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検査・モニタリング2005.1月
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JAIDS38(1):1-4 Bi, X et al Modified Dynabeads Method for Enumerating CD4+ T-Lymphocyte Count for Widespread Use in Resource-Limited Situations.
<資源不足の状況下で広汎な利用を目指したCD4陽性Tリンパ球数計数の修正Dynabeads法>
HIV-1感染者のCD4陽性Tリンパ球数計数に関して、Dynabeads法の利用の可能性が示唆されている。本法の費用をさらに低減し手順を簡略化するため、Dynabeadsのボリュームを小さくし、ウオッシュ回数を増し、染色過程を省略し、CD4細胞数を光学顕微鏡下で直接計数するようにした。血液サンプル246件のCD4細胞数を計測して、フローサイトメトリと比較したところ、結果は有意な相関を示した。修正Dynabeads法を用いた1件の検査費用は使い捨て材料の費用を含めても$3以下と見積もられ、資源不足の状況下において抗レトロウイルス療法のモニタリングに有用である
JAIDS38(1):23-30,2005 Aziz, S et al Replication of M-tropic HIV-1 in Activated Human Intestinal Lamina Propria Lymphocytes Is the Main Reason for Increased Virus Load in the Intestinal Mucosa.
<腸管粘膜におけるウイルス量増大の主な理由は、活性化ヒト腸管粘膜固有層リンパ球でのMトロピックHIV-1複製>
胃腸管はHIV大量複製が早期に行われる部位であり、CD4陽性T細胞の顕著な減少に関連する。この部位でのHIV複製増大の基本的特徴を検証するとともに、T細胞刺激がM/TトロピックHIV株の複製に及ぼす影響についても研究した。MトロピックHIV-1株は腸管粘膜固有層単核細胞において、一方、TトロピックHIV-1株は末梢血単核細胞で選択的複製を示した。検証の結果、ホーミングマーカCD103発現ではなく、腸管における標的細胞の活性化状態の上昇が、HIVの大量生産に直接的に関連することを観察。
AIDS18(18):2430- Bleeker-Rovers, C P et al F-18-Fluorodeoxyglucose positron emission tomography for visualization of lipodystrophy in HIV-infected patients.
<HIV感染患者におけるリポジストロフィの明視化のためのF-18-蛍光デオキシグルコース陽電子断層撮影法>
(手紙)F-18-蛍光デオキシグルコース(F18FDG)陽電子断層撮影法(FDG-PET)を用いてグルコース-アップテイクを明視化することで、活性化リポジストロフィをモニターできると仮説を立てた。リポジストロフィを有するHAART受療HIV感染者4名中3名で、皮下F18FDGアップテイクの顕著な増大を観察したが、リポジストロフィのないHIV感染コントロールではこれを認めず、これがリポジストロフィの明視化に適切なツールであることが示唆された。
AIDS19(1):77-84,2005 McGarrigle, C A et al Investigating the relationship between HIV testing and risk behaviour in Britain: National Survey of Sexual Attitudes and Lifestyles 2000.
<英国におけるHIV検査とリスク行動との関連性を調査:性的態度およびライフスタイルに関する2000年国民調査>
英国においてHIV検査は比較的一般的に実施されているが、今だに集団ベースの献血および出産前スクリーニングプログラムに大きく関連。これに対し、自発的秘密裡のHIV検査は今だハイリスク(性的または薬物静注)行動またはハイリスクを有する集団サブグループとの関連が高い。未診断HIV感染を低減するための戦略には、HIV検査をさらに標準化し広範囲に利用されるよう努力が要求される。

検査・モニタリング2003.5月
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HIV Clinical Trial 4(2):92-98, 2003 Grimes RM (Univ Texas Hlth Sci, USA) et al Use of bDNA Testing in the Immunologically Nonresponding Patient Who Has a Low or Undetectable Viral Load by RT-PCR Testing
[RT-PCR検査でウイルス量低値または検出限界以下にも関わらず免疫学的非奏効患者におけるbDNA検査]
RT-PCR検査でウイルス抑制が確認されているにもかかわらず免疫学抵抗下の得られないHAART歴6ヶ月以上の48例を対象にbDNA検査を実施したところ、15%でRT-PCRで3000コピー以上に相当するウイルスが検出された。bDNA検査はこれらの患者に有用と考えられた。
AIDS 17(6):815-820,2003 Mekonnen Y (Ethiopia) et al Simple markers for initiating antiretroviral therapy among HIV-infected Ethiopians
[エチオピアのHIV感染者における抗ウイルス治療開始の簡易マーカー]
リソースの乏しい国での治療開始の簡便マーカー、DHHSガイドライン及びリソースの乏しい国向けのWHOガイドラインに沿った治療タイミングについて検討。1997-2001年に試験参加HIV患者155例中35例が死亡。簡便な死亡予測因子はBMI低値、HIV関連症状、貧血及び白血球<1500だった。試験期間中87%が簡便マーカー及びDHHSガイドライン両者により同様の治療/非治療管理を受けた(治療114例、非治療21例)。CD4値測定不可能な状況向けのWHOガイドラインの適応では、通常のフォローアップ受診期間に治療指示を受ける機会なく11例が死亡した。
AIDS 17(6):917-919,2003 Jacobson M A (UCSF, USA) et al Absolute or total lymphocyte count as a marker for the CD4 T lymphocyte criterion for initiating antiretroviral therapy [Letter]
[抗ウイルス療法開始に関するCD4リンパ球基準についてのマーカーとしての絶対的または総リンパ球数]
HIV患者2,057例について同時CD4、絶対的(ALC)及び総リンパ球数(TLC)を測定。ALC≦1,750セル/μLがCD4≦350セル/μLを予測する数値として適切な感受性及び特異性を示し、黒人や50歳以下、HIV RNAの高い症例で優れる傾向があった。ALCより僅かに高いTLCは実質的に同様の結果を示した。ALCまたはTLCはリソースの限られた状況下において、抗ウイルス療法開始時期決定に有用と考えられる。
JAIDS 32(5):570-572.2003 Ananworanich J (Thailand) et al In Vivo Cell-Mediated Immunity in Subjects with Undetectable Viral Load on Protease Inhibitor-Based Versus Non-Protease Inhibitor-Based Highly Active Antiretroviral Therapy [Letter]
[PIを含まないHAARTと比較したPIを含む治療によるウイルス量検出限界以下の患者におけるin vivo細胞媒介免疫性(CMI)]
DTH(遅延性過敏反応皮膚テスト)はCMI検出の広く普及可能な安価で比較的簡便な方法である。DTHはHIV患者の臨床進行の予測因子である。タイにおけるプロスペクティブスタディでウイルスが検出限界以下に抑制されている患者で検討したところ、DTHで測定したin vivo免疫回復はPIを含むレジメンとPIを含まないレジメンとで差は認められなかった。
AIDS 17(6):931-933 ,2003 Weber B (Germany) HIV seroconversion: performance of combined antigen/antibody assays [Correspondence]
[HIVセロコンバージョン:抗原/抗体合同検査のパフォーマンス]
第4世代のHIVスクリーニングアッセイを少数例で検討し、他の公表データの分析を行い、7種のアッセイの評価を一覧表にまとめた。

検査・モニタリング2003.3月
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AIDS 17(4):641-642,2003 Devroey D (Belgium) et al Non-consented HIV testing by Belgian general practitioners [Correspondence]
『ベルギーのGPによる同意を得ていないHIV検査』
1993-2000年に292GPで11,660件のHIV検査依頼が記録されており、うち453件は患者の同意が得られていなかった。非同意検査の割合は1990年代初期には減少したが、1996-2000年には8%から12%に増加した。15歳以下の患者では30%、64歳以上では40%と高く、手術前や出産前で多く、経営管理に関するケースが多いことも問題である。
J Infect Dis 187(6):1024,2003 Simmons E (Brown Univ,USA) et al Routine, Not Risk-Based, Human Immunodeficiency Virus Testing Is the Way to Go [Cprrespondence]
『ルーチンのリスクに基づくわけではないHIV検査は進めるべき方法である』
Dybulらは早期の診断が重要で、リスクが認められる人への教育を進めるべきと結論している。ロードアイランドでのHIV性感染リスクのある女性での最近10年のパートナー数は中央値3人以内との報告もある。リスクの有無によらないルーチン検査が適切と考える。コスト効果の報告もある。
AIDS 17(5):741-748,2003 Bramley D (New Zealand) et al The cost effectiveness of universal antenatal screening for HIV in New Zealand
『ニュージーランドにおけるHIVの普遍的妊婦スクリーニングの費用対効果』
妊婦スクリーニングにより$US307,917のコスト増で、更に6.25人の感染妊婦が発見され、死産を除外すると5人のHIV感染児が生まれたが1.15人の感染児を防ぐことが出来た。他の先進国の同じような介入あるいはNZにおける他の介入と比較して優れたコスト削減が得られた。
JAIDS 32(3):318-327,2003 Spielberg F (Univ Washington,USA) et al Overcoming Barriers to HIV Testing: Preferences for New Strategies Among Clients of a Needle Exchange, a Sexually Transmitted Disease Clinic, and Sex Venues for Men Who Have Sex with Men
『HIV検査に対する障壁の克服:注射針交換、STDクリニック及びMSM Sex Venue利用者における新たな戦略の選択』
460人を対象に調査したところ、検査に対する障壁には個人的な関心(恐怖や差別)、プログラム、ポリシー、法律及びカウンセリングと検査のストラテジーに影響される因子が含まれていた。多くは迅速検査ストラテジーを好む結果だった。検査を受けたことのない参加者は自宅での自己検査を好む傾向が見られた。黒人は尿検査を好む結果が得られた。
AIDS 17(5):781-782,2003 Geelen S (Netherlands) et al Failure to detect a non-B HIV-1 subtype by the HIV-1 Amplicor Monitor test, version 1.5: a case of unexpected vertical transmission [Correspondence]
『HIV-1アンプリコアモニター試験Vr1.5による非B HIV-1サブタイプ検出の失敗:思いがけない垂直感染の1例』
HIV-1感染妊婦のウイルス量をアンプリコアVr1.5で測定したところ<400だったので、ガイドラインに基づき治療を行なわず、出産時垂直感染予防のAZT投与と新生児へのAZT+3TC4週間投与を行った。5ヵ月後出生児の感染を確認。母親のウイルス量を疑い別のアッセイを行ったところ、ウイルス量は高値だった。予想外に低値のウイルス値が得られた場合、アッセイの失敗を考慮し別の方法で測定する必要がある。
AIDS 17(4):629-630,2003 Hayden M S (Gladstone Inst,USA) et al Real-time quantitation of HIV-1 p24 and SIV p27 using fluorescence-linked antigen quantification assays [Letter]
『蛍光リンク抗原定量(FLAQ)アッセイを用いたHIV-1 p24及びSIV p27のリアルタイム定量』
HIV-1及びSIV抗原定量のためのFLAQアッセイを開発。HIV-1 Gag p24またはSIV Gag p27に対するモノクローナル抗体をコートしたポリスチレンミクロスフィアを用い、それを未知のサンプル、蛍光色素共役検出抗体及びLysing Agentとインキュベートし、蛍光をフローサイトメトリーで測定する。
JAIDS 32(3):268-280,2003 Mazzotta F (Italy) et al Real Versus Virtual Phenotype to Guide Treatment in Heavily Pretreated Patients: 48-Week Follow-Up of the Genotipo-Fenotipo di Resistenza (GenPheRex) Trial
『多剤治療歴のある患者における治療ガイドのためのリアルフェノタイプ(r-PHT)とヴァーチャルフェノタイプ(v-PHT)の比較:GenPheRex試験の48週追跡』
6剤以上の治療を2年以上受けウイルス量1000以上、6ヶ月以上安定してHAARTを受けている201例を対象に比較試験を実施。48週後の解析で効果は両群差なし。多変量解析で48週後のウイルス量<400と関連する因子は、アドヒアランス、CD4初期値、HIV獲得に関するリスクファクターとしての静注薬物使用、生物学的カットオフによる新たなレジメンの感受性スコアだった。
AIDS 17(4):541-546,2003 Badri M (South Africa) et al Usefulness of total lymphocyte count in monitoring highly active antiretroviral therapy in resource-limited settings
『リソースの限られた状況下におけるHAARTモニタリングにおける総リンパ球数(TLC)の有用性』
ケープタウンでのHAART臨床試験参加者266例を対象に、試験開始時及び4,8,12,48週でのTLC、CD4及びウイルス量を測定。各測定時のTLC増加量とCD4増加量は有意に相関したがTLC増加量とウイルス低下量は相関しなかった。しかしウイルス低下量とCD4及びTLC両者の増加は相関した。CD4の試験開始時からの増減に対するTLCの同様の増減の感受性及び特異性は83.4、87.3%だった。TLCはリソースの限られた状況下ではHAARTモニタリングに安価で有用な方法である。
AIDS 17(5):645-652,2003 Brussel A (France) et al Longitudinal monitoring of 2-long terminal repeat circles in peripheral blood mononuclear cells from patients with chronic HIV-1 infection
『HIV-1慢性感染者のPBMCにおける2-LTRサークルの縦断モニタリング』
治療を受けている患者におけるウイルス複製のモニタリングに対する2-LTRサークルDNA定量を評価。治療によりウイルス量と感染細胞は急激に減少したが、対照的に、治療下では相同の検体の群を比較した場合プロウイルスDNA及び2-LTRサークルのレベルは有意に低いことが示された。更に血漿中ウイルス量が検出限界以下の時、プロウイルスDNAや2-LTRサークルレベルの低下はほとんど認められなかった。治療によりウイルス量や感染細胞が減少しているときのモニタリングには有用ではなかった。