderbilt医科大学のSten H.vermund医学博士とHan-Zhu Qian医学博士は、将来行われる研究結果で、MSMがHIVのリスクを減らすために包皮切除をするべきかどうかを解答できるだろう。と記載している。

Millettらによるメタアナリシスは、臨床試験への投資に対する主張や非難することに使用されるだろう。 ある人たちは億万ドルの費用がかかる臨床試験を正当化するために、利益は丁度良すぎるだろうと論じるだろう、他方では臨床試験だけでこの重要なHIV予防に関する問題に答えることができるだろうと述べる人たちもいるだろう。

同性愛者でない男性の包皮切除に対する障害は、人間の権利に関する問題、倫理学的、法律的な問題、高いコスト、痛みに対する恐怖、安全性に対する関心、外科的サービスの有用性、男性達が保護と危険性の程度を過大評価するというような性的なリスクの補償を含んでいる。他のHIV予防に関する試験では、包皮切除は一般的にHIVのリスクを減らすために有効であるとするための効果は不十分だろうと指摘し、そして実質的で、持続性の予防効果のある、他の予防様式と併用するべきだろうとしている。

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