HIV/AIDS関連文献情報
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ワクチン関連2005.1月号
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AIDS18(18):2437- Heggelund, L et al Soluble toll-like receptor 2 in HIV infection: association with disease progression.
<HIV感染における可溶性トール様レセプタ2:疾患進展との関連>
(手紙)可溶性トール様(toll-like)レセプタ2(sTLR2)の血清レベルが低いAIDS患者と、健康コントロールおよびHIV感染低進展患者とを比較。経時的検査期間中、sTLR2レベルは感染非進展者に比し感染進展者で比較的低レベルで安定。sTLR2レベルとCD4/CD8T細胞数またはウイルス量との間に相関は皆無。観察結果は、sTLR2レベルが主に構成的に決定され、HIV感染の病因においてsTLR2が役割を有する可能性を示唆。
AIDS19(1):35-43 Lisziewicz, J et al Control of viral rebound through therapeutic immunization with DermaVir.
<DermaVirでの治療免疫法によるウイルスのリバウンドのコントロール>
局所的DNAベース治療免疫法(局所新型ワクチンDermaVir使用)を慢性SIV感染マカクで単独および抗レトロウイルス薬併用で試験したところ、免疫不全宿主においてさえ治療免疫法の実行性が示唆され、DermaVirがHIV-1複製抑制維持のため抗レトロウイルス薬を補完できることも示唆された。
AIDS19(1):53-61,2005 Thiebaut, R et al Immunological markers after long-term treatment interruption in chronically HIV-1 infected patients with CD4 cell count above 400 X 106 cells/l.
<CD4細胞数400 x 106個/Lを上回る慢性HIV-1感染患者における長期治療中断後の免疫学的マーカ>
CD4陽性Tリンパ球数(CD4数)の変化に関連した免疫学的マーカを治療中断後12カ月間の追跡調査においてCD4数400 x 106個/Lを上回る慢性HIV-1感染患者で解析したところ、結果は、CD4数最低値を治療中断後のCD4数の変化予測に利用することを支持するもので、さらに治療中断後1カ月のCD4数(の検討)では単に12カ月間のCD4数レベルが反映されるにすぎないことも支持された。


ワクチン関連2004.10月号
書誌事項・ソース・リンク 報告者 タイトル サマリー
JAIDS37(3):1329-1339,2004 Sundaram, R et al Protective Efficacy of Multiepitope Human Leukocyte Antigen-A*0201 Restricted Cytotoxic T-Lymphocyte Peptide Construct Against Challenge With Human T-Cell Lymphotropic Virus Type 1 Tax Recombinant Vaccinia Virus.
<マルチエピトープヒト白血球抗原?A*0201制限細胞傷害性Tリンパ球ペプチド構造が、ヒトTリンパ球向性ウイルスI型tax組換え型ワクシニアウイルスのチャレンジに対して発揮する予防的有効性>
最近、新規の多価細胞傷害性Tリンパ球ペプチド構造について報告した。これは、アルギニンスペーサーから分離したヒトTリンパ球向性ウイルスI型(HTLV-1)のtaxタンパク質から誘導したもので、個々のエピトープおよびヒト白血球抗原(HLA)?A*0201トランスジェニックマウスにも同時に高い細胞応答を引き出した。今回は、20Sプロテアソームによるマルチエピトープ構造のプロセシングに及ぼすエピトープの配向効果について、さらに、プロセシング割合が意図したエピトープの免疫原性に及ぼす影響について報告。プロセシング割合と目的としたエピトープの免疫原性との間に正の相関を認めた。HTLV-1tax組換え型ワクシニアウイルスおよびHLA?A*0201トランスジェニックマウスを用いて、それぞれのエピトープに最も高い免疫原性を有する構造を試験し、症状発現前感染モデルにおける予防的有効性を検証した。マルチエピトープ構造をワクチン接種されたマウスは、CD8陽性T細胞に依存したウイルス複製の統計的に有意な低下を示した。ウイルス複製低減はまた、taxワクシニアウイルスに特異的であることも確認。こうした結果は、ワクチン接種によるtax特異CD8陽性T細胞の活性化を証明し、さらに、HTLV-1感染に対して、多価ペプチドワクチンによるアプローチを支持するものである。
JAIDS37(3):1385-1392,2004 Harro, C D et al Recruitment and Baseline Epidemiologic Profile of Participants in the First Phase 3 HIV Vaccine Efficacy Trial.
<初めての第III相HIVワクチン有効性試験における参加者の登録およびベースライン時疫学的プロフィール>
組換え型gp120 HIVワクチン(AIDSVAX B/B)の初めての第III相プラセボ対照臨床試験におけるボランティア登録およびベースライン時疫学的プロフィールについて記載。性行為HIV感染ハイリスクを有する同性愛/バイセクシャル男性あるいは女性がボランティアとして5417名登録。ボランティアの有用なリクルート方法は、同性愛者の出合いの場での試験情報配布、広告および広報、ボランティアからの紹介状等。ほとんどのボランティアが利他的動機付けを持ち、男性(98%)、若年(中央値36歳)、白人(83%)、教育水準が高く(大学教育以上61%)、登録前6カ月間にHIV感染ハイリスクを有した。ベースライン時14名がHIVに感染していた(12名はセロネガティブであったがウイルス血症を有した。2名がセロポジティブでウイルス血症を有した)。
JAIDS37(3):1393-1403,2004 Newman, P A et al Posttrial HIV Vaccine Adoption: Concerns, Motivators, and Intentions Among Persons at Risk For HIV.
<臨床試験後HIVワクチンの採用:HIVハイリスク者における懸念、動機、目的>
臨床試験後のHIVワクチンに関して、ワクチンが一般に利用可能となる前に使用者の懸念、動機、目的を調査する必要がある。9つのグループを作り討議、調査した(参加者計99名、年齢中央値33歳、女性48%、アフリカ系米国人22%、ラテン系44%、白人28%)。懸念事項に含まれたのは、ワクチンの効果、ワクチン誘導感染、ワクチン誘導HIV血清変換、副作用、コスト/入手方法、信頼性、交友関係の問題。動機には、HIV感染予防と非防御性交の安全性が挙げられた。参加者は、限定的効果のワクチン採用には気が進まないこと、ワクチン利用が実現することでリスクを伴う性行為が増大する可能性を表明した。HIVワクチンの理解促進をはかり、リスク行動増大を阻止するための計画的な介入が、AIDS管理におけるワクチンの有効性にとって非常に重要と思われる。

 

ワクチン関連2004.9月号
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JAIDS 37(1):1160-1165,2004 Pitisuttithum, Punnee et al Phase I/II Study of a Candidate Vaccine Designed Against the B and E Subtypes of HIV-1.
<HIV-1 BおよびEサブタイプをターゲットとしたワクチンの第I/II相試験>
(短報)二価サブユニットワクチンのAIDSVAXB/E(ミョウバンアジュバント中でサブタイプBからのリコンビナントgp120およびEウイルスからのgp120を結合して作成)の第I/II相試験をバンコクで実施。結果AIDSVAXB/Eはヒトにおいて安全で免疫原性を有することが示唆された。ヒトでの至適投与量は(発展途上国)それぞれの抗原(B/E)300μg。クレイドEの応答はB単独よりもgp120B/Eで免疫することで測定できうるほどに増大。B/Eコンビネーションを用いることでいずれかのクレイドに対する応答が障害されることはなかった。AIDSVAXB/Eに対する抗体は、HIV-1初期分離菌に感染した細胞表面のオリゴマーgp120に結合可能であった。
AIDS 18(13):1769-1779,2004 Ward, Jeffrey P et al HLA-C and HLA-E reduce antibody-dependent natural killer cell-mediated cytotoxicity of HIV-infected primary T cell blasts.
<HLA-CおよびHLA-EがHIV感染一次T細胞芽細胞の抗体依存性ナチュラルキラー細胞媒介性細胞傷害を減少>
HIV感染細胞におけるHLA-CとHLA-Eの存在が、自己ナチュラルキラー(NK)細胞のHIV感染細胞への抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)の調節に関連するかを検証。Anti-gp120モノクローナル抗体でコートしたHIV感染自己T細胞のNK細胞による破壊をコントロールするHLA-CおよびHLA-Eの能力を、NK細胞上の抑制性レセプタと感染細胞上のMHCクラスI分子との相互作用を遮断することで同定すべく試みたが、結果、HIV感染細胞のNK細胞による破壊が劇的に増大。HIV感染細胞上のHLA-CとHLA-E分子の存在で、抗体でコートしたHIV感染細胞のNK媒介破壊を回避できる可能性が示唆された。
AIDS 18(14):1875-1883,2004 Kran, Anne-Marte B et al HLA- and dose-dependent immunogenicity of a peptide-based HIV-1 immunotherapy candidate (Vacc-4x).
<ペプチドベースのHIV-1免疫療法ワクチン(Vacc-4x)のHLAおよび用量依存的免疫原性>
ペプチドベースの免疫療法ワクチン(Vacc-4x)の用量依存的安全性と免疫原性およびHLA-A2ハプロタイプの重要性を、HIV感染者(AIDS未発症者40名)を無作為に高/低用量投与群に振分け26週間にわたり検証。患者には、局部アジュバントに組換え顆粒球マクロファージコロニー刺激因子を用い、合計10回ワクチンを接種。ほとんどの患者で用量依存的にHIV関連特異応答が問題なく誘導された(Vacc-4x特異遅延型過敏症90%、増殖性T細胞反応80%)。また、その反応はHLAハプロタイプにより影響を受けた(用量依存的利益を明確に示したのはHLA-A2ネガティブ患者のみ)。
AIDS 18(14):1885-1893,2004 van Asten, Liselotte et al Pre-seroconversion immune status predicts the rate of CD4 T cell decline following HIV infection.
<血清変換前の免疫状態がHIV感染後のCD4T細胞数の減少割合を予測>
血清変換前の免疫状態でHIV感染後のCD4T細胞数減少割合を予測できるか、静注薬物使用者(IDU)51名(研究登録時HIVネガティブで追跡時にHIV血清変換)で各種免疫マーカーを測定し検証。血清変換前のCD4T細胞レセプタ切除サークル(TREC)量が低いIDUは高いIDUに比べ、HIV感染後有意に速い速度でCD4T細胞数が低下。IDUにおいては、TREC量で測定したHIV感染前の免疫状態がHIV血清変換後の疾患経過に影響を及ぼす。

 

ワクチン関連2003.3月号
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報告者
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J Infect Dis 187(5):758-768,2003 Subramaniam KS (Albert Einstein Coll Med,USA) et al Qualitative Change in Antibody Responses of Human Immunodeficiency Virus-Infected Individuals to Pneumococcal Capsular Polysaccharide Vaccination Associated with Highly Active Antiretroviral Therapy
『HAARTを伴う肺炎球菌被膜ポリサッカライド(PPS)ワクチンに対するHIV患者の抗体反応の質的変化』
V(H)3がPPSに対するヒト抗体に使用される主要IgG遺伝子ファミリーである。HIV患者のPPSに対するV(H)3陽性反応の産生能をHAARTが回復できるかを検討。HAART+/-で23価PPSワクチン初回摂取者及びHAART+で2度目のワクチン接種者におけるIgM、IgG及びPPSに対するV(H)3反応を検討したところ、各群でのIgG反応は同等であるにも関わらず、HAART施行者のみでPPSに対するV(H)3(D12)陽性反応が認められた。HAART施行群でHIV量とPPS反応との間に負の相関が認められた。このことから、HAARTは正常なPPS反応で使われるあるV(H)3遺伝子発現を回復させることによってPPS反応に対して質的影響を及ぼすことが示唆された。
J Infect Dis 187(6):879-886,2003 Ackers ML (CDC) et al Human Immunodeficiency Virus (HIV) Seropositivity among Uninfected HIV Vaccine Recipients
『非感染のHIVワクチン投与者におけるHIV抗体陽性』
米国でのワクチンPhaseI/II試験の非感染参加者からの血清サンプルを、6種の抗体スクリーニング法で検査した。反応したサンプルにはウェスタンブロット検査を実施。461人490サンプルを検討したところ、20.4%が1つ以上のスクリーニング法で反応を示し、13%がウエスタンブロットで陽性だった。gp120または160によるブースト有/無のカナリア痘または痘疹ワクチン接種者は全員陽性で、gp120サブユニット摂取者ではウエスタンブロット陽性はなかった。HIV陽性と誤分類されたワクチン接種者が存在する可能性があり、ワクチン評価を複雑にしている。
J Infect Dis 187(6):887-895,2003 Cao H (California Dept Health Serv,USA) et al Immunogenicity of a Recombinant Human Immunodeficiency Virus (HIV)Canarypox Vaccine in HIV-Seronegative Ugandan Volunteers: Results of the HIV Network for Prevention Trials 007 Vaccine Study
『ウガンダのHIV抗体陰性ボランティアにおける組換えHIVカナリア痘ワクチンの免疫原性:予防トライアル007ワクチンスタディに対するHIVネットワークの結果』
最初の予防ワクチン試験はウガンダのHIV陰性ボランティアを対象に施行され、HIV-1 cladeB抗原含有カナリア痘ベクター、狂犬病ウイルスgpG遺伝子含有コントロールベクター及び生食プラセボの32群を割り付けた。ワクチン接種者の20%がGagまたはEnvに対する細胞溶解反応を示し、45%がELISPOT分析で測定されたワクチンによるHIV特異的CD8細胞反応を示した。対照に、コントロール群ではワクチン特異的反応は5%のみだった。プライマリー及び実験的適応HIV-1cladeBに対する中和抗体はワクチン接種者の10及び15%に認められたが、cladeA,Dに対する反応は認められなかった。このcladeBベースワクチンの免疫原性は低いが、ALVAC-HIVは有意な率のワクチン接種者においてcladeA,Dに対する交差活性を示すCD8細胞反応を引き起こした。
Clin Infect Dis 36(5):638-644,2003 Hu DJ (CDC) et al Key Issues for a Potential Human Immunodeficiency Virus Vaccine
『強力なHIVワクチンに対する重要問題』
最近の研究では、第一世代ワクチンは軽-中等度の効果であることが判明した。それにもかかわらず、そのような部分的効果でも個々あるいは公衆衛生に重要な利益を与え得る。2002年1月にコンサルテーションが開催され、部分的有効なワクチンの利用方法や可能なワクチンを用意するために必要な活動などが検討された。
AIDS 17(5):788-790,2003 Youree B E (Vanderbilt Univ Sch Med, USA) et al Fulminant Kaposi's sarcoma without mucocutaneous disease
『粘膜皮膚病変のない劇症カポシ肉腫』
粘膜皮膚病変のないカポシ肉腫は稀であり、1症例を報告する。CD4は低くなかったが、播種病変が短期間に形成され、気道閉塞が起こり、リンパ節腫脹が認められた。ステロイド+抗ウイルス薬+化療に反応した。